Visa・Mastercard・JCBの違いを比較|クレジットカードの国際ブランドはどれを選ぶ?

Visa・Mastercard・JCBの違いを比較した記事のアイキャッチ画像。国際ブランドと発行会社の役割の違いを示している

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クレジットカードを申し込むとき、途中で「国際ブランドを選んでください」と出てきて手が止まることがあります。Visa、Mastercard、JCBのどれを選んでも同じカードに見えるのに、選び直しはできないと書かれているからです。

ここで迷う原因は、ブランドが決めていることと、カード会社が決めていることが混ざって説明されがちなところにあります。この記事では、その2つを分けたうえで、公式ページで条件を確認できた範囲だけを並べます。海外の手数料のように「ブランド共通の料率」だと思われがちなものが、実際には発行会社ごとに決まっている例も具体的に見ていきます。

国際ブランドが決めるもの、発行会社が決めるもの、カード商品ごとに違うものの3つに分けて、加盟店網・為替の基準レート・年会費・海外手数料などを振り分けた図
国際ブランドが決めるものと、発行会社が決めるものを分けて考える

目次

国際ブランドと発行会社は別のもの

最初にここを分けておくと、あとの話がすべて整理できます。1枚のクレジットカードには、決済のネットワークを提供する国際ブランドと、そのカードを発行して請求する会社の2者が関わっています。

国際ブランドが決めるもの

国際ブランドは、加盟店のネットワークと、海外の売上を日本円に換算するときの基準になるレートを担っています。三井住友カードの公式ページには、外貨でのショッピングご利用代金は、Visa、Mastercard、または中国銀聯(以下、国際提携組織)の決済センターに売上データが到着した時点で、国際提携組織が指定する為替レートに、弊社が海外事務処理手数料として所定の費用を加えた為替レートで日本円に換算しますと書かれています。基準になるレートを指定するのがブランド側、という関係がここに表れています。

発行会社が決めるもの

年会費、ポイントの付与単位、付帯保険、そして海外で上乗せされる手数料は、カードを発行する会社が決めます。同じ文の続きで、その為替レートに「弊社が」海外事務処理手数料を加えると書かれている点が重要です。上乗せ分はブランドではなく発行会社の設定です。

カード商品ごとに違うもの

さらに、同じ発行会社の中でも商品によって条件が変わります。三井住友カードの公式ページには、お持ちのカードによって弊社が加える手数料が異なりますので、下表にてご確認くださいと書かれています。「この会社だからこの料率」とも言い切れないということです。

項目 誰が決めるか この記事で確認できた例
加盟店のネットワーク 国際ブランド Visa、Mastercard、JCBなど
換算の基準になる為替レート 国際ブランド 国際提携組織が指定する為替レート
海外で上乗せされる手数料 発行会社(商品によっても違う) 三井住友カードのVisa・Mastercardは3.63%(税込)、銀聯は2.50%(税込)
年会費・ポイントの付与単位 発行会社 200円(税込)につき1ポイント、100円につき1ポイントなど
付帯保険の有無と条件 発行会社(商品によっても違う) 利用付帯か自動付帯か、補償の対象になるブランドや条件
タッチ決済やスマホ決済の対応 発行会社・商品・決済サービスの組み合わせ 三井住友カードが発行するカードでは、Google Pay・Samsung PayでのMastercardタッチ決済が利用できない(Apple Payは利用可。Mastercardブランド全体の制限ではない)

3つのブランドの基本を押さえる

ブランドごとの性格を、公式に確認できる範囲で押さえます。ここでは加盟店の数を比べません。公表の時点や数え方がそろっていない数字を並べても、選ぶ材料にならないためです。

Visa

この記事で取り上げた6枚のうち、三井住友カード(NL)はVisa、Mastercardから選べます。エポスカードはVisaです。楽天カードでも選択肢に入ります。SAISON CARD Digitalは公式の商品ページでVisa、Mastercard、JCB、American Expressの4つから選べると示されています。

