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西野学園

札幌医学技術福祉歯科専門学校

外国人人材の養成に向け、国際教育提携を推進。労働人口減少に立ち向かう

半世紀以上の歴史を持つ学校法人「西野学園」。幼稚園と医療・福祉系人材の養成に特化した専門学校を運営している。

道内4つの専門学校が傘下にあり、いずれも職業実践専門課程の認定校として毎年全国平均を大幅に上回る国家試験合格率を記録。全国区の知名度を誇り、医療・福祉業界から同学園に寄せられる期待値も年々高まっている。

一方、前鼻英蔵理事長は労働人口の減少に危機感を抱いている。「病院や介護施設に限らず、あらゆる業種で人手不足が進んでいく。日本人だけでは手が回らなくなるでしょう」と話し、就職前の最終教育機関として人材ルートの国際化を模索。国際教育提携を進めていく方針だ。

昨年は中国・大連の語学学校と提携し、中国から学生を受け入れた。就職予定の福祉施設が授業料の一部を負担し、渡航のハードルを低くしているという。

「コロナで思うように動けませんでしたが、ようやく形になりました。介護施設などでは中途採用を人材紹介会社に依存せざるを得ない状況であり、紹介料の支払で採用コストは高まっています。別のアプローチで採用経費の圧縮にもつなげたい」と前鼻理事長。

今年5月には韓国・テグ市の「大慶大学」と国際教育提携を結んだ。学生同士の交流や留学生のあっせんなど、今後さまざまな施策を協議していくという。

外国人人材の養成という新たなミッションの実現に向け、日本語教師資格の取得など教員のスキルアップも図る。言語の壁による離職や退学などを未然に防ぐことも狙いだ。

「国家資格の取得、就職はゴールではなくスタートライン。我々の役割はスキル持った〝定着できる〟人材を養成することです」と前鼻理事長は力を込める。

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