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梨木工業

テープを目印にすることで生産性を向上させる

全国の建設現場で重宝される割付テープを開発

屋根工事や板金工事などを手がける「梨木工業」。1967年に苫小牧市で創業し、今年で創業55年を迎える。

建築に関わる各種工事を行う一方、季節や天候に左右されない新たな柱となる事業を模索。2009年には「割付おまかせテープ」を開発し、全国販売をスタートした。

同商品は、屋根や外壁材など建材の取り付け位置を示すための印を等間隔に印刷した粘着テープで、専用の印刷マシンも開発した。印は0.1ミリメートル単位での調整が可能で、作業性を飛躍的に向上させる。

「従来式の巻き尺などの測定工具を用いた割付作業は時間と手間がかかりました。私自身が現場で苦労した経験をもとに〝あったらいいな〟を形にしました。テープは誰でも簡単に貼れますので、職人は専門性の高い仕事に専念できます」と梨木仁社長。

建設業界における職人不足を背景に、工数の削減や工期の短縮に直結すると全国の板金業者などから注文が殺到している。累計出荷数は12万本を超え、リピート率は89%。工場や倉庫の建設工事などで重宝されている。

今年2月には改良型の印刷マシンを開発。印刷精度と視認性を向上させた。

梨木社長は「大工や鉄工、内装の施工現場をはじめイベント会場の墨出し作業などでも活用してほしい。指定の間隔で印字できます」と話す。

梨木仁社長