Mastercard

三井住友カード(NL)、楽天カード、SAISON CARD Digitalで選択肢に入ります。三井住友カード(NL)では、Visaと同じ3.63%(税込)の海外事務処理手数料が案内されており、同じ商品ならこの2ブランドで料率は変わりません。タッチ決済については商品ごとに条件が違い、楽天カードの公式ページには、すべての国際ブランドがタッチ決済対応ですと書かれています。ただしこれはカード自体の非接触決済の話で、スマホ決済になるとブランドが絞られ、Apple PayはVisa・Mastercard・JCB、Androidの楽天カードタッチ決済はVisa・Mastercardが必要と案内されています。一方で三井住友カードの公式Q&Aには、「Google Pay でMastercard®タッチ決済はご利用いただけません。※Apple Payではご利用いただけます」と書かれています。同社のVポイントの案内ページにも「Google Pay™ 、Samsung Payで、Mastercard®タッチ決済はご利用いただけません。ポイント還元は受けられませんので、ご注意ください」という注記があります。ここは読み方に注意が必要です。これは三井住友カードが発行するカードについての案内であって、MastercardというブランドがGoogle Payのタッチ決済に対応していないという意味ではありません。実際、PayPayカードの公式Google Pay案内には「Visa、Mastercard、JCBのタッチ決済をご利用いただけます」と書かれており、発行会社が違えばGoogle PayでMastercardのタッチ決済を使えます。ブランドで一律に決まるのではなく、発行会社と商品と決済サービスの組み合わせで決まる部分です。

JCB

JCBカード WとJCBカード Sは、発行会社がジェーシービーで、ブランドもJCBです。楽天カードとSAISON CARD Digitalでも選択肢に入ります。海外での換算については、公式のよくある質問に、海外でのご利用時には、基準レートに1.6%を加えた換算レートで日本円に換算をしますと書かれています。

ここで気をつけたいのは、この1.6%が適用される範囲です。公式には「JCBグループのカード発行会社で発行しているクレジットカードは、上の換算レートが適用されます」と書かれています。JCBブランドのカードを他社が発行している場合は、発行会社の設定が加わります。たとえばクレディセゾンのJCBは3.85%で、その内訳は「JCBが定める1.6%と当社が定める2.25%(税込)」と示されています。1.6%が消えるのではなく、そこに発行会社の分が乗るという構造です。JCBの公式ページにも「換算レートについては、所属されるカード発行会社へお問い合わせください」と書かれています。

この記事の6枚で選べる国際ブランドを並べた図解。Visaは三井住友カード(NL)、エポスカード、楽天カード、SAISON CARD Digitalで選べる。Mastercardは三井住友カード(NL)、楽天カード、SAISON CARD Digitalで選べる。JCBはJCBカード W、JCBカード S、楽天カード、SAISON CARD Digitalで選べる。手数料やタッチ決済の条件はブランドではなく発行会社と商品で決まり、三井住友カードが発行するカードはGoogle PayでMastercardのタッチ決済を使えないが、これは発行会社の条件でMastercardブランド全体の制限ではないことを示している。
この記事の6枚で選べるブランド。手数料やタッチ決済の条件はブランドでは決まらない

海外で使うときは「換算のしくみ」から見る

海外の利用で差が出るのは、レートそのものよりも、レートに何がどう乗るかです。公式の説明を分解すると3段階になります。

基準になるレートに、発行会社の手数料が乗る

三井住友カードの公式ページには、国際提携組織が指定する為替レートに、弊社が海外事務処理手数料として所定の費用を加えた為替レートで日本円に換算しますと書かれています。そして、ご利用明細に記載の「換算レート」は、海外事務処理手数料加算後のレートですとも書かれています。明細に出ている数字はすでに手数料込みなので、そこからさらに引かれるわけではありません。

その手数料はブランドごと・商品ごとに違う

三井住友カードは2024年11月1日より、外貨でのショッピングご利用に伴う海外事務処理手数料について改定しています。改定前は2.20%(税込)、改定後は3.63%(税込)です。同社の一覧はブランドごとに分かれていて、クレジットカードのVisa・Mastercardが3.63%、銀聯が2.50%と示されています。ここで大事なのは、Visa・Mastercardが同じ料率だという点です。三井住友カード(NL)でVisaとMastercardのどちらを選んでも、この料率は変わりません。「ブランドを変えれば手数料が下がる」とは限らないということです。同じ改定の案内には「Amazon Mastercardは本改定の対象となりません」とも書かれています。同じ発行会社・同じブランドでも、商品が違えば料率が違うことがあるという実例です。

