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ニトリホールディングス

ベトナム初出店となった「ニトリソラガーデン店」

独自主義。「製造物流IT小売業」で1000店舗達成

「ニトリ」「デコホーム」、ホームセンターの「島忠」、女性向けアパレル店「N+」などを展開する。上場以来33期連続増収増益は米国ウォルマートを抜き世界一。3月29日に福井県敦賀市にオープンしたニトリ敦賀店で、国内外合わせて1000店舗を達成した。1967年に札幌市北区で「似鳥家具店」を創業してから57年での大台到達だ。

「住まいの豊かさを世界の人々に提供する。」というロマン(志)を社員一人ひとりの行動指針として共有し、企業活動の原点と位置づける。昨年の年間の来店者は3億4000万人に達し、買上客数は1億60万人を突破。ホームファニシングストア世界2位の企業だ。 

「製造物流IT小売業」と称するニトリ独自のビジネスモデルは、商品開発から原材料調達、製造、物流、販売・EC事業までを一気通貫で行う。他に類を見ない世界初の〝独自主義〟こそが事業拡大の原動力となっている。

 達成すべきビジョンは、2032年の4000店舗・売上高3兆円だ。

 ビジョン実現のために近年、急加速させているのが海外進出。

「アジアを制するものが世界を制する。既存のサプライチェーンを活用できるアジアの優先度は高い」(似鳥昭雄会長兼CEO)として、23年は8月にタイ、9月に香港初出店。10月にマレーシア9店舗目、11月には韓国に初出店、12月にタイ4店舗目とベトナム1号店を開業。まさに矢継ぎ早の攻勢で、海外進出エリアは8カ国に拡大。24年もフィリピンをはじめ、インドネシア、インドに進出し、25年3月期は海外100店を含め、国内外で200店を出店する計画だ。

 似鳥会長兼CEOは「現在の海外店舗数は約180店だが、32年の4000店舗達成には海外が2500店以上を占める必要がある。そのために年間国内外で300店舗以上を出店する体制を5年以内に整える。海外のウエイトが上昇することで、円安などの為替リスクもヘッジできる。さらに注力していきたい」と語る。

シンガポール2店目の「ニトリジュロンウエストゲート店」を今年1月にオープン
独自のビジネスモデルを作り上げた似鳥昭雄会長兼CEO
「もうすぐ世界で、ニトリグループ1000店舗達成記念祭」を全世界で開催した