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日本アクセス北海道

9月から販売する自社開発商品。上から「北海道バターアイス」「あいすの家のミルクプリン~生乳仕立て~」「あいすの家のミルクプリン~いちご仕立て~」

全セグメントの底上げで売上高1000億円を目指す

「日本アクセス北海道」は、伊藤忠商事傘下の総合食品卸大手「日本アクセス」の北海道現地法人だ。

2022年度は、売上高が976億円(新収益認識基準)を超え増収増益を達成。分野別では、市販用、中食、外食・原料分野で売上増をけん引した。特に惣菜や弁当などの中食分野は、前年比15.3%増で昨年に続き好調を維持。外食・原料分野も前年比17.1%増と堅調に推移した。

今年度は、昨年度から始まった第8次中期計画の2年目。打ち出しているのは「北海道産品の拡売」「デリカ事業の拡大」「開発商品への取り組み」の3つだ。

黒沢忠寿社長は「業務用事業の強化と道産品の販路拡大を目的に、組織を改編しました。今後は、手薄だった生鮮デリカでも積極的に卸先への提案を行います。また、より本州ニーズを汲み取った自社開発商品も展開します」と話す。

この言葉を裏付けるように、自社開発商品は現在15品まで増加。9月にはアイスやプリンの販売も控えており、全18種に増強する。

また、全国各地で企画する「道産品フェア」の昨年の開催は、393回と前年から62回増加。関東圏以外の開催を増やすなど、着実に拡大している。道内でも8月4日に、ロイトン札幌で同社主催の商品展示会が行われる予定だ。

一方、ロジスティクス営業の強化も推し進める。

これまで道内に拠点がないメーカーは、本州の倉庫から道内の各納品先へ配送していた。同社では顧客の要望に応え、石狩フローズンセンターを在庫拠点として提供。メーカーの倉敷料や二次配送の削減にもつながり好評を得ている。

「〝ロジ営〟の強化は、顧客満足の追求とともに、冷食・アイス事業の拡大を図るため。従来の売上基準では既に売上高1000億円を超えましたが、23年度は土台作りと全セグメントの底上げで、新収益認識基準でも売上高1000億円超えを達成させます」と黒沢社長は力を込める。 

黒沢忠寿社長
ロイトン札幌での商品展示会は定期的に開催