ジェーシービーの案内は率の示し方が違い、基準レートに1.6%を加えた換算レートという書き方です。示し方が違うので、数字だけを横に並べて「どちらが安い」と結論づけるのは正確ではありません。ほかの3社も確認できました。楽天カードは公式ページで、Visa・Mastercard・JCB・American Expressのいずれも3.63%(税込)と示しています。4つのブランドから選べる商品でも、料率はブランドで変わりません。エポスカードは、Visaが指定する為替レートに海外利用に関する事務処理費として3.85%が加算されると案内しています。クレディセゾンは、Visa・Mastercard・JCB・American Expressのいずれも海外利用にかかるコストとして3.85%(税込)をプラスしたレートで円換算すると案内しており、American Expressの3.85%は同社が定める0.25%とクレディセゾンが定める3.60%(税込)の合計と示されています。並べてみると、料率を分けているのは「ブランド」ではなく「発行会社」だということがはっきりします。三井住友カードだけは同じ会社の中でも銀聯を別料率にしていますが、Visa・Mastercardは同じです。

発行会社とブランド 公式に書かれている内容 読み取れること
三井住友カード/Visa・Mastercard 海外事務処理手数料 3.63%(税込) 2024年11月1日より2.20%から改定された。Amazon Mastercardは本改定の対象外
三井住友カード/銀聯 海外事務処理手数料 2.50%(税込) 同じ発行会社でもブランドで料率が違う
JCBグループのカード発行会社/JCB 基準レートに1.6%を加えた換算レート 率の示し方そのものが会社ごとに違う。他社がJCBブランドで発行する場合はここに発行会社の分が乗る
楽天カード/Visa・Mastercard・JCB・American Express 海外事務手数料 3.63%(税込) 4ブランドとも同じ料率で、ブランドを変えても変わらない
エポスカード/Visa Visaインターナショナルが指定する為替レートに、海外利用に関する事務処理費として3.85%を加算 解約や取消の場合でも事務処理費が発生する
クレディセゾン/Visa・Mastercard・JCB・American Express 海外利用にかかるコストとして3.85%(税込)をプラスしたレートで円換算 American Expressの3.85%は同社の0.25%とクレディセゾンの3.60%(税込)の合計

三井住友カードの案内には、海外キャッシュサービスについては上記経費を含みませんとも書かれています。エポスカードも、海外ATMでのキャッシング利用時は海外事務処理費が発生せず、別途ATM手数料がかかると案内しています。ショッピングとキャッシングで扱いが違い、しかもその扱いは発行会社ごとに決まっています。

店頭で日本円を選ぶと結果が変わる

もう1つ、ブランドでも発行会社でもない要因があります。三井住友カードの公式ページには、お店によっては、現地通貨、日本円(JPY)どちらで決済を希望するか選択いただける場合がありますと書かれています。そして、日本円を指定した場合、その場で支払金額を確定できるメリットがありますが、お店が決定した為替レートで日本円に換算されることから、弊社で日本円に換算する場合に比べて割高になる可能性がありますのでご注意くださいと続きます。日本円での請求を希望しない場合は、その場でお店へ申し入れを行ってくださいとも案内されています。

手数料の差を気にして選んだブランドでも、店頭で日本円を選んでしまえば結果が変わります。ここは支払いのときの操作で決まる部分です。

換算日は「使った日」ではない

もう1つ差が出るのが日付です。三井住友カードの案内では、レート換算日はカードのご利用データが、Visa/Master/銀聯の決済センターに到着した日付となりますとされ、カードを実際にご利用いただいた日付とは異なりますと明記されています。ジェーシービーの案内でも、JCBが海外の加盟店などに、お客様のご利用代金の支払い処理を行った日が換算日となると書かれています。どちらも、使った日のレートではないということです。

