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手稲いなづみ病院

「手稲いなづみ病院」の外観。ほかにグループ病院として「さっぽろ二十四軒病院」を西区二十四軒に展開する

急性期と慢性期を橋渡しする
地域にとって欠かせない存在

地域包括ケアの進展で重要視されているのが急性期を経過した患者を受け入れる〝ポストアキュート〟だ。

例えば、急性期を過ぎても人工呼吸器から離脱できない患者は多い。また、高度な医学管理が必要な合併症を持つ透析患者もいる。こうした患者を重装備型急性期医療機関から地域のクリニックや在宅医療に移行するのは容易ではない。そこで〝急性期と慢性期の橋渡し的存在〟が必要となる。
「手稲いなづみ病院」は、2010年の開設以来、医療依存度の高い患者を積極的に受け入れ、その担い手として地域医療を支えている。
「特に人工呼吸器を装着した患者さんは、地域の医療機関はもちろん、札幌市外の医療機関からも受け入れる体制を敷いています」と語る齊藤晋理事長。呼吸器ケアの要である医師や看護師などによる呼吸サポートチーム(RST)を院内に結成し、人工呼吸器装着患者の管理方法や、呼吸器療法・看護ケアの提供などを徹底して行っている。

20年には95床から110床へ増床。最大120人の透析患者を受け入れることができる30床の透析センターも併設する。医師2人体制の透析室では、エルゴメーターを用いた腎臓リハビリも行うほか、大型の窓や森林をイメージした壁画を施すなど治療環境にも配慮。車椅子対応も可能な無料送迎も患者から好評だ。

もちろん新型コロナウイルス感染対策も徹底している。同院の診療は「外来診療」「長期人工呼吸器治療」「血液透析治療」に大別されるが、それぞれの担当医師を完全に分離。さらに外来診療は初診外来、再診外来、また病棟診療もエリアを分けるなど、万全の対策で安全・安心を確保している。

また、同様の機能を持つグループの「さっぽろ二十四軒病院」(札幌市西区二十四軒2条4丁目)とも密に連携。地域医療に欠かせない医療機関として貢献している。

森林をイメージした壁画を施した透析室。雰囲気は明るい
齊藤晋理事長
透析室は30床。手稲稲積公園を臨む大きな窓が設置されている