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丸水札幌中央水産

竹田剛社長(左)、武藤修マルスイホールディングス社長

北海道に貢献すべく道産水産物の魅力を国内外へ発信

1960年、札幌市中央卸売市場の開設に伴い、水産物卸売業者として創業した「丸水札幌中央水産」。

21年10月には新設の「マルスイホールディングス」(武藤修社長)の筆頭事業会社として再スタートを切った。グループには水産加工や物流企業があり、さらなる相乗効果が期待される。

「社員のモチベーションがお客さま満足度につながる。そのためにも社員満足度を高めたい」と竹田剛社長。社内の環境整備にも積極的に取り組んでいる。

22年は、為替やウクライナ情勢の影響で海外からの買い付けが厳しい状況が続いたが、北海道産などでカバー。国内では秋サケやマダラ、ブリ、ホッケなどが安定的に取れ、年間取扱数量は、前年を上回る6万5000㌧を記録した。

「近年、水産物が他国に買い負けしている状況。安定供給を維持するためにも原点に返り、道産水産物の付加価値を高め、消費者のみなさまに発信して需要を喚起していく」と竹田社長。

一方、CSR活動やSDGsの実現に向け、環境配慮への取り組みも積極的に行っている。小樽・福岡間の食品輸送で、鉄道を活用した「モーダルシフト」を導入した。主流のトラックとフェリーによる輸送に比べ、年間CO2排出量を5㌧削減することに成功した。

竹田社長は「23年は引き続き、道産水産物はもとより国産養殖にも力をいれていきたい」と新年への抱負を語る。

マグロのセリの様子。適正な価格で水産物の流通を行う
商品企画や開発を行うテストキッチン。商談室も備えている