海外で使ったときの換算のしくみを3段階で示した図解。1つ目は国際ブランドの決済センターに売上データが到着した時点の為替レートが基準になること。2つ目はその基準レートに発行会社が定める海外事務手数料が上乗せされること。3つ目は明細に載る換算レートが手数料を加算したあとのレートであること。換算日は使った日ではなく、売上データが決済センターに到着した日や発行会社が加盟店へ支払い処理を行った日になることも示している。
明細に出ている換算レートは、手数料を加算したあとのレート

為替レートを単純に比べられない理由

「どのブランドのレートが得か」を知りたくなりますが、公式の書き方をそろえて比べるのは簡単ではありません。理由は3つあります。

基準になるレートの出所が違う

換算のもとになるレートは、国際提携組織が指定する為替レート、あるいは基準レートという言い方で示されます。どちらも各ブランドが定めるもので、日々変動します。ある時点の数字を比べても、次の日には関係が変わります。

上乗せの示し方が違う

三井住友カードは手数料率を税込のパーセントで示し、ジェーシービーは基準レートに1.6%を加えた換算レートという形で示しています。片方は手数料、もう片方は換算レートの作り方の説明です。同じ土俵に並べるには前提を揃える必要があります。

換算日がずれる

実際に適用されるレートは、使った日ではなく決済処理が行われた日のものです。三井住友カードの案内には、換算日は「ご利用日から2〜4日後が目安となりますが、ご利用店の手続き状況により異なります」と書かれています。ジェーシービーの案内では、JCBが海外の加盟店などに支払い処理を行った日が換算日になります。使った日から換算日までに相場が動けば、料率の差より大きな差が出ることもあります。

結論としては、レートの有利不利をブランド名で決めるのではなく、自分が申し込むカードの発行会社が公表している条件を読むほうが確実です。

同じカード商品でもブランドを変えると何が変わるか

申込画面でブランドを選ぶとき、変わるものと変わらないものがあります。公式に確認できた範囲で整理します。

項目 ブランドを変えると 確認できた例
年会費 変わらないことが多い 三井住友カード(NL)はVisa、Mastercardのどちらでも年会費永年無料
基本のポイント付与 変わらないことが多い 三井住友カード(NL)は200円(税込)につき1ポイント
海外事務処理手数料 商品によっては変わらない 三井住友カード(NL)で選べるVisaとMastercardはどちらも3.63%(税込)。同社の一覧では銀聯が2.50%(税込)と別の料率
スマホ決済への登録 商品と発行会社によって変わる 三井住友カードが発行するカードはGoogle Pay・Samsung PayでのMastercardタッチ決済が利用できない(Apple Payは利用可)。楽天カードもApple PayはVisa・Mastercard・JCB、Androidの楽天カードタッチ決済はVisa・Mastercardに限られる
付帯保険の対象 商品によって扱いが分かれる エポスカードの海外旅行傷害保険は対象がVisa付のエポスカード本人に限られ、楽天カードは4ブランドのいずれも対象と示されている。ブランドで差を設けるかどうかを決めているのは商品側
使える店 変わる 店舗が受け付けるブランドは店舗側が決めるため、よく行く店の案内で確認する
入会特典 変わる場合がある 楽天カードには、JCBブランド以外を選択の方は新規入会&3回利用で5,000ポイント(常時開催)となりますという注記がある

大型店やチェーンによっては、受け付けるブランドが限られていることがあります。特定の店で使う目的があるなら、その店の公式案内で対応ブランドを確認してから選ぶのが確実です。

同じカード商品でブランドを変えると何が変わるかを2つに分けた図解。変わらないことが多いものは年会費、基本のポイント付与、海外事務手数料(同じ発行会社なら同じことが多い)。変わる場合があるものは使える店、付帯保険の対象、スマホ決済への登録(発行会社の条件による)。海外事務手数料を決めるのは発行会社で、三井住友カードはVisa・Mastercardが3.63%(税込)で銀聯だけ2.50%(税込)、楽天カードとセゾンカードは4ブランドとも同じ料率(3.63%と3.85%)であることを示している。
年会費や付与単位は変わらないことが多く、海外手数料やスマホ決済は変わる場合がある

