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札幌円山整形外科病院

鈴木 智之副院長
すずき・ともゆき/2001年札幌医科大学医学部卒業。大阪大学整形外科、札幌医科大学整形外科などを経て、17年札幌円山整形外科病院に着任。18年米国ピッツバーグ大学、21年から現職。日本整形外科学会認定整形外科専門医。医学博士。

膝関節の温存に注力。スポーツ特化の治療体制も構築

「札幌円山整形外科病院」には、整形外科医11人が在籍。手や股関節、脊椎・脊髄など疾患別に専門医がいる中で、膝関節を担当するのが鈴木智之副院長だ。

治療のポリシーは〝膝関節の温存〟。初期〜中期の変形性膝関節症に対して、人工関節を使わない「高位脛骨骨切り術」で執刀する。侵襲が少なく関節が温存されるため、術後の日常生活の制限も少なく、スポーツも可能になるといったメリットがある。

症例によって脛骨の内側や外側からアプローチしており、5つの骨切り術を使い分けるなど、状態を見極めて術式を選択しているのも特徴だ。

「昨今の健康寿命の高まりを背景に、自分の関節で歩きたいという声が増えた。競技復帰を目指すアスリートにも勧めたい」と鈴木副院長。

また、膝関節の軟骨が欠けた外傷性軟骨欠損症や離断性骨軟骨炎には、軟骨細胞を培養して移植する「自家培養軟骨移植術」による再生医療もおこなっている。

変形性膝関節症を悪化させる原因の1つに半月板の損傷が上げられるが、鈴木副院長は「半月板の有無は、膝関節温存のカギを握るといっても過言ではない」と語る。

そのため、半月板を切除するのではなく温存を目的とした「半月板修復術」を選択。これまで縫合が困難といわれていた複雑な損傷半月板(横断裂・水平断裂・円板状半月損傷)に対しても、縫合糸や縫合方法を工夫することで、治癒反応の促進に努めている。

2018年からアメリカのピッツバーグ大学で半月板の研究に従事したほか「日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会」認定の「関節鏡技術認定医(膝)」でもある。また、同会のインストラクターとして後進の指導も担っている。

スポーツ医学分野にも明るい。アスリートに多くみられる前十字靱帯の損傷に対しては、骨付き膝蓋腱を用いた「解剖学的再建術」で執刀する。症例数は19年10月〜20年9月までで79例を執刀した。

また、日本スケート連盟のフィギュアスケート強化スタッフとして、アスリートのサポートにも携わっている。

同院では4月に「スポーツ医学リハビリセンター(仮称)」を開設予定。鈴木副院長が陣頭指揮を執り、理学療法士や看護師、鍼灸師などと連携し、アスリートの競技力向上と復帰支援に努めていく。

「1人の患者に対し、各セクションが密接に関わります。医学とリハビリを融合した診療を目指す」と鈴木副院長。

環状通沿に面し、地下鉄東西線「西28丁目駅」からも近い