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宮坂建設工業

模擬AEDを使用した救急蘇生講習

次の100年に向け防災企業としてさらに躍進

道東最大手のゼネコン。2022年には創業100周年を迎えた。22年度道内ゼネコン受注高ランキングでは第5位、道内企業では3位、土木建築の両輪でインフラを支える。

次の100年に向けた取り組みも加速している。DXやICT導入では本道の建設業界をリードする存在で、19年には国土交通省の「i‐Construction大賞」優秀賞を受賞。デジタル技術で生産性向上などに取り組むインフラ企業を表彰するもので、23年3月には後継の「インフラDX大賞」優秀賞も受賞した。

また「防災企業」を掲げ、24時間防災体制を確立し、迅速な災害復旧活動はもちろん、地域防災訓練や炊き出し支援活動も積極的に行っている。

95年からは「親子防災教室」も開催。今年は7月8日に6回目が、帯広市のとかちプラザで行われた。コロナ禍で4年ぶりの開催となったが700人が来場した。内容は、模擬AEDを使用した救急蘇生講習から、消防署員や薬剤師らによる防災教育、子どもが楽しめる防災ARやミニドローンの操縦体験など。

さらに今年は災害時に活躍する「トイレカー」4台を導入した。仮設トイレ設置の手間を削減できる。女性専用車もあり、トイレのほか簡易的な事務所スペースを併設。着替えや休憩所としても活用できる。今後は災害時のほか防災訓練等で活用し、短期工事や女性職員が多い現場にも投入する計画だ。

同社の災害対応への評価は高い。今年5月十勝総合振興局から新型コロナ感染症対策協力者に対する感謝状が贈呈された。同社が医療機関等で用いる陰圧テントの無償貸与やワクチン職域接種を道内でいち早く実施し、感染拡大防止につなげたことなどが評価された。

子どもたちはミニドローンの操縦に興味津々
トイレカーには女性専用車に簡易的な事務所スペースが併設