申し込める代表カード6枚の条件【2026年8月時点】

ブランドの話だけで終わらないよう、公式ページで条件を確認できた6枚を並べます。ブランドの選択肢と、選ぶときの注意もあわせて示します。

カード 発行会社 選べる国際ブランド 年会費 基本のポイント付与 ブランドを選ぶときの注意
三井住友カード(NL) 三井住友カード Visa、Mastercard 永年無料 200円(税込)につき1ポイント Visa・Mastercardのどちらを選んでも海外事務処理手数料は3.63%(税込)で変わらない
JCBカード W ジェーシービー JCB 永年無料 200円(税込)につき2ポイント 入会は18歳以上39歳以下に限られる
JCBカード S ジェーシービー JCB 永年無料 200円(税込)につき1ポイント 公式の条件によりJCBカード Wとは重複して保有することはできません
楽天カード 楽天カード Visa、Mastercard、JCB、American Express 永年無料 100円につき1ポイント 4つのブランドから選べる。海外事務手数料はVisa・Mastercard・JCB・American Expressのいずれも3.63%(税込)で、ブランドを変えても料率は変わらない
エポスカード エポスカード Visa 永年無料 200円(税込)につき1ポイント ブランドはVisaのみで、保険の対象もVisa付のカード本人に限られる。海外利用に関する事務処理費は3.85%
SAISON CARD Digital クレディセゾン Visa、Mastercard、JCB、American Express 無料 1,000円ごとに1ポイント 公式の条件により同一ブランドでの複数枚お申し込みはできません。入会月から翌年同月までに利用がないとカードサービス手数料1,650円(税込)。セゾンカードの海外事務手数料はVisa・Mastercard・JCB・American Expressいずれも3.85%(税込)

三井住友カード(NL)

年会費は永年無料で、申込資格は満18歳以上の方(高校生は除く)です。国際ブランドはVisa、Mastercardから選べます。基本のポイントは200円(税込)につき1ポイントです。

ブランド選びで押さえておきたいのが手数料です。同社は2024年11月1日より海外事務処理手数料を改定し、クレジットカードのVisa・Mastercardは3.63%(税込)、銀聯は2.50%(税込)と案内しています。あわせて、対象のコンビニ・飲食店で、スマホのVisaのタッチ決済・Mastercardタッチ決済またはモバイルオーダーで支払うと7%ポイント還元という条件がありますが、同社の公式Q&Aには「Google Pay でMastercard®タッチ決済はご利用いただけません。※Apple Payではご利用いただけます」という案内があります。三井住友カード(NL)でAndroidのGoogle Payを使って7%還元を受けたい場合は、Visaを選ぶという判断になります。これは三井住友カードが発行するカードに限った話で、AndroidならVisaを選ぶべき、という一般則ではありません。ほかの商品では条件が違い、楽天カードの公式ページには、すべての国際ブランドがタッチ決済対応ですと書かれています。ただし楽天カードもスマホ決済になるとブランドが絞られ、Apple PayはVisa・Mastercard・JCB、Androidの楽天カードタッチ決済はVisa・Mastercardが必要と案内されています。

海外旅行傷害保険は最高2,000万円の利用付帯で、事前に旅費などを当該カードでクレジット決済することが前提です。

JCBカード W

年会費は永年無料で、申込対象は18歳以上39歳以下で、本人または配偶者に安定継続収入のある方、または高校生を除く18歳以上39歳以下で学生の方です。国際ブランドはJCBです。ポイントは200円(税込)につき2ポイントで、1ポイント=最大1円相当で利用できます。1回のご利用分が200円未満でも、毎月のご利用分すべてを合計してからポイントに換算されます。

ブランドの選択肢はJCBだけです。発行会社がジェーシービーなので、海外での換算は同社の案内どおり、基準レートに1.6%を加えた換算レートになります。海外旅行傷害保険は、公式の商品情報に旅行傷害保険(死亡・後遺障害の場合)として海外 最高2,000万円と記載され、保険の適用には条件がありますという注記が付いています。公式の保険案内でも海外旅行傷害保険(カード利用条件あり)と示されています。どのような利用が条件になるかは、公式の付帯保険の案内で確認してください。

