ほっかいどうデータベース

谷口板金工業所

DCM山梨中央物流センターの大規模板金工事を担当した

地域貢献と人材確保、M&Aで企業規模の拡大を目指す

一般住宅から工場や倉庫、新幹線の駅舎といった大規模施設の屋根、外壁工事まで手掛ける「谷口板金工業所」。札幌近郊から空知、胆振、関東圏を中心に、年間約600件を施工する。

高齢化が進む建設業界にあって、若い人材が多く在籍。職人の平均年齢は30代で若手ならではの情熱や体力、フットワークの軽さが自慢で、顧客からの評価も高い。

自社のみならず15社ある協力企業も高い技術力の職人を擁しており、先んじて最新の施工方法やデザイン、機能を取り入れるなど、完成度を追求。技術力を高め合っている。

人材は積極的に地元から採用している。創業以来、滝川市に本社を置き若者の札幌圏への人口流出抑制の一端を担い続けてきた。また、人材の定着率を高めるために『社員への還元』を徹底。全社目標を設定し、達成時は給与に反映するほか、社員旅行を企画するなど、福利厚生の充実を推進してきた。こうした仕組みがチームワークやモチベーションの高さにもつながっている。

谷口正樹社長は「今後は、札幌営業所で採用した人材を本社に異動させるなど、滝川市への人口流入を図っていくほか、職人の独立も後押しします。社員が親方となって新たな雇用を生むことで、業界に携わる人口が増える。建設業界の人材不足解消の一助となれば」と語る。

一方、地域貢献活動にも積極的だ。今年1月には歌志内市のかもい岳国際スキー場で、スノーボードのジュニア大会「谷口板金カップ」を主催。 

また、8月28日には滝川市にてパークゴルフ、9月17、18日には空知管内にて女子野球の大会の開催も予定している。

「地域を担う少年少女をスポーツを通じて応援したいとの思いです。こうした取り組みが、地域活性につながることを期待しています」と谷口社長。

今後は建設、不動産分野のM&Aの推進で事業領域を拡大。コア業務の板金工事とシナジー効果を狙う。

谷口社長は「現在、谷口板金工業所を中核とした5社からなるTANIGUCHIグループの売上高は約30億円で、順調に業容を拡大中です。一層の企業規模の拡大を図り、社員が『入社して良かった』と心から思える企業にしていきたい」と意気込む。

昨年開催した「第2回女子野球谷口板金カップ」
滝川市の本社屋
谷口正樹社長