北栄ステンレス工業

新工場で大型タンクを製造製薬分野にも本格参入
食品・飲料メーカー工場などで、材料の調合に使われるステンレス製サニタリータンクの製造が主事業。顧客のニーズに応えるため、19年12月に新工場を完成させ、20年から本格稼働させている。
「これまでは2万リットルほどの容量のタンクが上限でしたが、新工場では約6万リットルの大きなタンクがつくれます」と秋枝征典社長は胸を張る。
大型のサニタリータンクを製造できるようになり、乳業分野などからは新たなオーダーも寄せられるなど、成長を加速させている。
また、20年はこれまで食品分野で培ったステンレス加工の技術を生かし、より高い品質が求められる製薬分野にも本格参入を果たした。
秋枝社長は「点滴などに用いられる輸液製剤の製造にもサニタリータンクは必要ですが、厳格な品質基準が設けられており、製造業者は全国的に少ない。これからシェアを広げていきたい」と意気込む。
工場の衛生管理体制なども認められ、大手製薬会社からの依頼が舞い込んでいる。これまで売り上げの1割に満たなかった製薬分野を、将来的には2割まで成長させる計画だ。
食品・製薬分野双方に対応することによるシナジー効果は計り知れない。食の安心・安全を追求する食品メーカーから寄せられる信頼も高まり、業容拡大に弾みをつける。