JCBカード S

年会費は永年無料で、申込対象は18歳以上です。国際ブランドはJCBで、ポイントは200円(税込)につき1ポイントです。JCB カード S 優待 クラブオフが付き、JCBスマートフォン保険はディスプレイ破損が対象です。海外旅行傷害保険は公式の保険案内で海外旅行傷害保険(カード利用条件あり)と示されており、旅行傷害保険(死亡・後遺障害の場合)として海外 最高2,000万円と記載されています。

同じJCBブランドでも、JCBカード Wとは条件が違います。公式には、JCB カード W、JCB カード W plus LとJCB カード Sは重複して保有することはできませんと書かれており、本カードを申し込みの場合、現在お持ちのカードは退会となり自動的に切り替えになりますと続きます。ブランドが同じでも商品ごとに条件が違う、という分かりやすい例です。

楽天カード

年会費は永年無料で、ポイントは100円につき1ポイントです。公共料金・税金・国民年金保険料は500円ご利用につき1ポイント、保険料は200円ご利用につき1ポイントという例外があります。申込については、18歳未満、海外在住の方はカードをお申し込みいただけませんと案内されています。

ブランドの選択肢は4つあります。海外事務手数料について、公式ページには各国際ブランドが適用した為替レートに事務手数料(税込)を加えた金額を明細に記載すると書かれ、Visa・Mastercard・JCB・American Expressのいずれも3.63%と示されています。4つのうちどれを選んでも料率は同じということです。公式の保険案内には、クレジットカードに付帯する国際ブランド(Visa, JCB, Mastercard, American Express)はいずれも対象ですと書かれており、保険の適用についてはブランドによる差を設けていないことが読み取れます。海外旅行傷害保険は利用付帯で、傷害死亡・後遺障害は最高2,000万円です。公式ページには、楽天カード、楽天ゴールドカードには自動付帯はありませんと明記されており、日本を出国する以前に『募集型企画旅行の料金』に該当する代金を利用条件のある楽天カードで支払っていることが条件で、航空券のみのご購入は含まれませんと書かれています。航空券だけをこのカードで買っても条件を満たさないため、旅行の備えとして使うなら支払いの中身を確認してください。

エポスカード

入会金・年会費永年無料で、申込資格は日本国内在住の満18歳以上(高校生を除く)です。国際ブランドはVisaで、ポイントは200円(税込)につき1ポイントです。海外で使ったときの費用について、公式のよくある質問には「Visaインターナショナルが指定する為替レートに加え、海外利用に関する事務処理費として3.85%が加算されます」と書かれています。解約や取消の場合でも事務処理費として3.85%が発生するとも案内されています。

ブランドが1つに決まっているぶん、条件は読みやすくなっています。公式の保険ページには、一般カードは利用付帯と書かれており、傷害死亡・後遺障害は最高3,000万円です。対象はVisa付のエポスカード本人のみで、家族は対象外となります。複数のカードを持っている場合、死亡・後遺障害は合算されず按分されるという案内もあります。

SAISON CARD Digital

申込対象は、18歳以上のご連絡が可能な方で、当社の提携する金融機関に決済口座をお持ちの方です。公式の商品ページには「選べる国際ブランド」として、Visa、Mastercard、JCB、American Expressの4つが示されています。お選びいただける全てのブランドのタッチ決済に対応していますという記載もあります。ポイントは1,000円ごとに1ポイントの永久不滅ポイントで、1ポイント=最大5円相当ですが、交換商品によっては1ポイントの価値は5円未満になり、請求充当の場合は4.5円相当(200ポイント=900円分)です。

ブランド選びに直結する条件として、公式には、SAISON CARD Digital は同一ブランドでの複数枚お申し込みはできませんと書かれています。年会費は無料ですが、ご入会月から翌年同月までにカードのご利用がない場合、カードサービス手数料1,650円(税込)がかかりますという条件があります。海外事務手数料については、セゾンカードの公式ご利用ガイドに、Visa・Mastercard・JCB・American Expressのいずれも海外利用にかかるコストとして3.85%(税込)をプラスしたレートで円換算すると書かれています。American Expressの3.85%は、同社が定める0.25%とクレディセゾンが定める3.60%(税込)の合計と示されています。

