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桂和商事

大通公園西5丁目広場南側にある「桂和大通ビル38」

設立60周年に向けて、不動産界のリーディングカンパニーを目指す

「桂和商事」は1963年(昭和38年)に設立。ススキノの南5西5に第1桂和ビルを建設したのが始まりで、その後、ススキノエリアでは最多のテナントビル(飲食店ビル)を所有するまでに成長。〝ススキノといえば桂和ビル〟といわれるまでになった。

現在の物件総数はテナントビル16棟、オフィスビル15棟、賃貸マンション11棟、駐車場12カ所で、ここ10数年は入居の安定度が高いオフィスビル事業に尽力。札幌駅前通りや大通など札幌中心部に積極的に展開している。

同社は2023年12月で設立60周年を迎える。関連会社に「桂和ビル」と「桂和サービス」を持ち、所有物件のすべてを自社管理しているほか、18年からは宅地建物取引業免許を取得し、不動産売買仲介業にも進出。長い歴史の中で培ったノウハウと人材力を武器に、道内不動産界のリーディングカンパニーを目指している。

20年2月28日に北海道知事から発表された新型コロナウイルスでの「緊急事態宣言」では、全国に先駆けて入居する約400の飲食店を対象に家賃の減額や支払い延期などの支援策を実施した。

「一時期需要の影響はありましたが、現在でも入居率は落ちておらず、大箱といわれる店舗スペースも分割にするなど柔軟性を持って対応しています。現在、札幌市中心部のオフィスビルは空室率が約2%台と他主要都市に比べて低く、大きな下支えになっています」と小林俊行専務。

職域接種では、21年3月に取得した旧北洋銀行すすきの支店(現桂和ビル南5西3)を集団ワクチン接種会場として提供。1回目、2回目会場としてマスコミでも大きく取り上げられた。

「ビルを取得した際に何か社会貢献できないだろうかと、当社から行政のほうに声をかけさせていただきました。ススキノで働く方々ばかりではなく、ススキノに関係したさまざまな職種の方々にも利用していただいたことで地域貢献につながり喜んでいただきました」(小林専務)

同社は今後も、ビル・賃貸を主軸とし、仲介・開発部門をプラスして力を入れていきたいとしている。

本社のある「第5桂和ビル」
小林俊行専務
ススキノ地区の職域接種会場となった「桂和ビル南5西3」