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水章工業

22年10月に落成した新社屋には再エネ設備やバリアフリー設備を導入

子どもたちの未来のためにSDGsの取り組みを強化

札幌市水道局の入札工事をメーンに、水道工事や水道維持管理などを手掛ける「水章工業」。水木章順社長の「子どもたちに明るい未来を残したい」との思いから、SDGs達成に向けた取り組みに注力している。

2022年10月に落成した新社屋は高断熱・高気密構造の設計で、太陽光発電や蓄電池などの再生可能エネルギー設備も設置。CO2排出量を可視化するクラウドサービスを提供する「ゼロボード」(本社・東京都港区)とも契約し、段階的にカーボンニュートラルへの取り組みを強化していく方針だ。

水木社長は「社屋の次は現場、その後は工事車両と段階を踏んでCO2排出量を削減していきます」と語る。

内装は、障がい者活躍の機会創出を見据え、専用トイレやスロープといったバリアフリー設備を導入。多様な人材確保も見据えている。

このほか、マッサージチェアや酸素カプセルを備えたリフレッシュルーム、足を伸ばして休憩できる和室も設置しており、従業員の働きやすい職場環境づくりにも積極的だ。

一方、給与は業界内で高い水準を誇り、毎年ベースアップしている。昨年は物価上昇に合わせて例年より昇給率をアップした。育休取得も推進しており、4年前から男性社員の育休取得率も100%を達成している。

水木社長は「社員に気持ちよく働いて欲しいという思いで、資格取得費用の全額負担や資格手当の支給、子ども手当や家族手当の充実なども行っています。こうした取り組みが社員のモチベーションの高さにもつながっています」と語る。

また、札幌市に根差す企業として、数々の地域貢献活動を展開しているのも特徴。17年から札幌市「さぽーとほっと基金」に毎年100万円、日本赤十字社や国連児童基金(ユニセフ)に10~20万円を寄付しており、今年1月には札幌市長より表彰された。

21年5月には、札幌市清田区と「アダプト・プログラム」の覚書を締結し、環境美化活動を実施。ゴミ拾いや除排雪で地域に貢献している。「日頃お世話になっている地域の方々への恩返しとなれば」 と水木社長。

 

新社屋には太陽光パネルを設置した
社員がリラックスできる飲食ブース
車椅子で入れる障がい者用トイレ