財界さっぽろ 2024年5月号のさわり

財界さっぽろ 2024年5月号

【特集】炎上!長谷川岳[研究](全18ページ)

 航空機内での横柄な態度が暴露されたことをきっかけに、炎上中の北海道選出参院議員・長谷川岳氏。

報道陣の前で釈明する長谷川岳氏 ©財界さっぽろ

 2度の衆院選北海道1区挑戦と敗退の後、2010年参院選に出馬し圧倒的大差で初当選。16年に再選、22年には3期目の当選を果たし、実力を付けてきたここ5年あまりの間、行動力も活動量もひと一倍という長谷川氏に対する評判は、しかし毀誉褒貶に富むものとなり、また水面下で広がる疑惑は増え続けている。

 各社がこぞって報道している道や市職員への出張強要疑惑を始め不適切な応対は枚挙に暇がなく、ハラスメントは日常茶飯事。そのため、本誌は演歌歌手・吉幾三氏の暴露動画公開より前の今年2月、札幌市と道に対して情報公開請求を実施。世間で言われている出張回数や旅費の問題は、本誌が実態解明のために請求した資料をもとに報じられているものだ。

 本特集は「炎上!長谷川岳[研究]」と題し、本誌が独自入手した資料をもとに市・道職員らの実態を公開。さらにこれまでの取材で得た情報、水面下に広がっていた疑惑の数々について、長谷川岳氏本人を直撃。90分にわたる独占インタビューで、自らの行動についての真意や今後の政治活動について明らかにする。

長谷川氏 ©財界さっぽろ

 また長谷川氏は道内有力政治家が死去、引退や代替わりで力を落としていく中で抜群の行動力を持ち、なりふり構わず政策推進に力を注ぐ点が、実は道内の市町村長や経済人などからは一定の評価を得ているところ。長谷川氏を支える応援団、省庁、役所、業界団体などとの関係についても人脈相関図で整理。さらには長谷川氏についてある特別職が語った「百害あって五百利あり」にちなみ、氏にまつわる“良い話”“悪い話”を大量“蔵出し”。長谷川氏に関することを本誌がすべて網羅した全18ページとなっている。

札幌市がひそかに温める 札幌ドーム生き残りのウルトラシナリオ

札幌ドーム ©財界さっぽろ

 北海道日本ハムファイターズの北広島市移転後、どんな些細なことでもネット上でバッシング、批判を浴びるこのところの札幌ドーム。その中でいま、市役所内で生き残りの「ウルトラシナリオ」が水面下で温められているという。市は冬季五輪招致が叶わず、市内のスポーツ施設建て替え戦略の見直しを迫られているところ。新アリーナ問題を“アテ馬”にされたレバンガ北海道、ファイターズ撤退の“元凶”となった石川敏也副市長の戦略など、ドームとスポーツ施設をめぐる動きを表裏織り交ぜながら読み解いていく。

鈴木直道知事の知恵袋 赤レンガ特別職・部長級25人“素顔と実力”

 就任6年目を迎えた鈴木直道知事。これまで自身を支え頼りにしていた長谷川岳氏に、記者会見で威圧的言動などの要求に“苦言”する一方、本誌の情報公開請求で明らかになった出張実態については「知らなかった、適正だった」の一点張りで通すなど、相変わらず職員の置かれている状況には興味がない様子。

鈴木直道知事 ©財界さっぽろ

 一方の道職員にとっては、人事こそが最大関心事。自分のボスがどのような評判を受けているのか――毎年この時期恒例の道庁赤レンガ特別職・部長級25人の“素顔と実力”を総ざらい。また今春で道庁を去った著名幹部の去り際と去就、期待通りにいかなかった幹部の処遇など、今春の悲喜こもごもも深掘りしている。

急成長ディスカウントと激突 横山清(アークス社長)が「ロピアとは3年戦争だ」

 先日道内流通関係者に衝撃を与えた、イトーヨーカドーの道内全店撤退。続いて西友も全店イオンへ売却されるなど流通業界に押し寄せる再編の波は再び高まってきている。

アークス社長の横山清氏 ©財界さっぽろ

 その中でイトーヨーカドー屯田店・琴似店の2店を承継する「ロピア」については、先日もそのウラ事情を報じた通り。今月は道内スーパーチェーンの雄・アークス社長の横山清氏が本誌の取材に対しロピアとは「3年戦争だ」と断言した。道内でロピアに待つ試練がその“こころ”と言うのだが、横山氏が3年と断じた理由について解説する。

直撃!債権者の元後援会重鎮も見捨てた 宮崎英樹(岩倉建設会長)が「堀井学、次期衆院選はあきらめなさい

 自民党の旧安倍派・清和政策研究会や旧二階派・志帥会によるパーティー券キックバック、いわゆる裏金問題の渦中にあるのが堀井学氏(衆議院比例道ブロック)。

堀井学氏 ©財界さっぽろ

 堀井氏は裏金問題の前に自身の元秘書が事務所のカネを横領・持ち逃げしたとして逮捕、起訴されるという“被害”に遭った。そのカネがキックバックだったと見られており、今回の問題発覚を受けて政治資金パーティーを中止せざるを得ず、カネの無い状態に拍車がかかった。地元の北海道9区で最大の都市である苫小牧市の事務所を始め、登別市以外の事務所を資金難で閉鎖。早ければ6月にも解散総選挙が噂されており、地元支援者や自民支部関係者が困惑の最中にある。

岩倉建設会長の宮崎英樹氏 ©財界さっぽろ

 次期衆院選を戦う上でどうするのか――自民苫小牧支部からは厳しい直言を含む意見書が出されるなど、混乱の度合いが色濃くなる中、堀井氏の前連合後援会長で地元トップの建設業者・岩倉建設会長の宮崎英樹氏を直撃。そこで本誌記者が宮崎氏から聞いたのは、堀井氏に「あきらめなさい」という、直球の“勇退勧告”だった。地元関係者、選挙区内有権者は必読。