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みやざき外科・ヘルニアクリニック

鼠径ヘルニア 下肢静脈瘤

鼠径そけいヘルニアの日帰り手術。オンライン診療も開始

 腸や脂肪組織の一部が鼠径部の筋肉の間から腹腔外に飛び出てくる鼠径そけいヘルニア(脱腸)。50代以降の男性に多く、国内では年間14万人〜16万人が発症するといわれている。初期症状は鼠径部が膨らむ程度だが、放置すると痛みや血流障害などにより日常生活に支障も出てくる。現在、根治治療は手術のみとされ、欧米では日帰り手術が主流となっている。道内ではまだ認知度は低いが、この鼠径ヘルニアの日帰り手術をおこなうのが宮崎恭介院長だ。
 2003年の開業から19年12月までに日帰り手術を7902例実施。このうち成人鼠径ヘルニアは6721例で、年間400例以上の執刀実績を積み上げている。
 手術は「メッシュシートによる鼠径ヘルニア修復術」を採用。ヘルニアの出口とその周辺を、ポリプロピレン製の網目状シートで広く覆い腸の突出を防ぐ術式だ。8種類のシートを用意し性別や年齢、ヘルニアの大きさや種類などによって使い分けている。 
 近年は高齢化により、抗血栓治療で血液がサラサラになる薬を内服する人も多い。通常、こうした患者の手術は出血の危険から内服を一時中止するが、同クリニックでは脳梗塞や心筋梗塞など血栓症の危険を回避するため抗血栓療法を継続。切離を最小限に止めるなど熟練の手技で安全に手術をおこなっている。
 手術は通常、午前9時半から開始し約1時間半で終了。その後は回復室で休憩を取り、午後3時からの術後バイタルチェックで問題がなければ退院となる。入院不要のため、時間とコストが軽減。ビジネスマンからも好評で、首都圏からの患者も少なくない。
 宮崎院長は小児鼠径部ヘルニア、下肢静脈瘤といった疾患にも日帰り手術を実施。臨床医としてだけではなく日帰り手術の普及にも注力し、数々の論文を発表している。「そもそも日帰り手術は、病院の滞在時間が短い。加えて、他の患者さん同士が会わないよう工夫しており、新型コロナウイルス感染面でも有利。オンライン診療も始めており、悪化する前にぜひ相談して欲しい」と宮崎院長。

宮崎 恭介院長
みやざき・きょうすけ/1966年生まれ。聖マリアンナ医科大学卒。愛育病院、北海道大学病院、手稲渓仁会病院外科などに勤務。97年北大医学部大学院修了。2003年4月開院。日本ヘルニア学会理事、聖マリアンナ医科大学臨床教授、日本消化器外科学会認定消化器外科専門医。
年間400例以上の執刀実績
メッシュシートで腸の突出を防ぐ。手術は約1時間半