ホクダイ

アルミダイカスト製造のグンダイ（本社・群馬県）は〝想像力から創造力へ〟をモットーに、昨年60周年を迎えるなど安定経営を続ける。その子会社として1994年に創業したのが勇払郡安平町に本社を置く「ホクダイ」だ。アルミニウム合金によるダイカスト部品の製造・販売を担っており、主要生産製品は自動車向けのタイミングチェーンケース部品、ウォーターポンプ部品など。独自の鋳造冷却技術を確立しており、ローコストで高品質の製品をハイサイクルで生産している。高い技術力と信頼こそが同社の生命線と言っていいだろう。

同社ではグンダイグループの「企業は人なり」の考えから、特に人材育成に注力している。入社後は親会社のグンダイで、入社式を含めた1週間の新入社員教育を実施する。グループを率いる細木大亮グンダイ社長は「製造する製品について知識がほとんどない状態で入社するため、新入社員教育で丁寧に指導します。工場勤務における安全衛生教育や社会人としての心構えなども含まれます。グループの新入社員が一堂に会すため、同期との繋がりや刺激を受けることでモチベーションを高めることもできます」と話す。

新入社員研修後は、北海道へ戻りホクダイでの仕事を一通り経験した後、希望や適正を判断して、「経営管理部」「工場管理部」「品質保証部」「技術管理部」のいずれかに正式配属となる。その後は各部の教育担当者のサポートのもとでプレス作業や検品などの軽作業から従事するという流れだ。

積極的なスキルアップも推進している。外部講習会や新技術展示会などへの参加を促しており、働きながら自身の技術を磨くことが可能。順調にいけば5年で主任、8年で係長、10年で課長へとステップアップできる。

また、お年玉の支給や勤続表彰のほか、積極的な有給休暇の取得を推奨するなど、福利厚生も手厚い。さらに、資格取得のバックアップ体制も充実している。国家資格である技能検定士資格は、職務に必要か否かに関わらず同社が認定する資格を取得すると、毎月資格取得手当が支給される。取得にかかる費用も初回は全額会社負担というのもチャレンジしやすく、資格取得で給与アップを図っていけるのも特徴だ。

細木社長は「若い社員が力を発揮できる環境を整えており、実力がある若手は最大限に評価します。ぜひ当社でチャレンジしてほしい」と語る。