オール

賃貸経営計画に狂いが生じるのは空室だ。新築時は順調でも2回り目、3回り目の入退去にタイムラグが生じれば、それだけ家賃は目減りしてしまう。
そこで管理会社が提案するのは家賃の値下げ。しかし、家賃を下げれば当初の経営計画は大幅に狂う。かと言って埋まるのを待つというのも先が見えない。

「オール」の賃貸経営ならば、こうした心配は無用。2006年の設立以来、自社新築企画物件での家賃値下げは一件もないからだ。
「しっかりと利回りを確保しつつ、すぐに埋まる家賃設定にしています。無理をして入居者を見つけるとコストがかかりますし、間隔が空くと、オーナーさんの精神的な苦痛も大きい。安全に満室に、当初の予定通りの賃貸経営がベストと考えています」と吉仲潤一専務は語る。

同社が企画するのは、地下鉄徒歩圏もしくは中心部。この立地なら築年数がたっても家賃が高くなければすぐに埋まる。加えて、同社の企画物件は標準的な賃貸物件よりも一回り大きい。同じ1LDKでも、リビングは広く、ウォークインクローゼットは奥行きがある。このサイズ感でも差別化できている。

家賃を抑えつつ、利回りを確保できるのは自社施工だからだ。建築費を抑え、自社運営の賃貸仲介店からの情報をもとに設備を厳選するなどの創意工夫により、利回りを維持。将来的に必要となる修繕、リフォームなどのメンテナンスも中間コストをカットできるため、安くて早い。
「家賃を取れるだけ取るというのは賢くありません。500円、1000円の家賃で入居率は変わります。オーナーさんには長期的に賃貸経営を考えましょうと呼びかけています。オーナーさんの言いなりになるのではなく、ビジネスパートナーとして言いにくいことも言う。これが当社のスタイルです」と吉仲専務は力を込める。