1枚目と2枚目でブランドをどう選ぶか

ブランドは、1枚目と2枚目で考え方が変わります。

1枚目は「使う場面が多いほう」から選ぶ

1枚目は、自分がよく行く店とよく使うスマホ決済に合うほうを選ぶのが素直です。ただし、どの組み合わせで使えるかは商品ごとに違います。三井住友カードは公式Q&Aで「Google Pay でMastercard®タッチ決済はご利用いただけません。※Apple Payではご利用いただけます」と案内している一方、楽天カードは、すべての国際ブランドがタッチ決済対応ですと案内しています。同じMastercardブランドでも発行会社によって扱いが違うということです。ただしこれはカード自体の非接触決済の話で、スマホ決済になると楽天カードでもブランドが絞られます。公式には、Apple Payを使うにはiPhone端末と楽天カード(Visa/Mastercard/JCB)が必要、Androidの楽天カードタッチ決済にはVisa/Mastercardが必要と書かれています。American Expressはどちらの対象にも入っていません。使いたいスマホ決済と商品の組み合わせで確認してください。

2枚目は「1枚目と違うブランド」を検討する

2枚目は、1枚目で受け付けてもらえない場面の備えになります。ただし、ブランドを分けるだけでは足りない場合があります。発行会社が同じなら、片方が止まったときにもう片方も影響を受ける可能性が残るためです。組み合わせの考え方はクレジットカードおすすめ30枚の比較でも扱っています。

ブランドで年会費や還元率を決めない

年会費とポイントの付与単位は発行会社が決めます。ブランドを変えても、同じ商品なら年会費と付与単位は変わらないことが多く、実際に三井住友カード(NL)はVisa、Mastercardのどちらでも年会費永年無料、200円(税込)につき1ポイントです。年会費で選びたいなら年会費無料のクレジットカードの比較、還元率で選びたいならポイント還元率が高いクレジットカードの比較のほうが目的に合います。


1枚目は使う場面が多いブランド、2枚目は1枚目と違うブランドを検討し、ブランドで年会費や還元率を決めないという3つの指針を並べた図
1枚目と2枚目でブランドの選び方は変わる

よくある質問

海外で使うならどのブランドが安いですか

A. ブランド名だけでは決まりません。上乗せされる手数料を決めるのは発行会社です。三井住友カードはクレジットカードのVisa・Mastercardが3.63%(税込)、銀聯が2.50%(税込)、楽天カードはVisa・Mastercard・JCB・American Expressのいずれも3.63%(税込)、エポスカードは3.85%、クレディセゾンはVisa・Mastercard・JCB・American Expressのいずれも3.85%(税込)と案内しています。JCBグループのカード発行会社が発行するカードは、基準レートに1.6%を加えた換算レートという書き方です。他社がJCBブランドで発行する場合はここに発行会社の分が乗り、クレディセゾンのJCBは3.85%(JCBの1.6%+クレディセゾンの2.25%)と示されています。4つのブランドから選べる楽天カードとセゾンカードは、どのブランドを選んでも料率が同じです。同じ発行会社の中でブランドによって料率が違うのは、今回確認できた範囲では三井住友カードの銀聯だけでした。ただし同社は「Amazon Mastercardは本改定の対象となりません」とも案内しており、同じブランドでも商品が違えば料率が違うことがあります。ブランドではなく、申し込むカードの発行会社の案内を読んで判断してください。

Visaを選んでおけば間違いないですか

A. 使う場面によります。日本で発行されるカードでは選べる場面が多いブランドですが、スマホ決済や付帯保険の条件は発行会社と商品で決まります。ブランドだけで年会費やポイントが良くなるわけではありません。

JCBは海外で不便ですか

A. この記事で確認できた公式情報の範囲では、使える範囲を数字で比べられる材料がありません。今回確認した公式ページに加盟店の数の記載がなかったため、この記事では規模の比較を書いていません。渡航先で使う予定があるなら、行き先での対応状況を渡航前に確認してください。

