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カプセルトイの「トーシン」が狸小路4丁目に新店舗、新たなプロジェクトも始動

3月1日のオープン日には多くの人が訪れた

カプセルトイ専門店「#C-pla」を運営するトーシン(本社・帯広市)が3月1日、狸小路に新店舗をオープンした。会社設立50周年に向け、人材の新規採用や育成を強化。さらにバーチャル店舗の立ちあげなど、新たなプロジェクトも始動する。

新店オープンで狸小路4店舗体制へ

 1975年設立のトーシン。これまでは既存商業施設などの空きスペースに〝ガチャガチャ〟でおなじみのカプセルトイマシンの設置を提案してきた。近年のカプセルトイ需要の高まりを受け、2018年には自社運営のカプセルトイ専門店「#C‐pla(シープラ)」1号店をオープン。現在は「#C‐pla」の運営をメーンに、オリジナルカプセルトイの企画なども手掛け、関東や関西、九州など全国に店舗を拡大中。1号店オープンから約5年で134店舗(3月15日現在)を数える。

 本社を構える道内での存在感も増している。3月1日には、札幌市内の狸小路に新店舗「#C‐pla狸小路4丁目店」をオープン。「#C‐pla」では店舗ごとにテーマを決めているが、新店のコンセプトは狸小路にちなんで「tanuki planet(タヌキプラネット)」とし、ポップなタヌキのデザインが〝映える〟店内に仕上げた。狸小路では既存の5丁目店、3丁目店、2丁目店に続く4店舗目となり、多店舗展開を加速している。

 宮本達也社長は「現在狸小路5丁目では再開発が進んでおり、5丁目店の営業継続が不透明ということもあり、先んじて4丁目店をオープンさせました。それぞれが狸小路商店街を盛り上げられる店舗にしていきたい」と話す。

 同社は〝アミューズメントの力で地域ににぎわいを、地域に活力を〟という理念を掲げ、地域密着に重点を置く。

 宮本社長は「それぞれの地域の特徴や歴史を追うことが店づくりにつながる。今後もローカルマーケットとの共存に取り組んでいきます。3月末には、オリジナル商品『ミニチュア北海道』の第3弾の発売が控えています。1、2弾に続き、今回も道内を代表するさまざまな銘菓などの人気商品をミニチュア化しました。細部にもこだわっているので、ぜひ手にとって欲しい。今後も地元北海道のためにカプセルトイで貢献していきます」と意気込む。

50周年に向けた新プロジェクトが始動

 加速する新規出店に伴い、従業員数も増加。現在は1000人を超えており、中途採用や人材育成を強化している。

「当社の原動力は〝人〟です。中途採用では、主に店舗スタッフ(店長候補)の募集を行っています。採用後は1週間の座学研修後、基幹店に配属。その後、適性に応じて、企画開発や広報などのジョブローテーションを行っています。特に店舗スタッフはコミュニケーション力と自発的に動く主体性が重要で、教育体制プログラムやオンライン研修などを充実させています。異業種からの転職組も多く活躍しています」と宮本社長。

 25年には、節目となる会社設立50周年を迎えるにあたり新たなプロジェクトも準備中だ。その一つがPOSシステムを導入した販売数・在庫数の可視化だ。

 宮本社長は「全メーカーを横断的に網羅した仕組みを構築している会社はありません。資金面や技術面のハードルはありますが、実現できれば在庫補充の適正化や売れ筋商品の見極めに役立ちます」と話す。

 また、ECサイトの実装化を構想中。カプセルトイ専門店が近隣にないエリアや遠隔地ユーザーに向けて「#C‐pla」のバーチャル店舗を数年以内に立ちあげる予定だ。

 宮本社長は「リアル店舗を拡大しつつ、バーチャル店舗の立ちあげによってより多くの方にガチャガチャを楽しんでもらう機会を増やしていきます」と語る。

 

約1000台を誇る「#C-pla狸小路4丁目店」
宮本達也社長
即完売するなど人気を集めた「ミニチュア北海道vol.2」