財界さっぽろ 2011年8月号のさわり

財界さっぽろ 2011年8月号

■特集・JR北海道炎上中!

 衝撃的なJR石勝線脱線火災事故以来、居眠り運転、信号機の故障などトラブル続発のJR北海道。公共輸送の最大の使命は「安全」に他ならない。しかし、一連の事故とその対応は、JR北海道が鉄道マンとしての矜持を失ったと思わざるを得ない。国鉄分割民営化から24年。いま巨大組織で何が起こっているのか。「安全輸送の本分を忘れた巨大組織の闇」では、社員のいびつな年齢構成、組織内でまん延するお役所体質などを関係者の証言を元にレポート。「労組同士の“お笑い”珍騒動」では、複数存在する労働組合同士のいざこざが絶えない様子を暴露する。その他、「年間約250件“乗客は知らない”本当の事故件数」「JR北海道に喝だ!失敗学の権威・石橋明が『現場力を強めろ』」もお読みいただきたい。

■横路・戦プロの残像、HACが背負った“落日の十字架”

 北海道エアシステム(HAC)の第1便が新千歳空港を飛び立ったのは1998年春。道とJASが手を組み実現した。横路孝弘知事時代に「コミューター航空ネットワーク」構想として浮上してから、すでに10年が経過していた。それから13年。HACの歴史は航空業界の乱気流に翻弄され続けてきたと言っていい。“JAL・JAS統合”でJALの子会社となり、そしてJALの事実上の経営撤退--急降下事故もあいまって、まさに正念場を迎えるHACの原点を探る。

■高額当選売り場一覧、サマージャンボはここで買え!

 昨年の年末ジャンボで、北見市内の売り場から1、2等合わせて4本もの当たりが出た。人口12万人程度の市で、これだけ高額当選が集中するのは極めてまれ。“当たるまち”として全国から取材が殺到した。庶民の夢、宝くじ。今回のサマージャンボ(7月11日から販売)のご購入を考えている方も少なくないだろう。過去5年間のジャンボ宝くじ(ドリーム、サマー、年末)で1、2等を出した道内の売り場をすべて網羅した。果たして、今回はどこの売り場から高額当選が飛び出すのか。

■特集・解散は近い!?ブレたり、ブレなかったり 松木謙公、わが行動に一点のくもりなし

 政治家たる者“言行一致”は当然のこと。しかし、永田町には発言、態度をコロコロ変える“カメレオン”もいれば“ペテン師”もいる。だから余計に、本道選出の松木謙公前農水事務次官の行動が際だった。内閣不信任案に処分覚悟で筋を通し、賛成票を投じた松木氏。他の民主党議員がひよる中、菅内閣への“ノー”を貫いた真意を聞いた。また、解散・総選挙に備え、動き始めた注目の道内小選挙区を取り上げた。

■鳩山邦夫が衝撃証言

 衆院解散をちらつかせ、ヨレヨレになりながらも生きながらえる菅内閣。6月2日の内閣不信任案提出は最大のピンチだったが、鳩山由紀夫元首相が「菅首相は早期退陣を約束した」と矛を収めたことで切り抜けた。ところが、“約束”は履行されず、怒った鳩山元首相は菅首相を「ペテン師」と痛烈な批判を浴びせたのはご存じの通り。しかし、実弟の鳩山邦夫元総務相は「本当のペテン師は別にいる」と明かす。内閣不信任案提出前夜も兄と綿密に連絡を取り合っていたという邦夫氏が指摘する黒幕とは…。

■野口秀夫(野口観光)と大西雅之(鶴雅グループ)が北海道観光に緊急提言

 東日本大震災後、海外観光客などが激減し、道内観光業界は大きなダメージを負った。本道経済にとって欠かせない観光関連産業の復活が待たれている。では、どのようにして新たな一歩を踏み出すべきなのか。地場ホテル業界の2人の雄、野口秀夫野口観光社長と大西雅之鶴雅グループ社長にそれぞれ話を聞いた。両氏の提言を聞くと、北海道観光の構造的な課題が浮かび上がってくる。

■ジャーナリスト山田順「日本での電子書籍普及は幻想だ」

 米国で急速に普及する電子書籍。iPadが上陸した日本も昨年は「電子書籍元年」と呼ばれ、出版関連業界は色めき立った。この分野にいち早く着目し、自らも電子書籍事業を手がけるジャーナリスト・山田順氏に、日本における電子書籍の未来をズバリ聞いた。すると電子書籍の今後は、意外にもバラ色ではないというのだ。

■コンサドーレ、このままではJリーグに残れない!?

 コンサドーレ札幌の運営会社「北海道フットボールクラブ」は3年連続赤字の上、債務超過の状態。ここ数年はチーム成績がふるわず、ファン離れが加速している。問題は山積みだ。しかも解決のために残された猶予はそう長くはない。Jリーグは2013年から、各クラブの財政面などについて基準を設定し、クリアできなくなればリーグから追放するというのだ。