同じカードでブランドを変えると年会費は変わりますか

A. 変わらないことが多いです。三井住友カード(NL)はVisa、Mastercardのどちらでも年会費永年無料で、基本のポイントも200円(税込)につき1ポイントです。海外事務処理手数料も、三井住友カード(NL)で選べるVisaとMastercardは同じ3.63%(税込)です。ブランドを変えて変わるのは、使える店や付帯保険の対象、スマホ決済への登録可否のほうです。

タッチ決済はブランドが同じなら同じ条件ですか

A. 同じではありません。ブランドの機能に加えて、発行会社と決済サービスの対応が関わります。三井住友カードの公式Q&Aには「Google Pay でMastercard®タッチ決済はご利用いただけません。※Apple Payではご利用いただけます」とあります。これは三井住友カードが発行するカードについての条件です。一方で楽天カードは、すべての国際ブランドがタッチ決済対応ですと案内し、SAISON CARD Digitalは、お選びいただける全てのブランドのタッチ決済に対応していますと案内しています。ただし楽天カードの場合、スマホ決済になるとブランドが絞られ、Apple PayはVisa・Mastercard・JCB、Androidの楽天カードタッチ決済はVisa・Mastercardが必要と案内されています。カード自体のタッチ決済と、スマホ決済とを分けて読んでください。PayPayカードの公式Google Pay案内にも「Visa、Mastercard、JCBのタッチ決済をご利用いただけます」と書かれています。Mastercardブランドそのものが使えないのではなく、発行会社ごとに扱いが違うと理解してください。使いたいスマホ決済がある場合は、その商品での対応を確認してください。

海外の店で「日本円で払いますか」と聞かれたらどうすればいいですか

A. 三井住友カードの公式ページには、日本円を指定した場合、その場で支払金額を確定できるメリットがありますが、お店が決定した為替レートで日本円に換算されることから、弊社で日本円に換算する場合に比べて割高になる可能性がありますのでご注意くださいと書かれています。日本円での請求を希望しない場合は、その場でお店へ申し入れを行ってくださいとも案内されています。

よく行く店でブランドが限られている場合はどうすればいいですか

A. 店舗が受け付けるブランドは店舗側が決めます。特定の店で使う目的があるなら、その店の公式案内で対応ブランドを確認してからカードのブランドを選ぶのが確実です。

ブランドはあとから変えられますか

A. 申込後の変更については、今回確認した公式ページに記載を見つけられませんでした。変更したい場合の扱いは商品によって違うため、申込前にカード会社の案内で確認してください。なお、SAISON CARD Digitalには、同一ブランドでの複数枚お申し込みはできませんという条件があります。

まとめ

国際ブランドの選び方は、ブランドの優劣ではなく、何が誰によって決まるかを分けて考えると迷いにくくなります。

  • 加盟店のネットワークと換算の基準になる為替レートは国際ブランドが決める
  • 年会費・ポイントの付与単位・付帯保険・海外で上乗せされる手数料は発行会社が決める
  • 海外事務処理手数料を決めるのはブランドではなく発行会社。三井住友カードはVisa・Mastercardが3.63%(税込)で銀聯が2.50%(税込)、楽天カードは4ブランドとも3.63%(税込)、エポスカードは3.85%、クレディセゾンは4ブランドとも3.85%(税込)、JCBグループのカード発行会社が発行するカードは基準レートに1.6%を加えた換算レート(他社発行のJCBはここに発行会社の分が乗る)
  • 換算日は使った日ではなく決済処理が行われた日。三井住友カードは決済センターに到着した日、ジェーシービーは加盟店などへ支払い処理を行った日としている
  • タッチ決済やスマホ決済の対応は、ブランドだけでなく発行会社・商品・決済サービスの組み合わせで決まる
  • 店頭で日本円を指定すると、店が決めた為替レートで換算されるため割高になる可能性がある

次にやることは3つです。1つ目は、よく行く店とよく使うスマホ決済を書き出して、どのブランドが必要かを決めること。2つ目は、候補のカードの発行会社が公表している海外事務処理手数料と換算の方法を読むこと。3つ目は、申込画面でブランドを選ぶ前に、その商品の年会費・ポイントの付与単位・付帯保険の条件を公式ページで確かめることです。この記事の数字は2026年8月時点で各社の公式ページに書かれていた内容なので、申し込む直前にもう一度確認してください。

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