財界さっぽろ 2011年5月号のさわり

財界さっぽろ 2011年5月号

■樋口武男大和ハウス工業会長インタビュー 新規事業の旗印は「アスフカケツ」

 何をやったら儲かるかではなく、何が世の中のためになるかを考えろーー。大和ハウス工業の創業オーナー・石橋信夫氏の言葉は至言だ。売上高1兆6000億円、純利益190億円を誇る同社グループは多方面で事業を展開。介護補助ロボット、大型リチウムイオン電池、健康チェックができる「インテリジェンストイレ」など新規分野は幅広い。進出するか否かの判断指針は明確だ。石橋氏から薫陶を受けた樋口武雄会長が掲げる「アスフカケツ」である。その意味するところとは…

■特集3・11東日本大震災 そのとき北海道は…

 アメリカにとって「9・11」が転換点であったように「3・11」は日本が変わる契機として歴史に刻まれることになるだろう。東日本大震災と福島第1原子力発電所の深刻な事故は“常識”を覆した。直接的な被害規模の大きさもさることながら、経済面での余波も大津波級である。ありとあらゆる分野に影響が出ており、北海道経済も例外ではない。道内経済が受けた“震災ショック”を各分野にわたって詳細にまとめた。また、高向巖北海道商工会議所連合会会頭の提言も掲載した。

■瓦解した“原発安全神話”泊と福島第1を徹底検証

 「泊原発は本当に安全か」ーー収束しない福島第1原発の深刻な状況を目の当たりにし、疑心暗鬼にかられている道民は少なくない。泊原発の構造から地震・津波対策まで、福島第1原発と比較しながらつぶさに検証した。国の原子力政策が今後、大きな変更を余儀なくされる可能性が高い今こそ、恐怖と感情に流されるのではなく、漫然と受け止めていた泊原発の稼働、そして原子力エネルギーの現状を考察しなければならない。

■道議候補ドタキャン騒動 町村信孝が伊達忠一親子に激怒!?

 札幌市厚別区に拠点を構える2人の国会議員の関係が急速に悪化している。衆院議員の町村信孝氏と参院議員の伊達忠一氏は、自民党最大派閥のボスと幹部という間柄。しかし、3月中旬、地元道議候補のドタキャン騒動めぐって、かなり激しいやり取りが交わされたという。統一地方選の最中でもあり、表向きは2人とも平静を装っているが、対立の根は深い。

■夕張、函館、室蘭…注目の市長選総まくり

 「羽柴秀吉氏がついに“国盗り”か」と騒がれている夕張市、前回市長選の遺恨を引きずった函館市、共産党が候補擁立を断念して新人の一騎打ちになる室蘭市など、話題の市長選をずらっと掲載した。統一地方選第2ラウンドの投開票日は4月24日。直前状勢だけでなく、激しい戦いの裏にひそむドロドロの人間模様にまで迫った。

■札幌市建設汚職“明日はわが身”とおびえる8社

   札幌市の係長がからんだ不正入札事件は岩田地崎建設の元部長の逮捕でひと段落したように見える。しかし、係長は多数の業者に情報を流していた。北海道警察の捜査ですでに、芋づる式に業者の名前が上がっているという。司直の手が伸びるかどうかはわからないが、不正関与が噂される地場ゼネコンや建設関連業者8社とは一体、どこなのか。

■決定版・道内高校別東大・京大・北大合格者数

  少子化が進み、総定員数から言えば受験生の誰もが大学に進学できる状況だ。しかし“上位ランク校”を目指すとなれば話は別。受験戦争は相変わらず激しい。本人の希望を最優先する高校も、対外的な評価の1つとして有名校の合格者数を意識せざるを得ない。公立・私立の道内全高校における東大・京大・北大の合格者数を網羅。決定版として2011年大学入試戦線を振り返った。