公共料金の支払いにおすすめのクレジットカード8枚を比較|電気・ガス・水道の還元率

公共料金の支払いにおすすめのクレジットカード8枚を比較した記事のアイキャッチ画像。電気・ガス・水道の還元率を比較軸として示している

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電気・ガス・水道の支払いをクレジットカードに変えると、口座振替割引が残っていない契約なら、これまで何も戻ってこなかった固定費からポイントが戻ってきます。電気とガスを合わせて毎月16,000円なら、還元率がいちばん高いカードといちばん低いカードで、1年に1,920ポイントの差が出ます。

ただ、この分野には落とし穴があります。カードの通常の還元率と、電気・ガス・水道を払ったときの還元率は同じとは限りません。2026年に入ってから、公共料金の支払いだけポイントの数え方を変えたカードもあります。通常1%のカードが、電気代では0.5%や0.2%になることもあるのです。

電気・ガス・水道の3つに絞って、8枚の還元条件を比べます。あわせて、契約している電力会社やガス会社の側の条件、口座振替割引との比べ方、支払い方法を変える手順、カードを更新したときの注意点までまとめています。

目次

電気・ガス・水道のカード払いは「カードの条件」と「契約先の条件」で決まる

結論から書きます。電気・ガス・水道でどれだけポイントが戻るかは、カード側の条件だけでは決まりません。契約している事業者がカード払いに対応しているか、その事業者がカード会社の対象一覧に載っているか、口座振替割引が残っているか。この3つが同時に効いてきます。

カード側だけを見ると、8枚のうち通常と同じ条件のままなのは5枚です。リクルートカードは1.2%、JCB カード Wとau PAY カードは1%相当で、この3つは数字がそのまま残ります。三井住友カード(NL)とエポスゴールドカードはもともと0.5%で、公共料金でもその0.5%が適用されます。残るdカードとPayPayカードは通常より低い0.5%、楽天カードは対象の事業者で0.2%になります。

一方、契約先の側にも差があります。東京電力エナジーパートナーと東京ガスは口座振替割引をすでにやめているので、この2社が契約先の場合、カード払いに変えても失う割引はありません。東京都水道局は口座振替の割引が残っているため、水道だけを見るとカード払いのほうが不利になる場合があります。同じ家庭のなかでも、電気とガスはカード払いが得で、水道は口座振替のほうが得、ということが起こります。

迷ったときの目安を先に書きます。年会費をかけずに獲得ポイントをいちばん多くしたいならリクルートカード、39歳までに申し込めるならJCB カード W、Pontaポイントを使う世帯ならau PAY カードです。そのうえで、口座振替割引が残っている契約だけは切り替えずに残す、という組み立てが失敗しにくくなります。

だから「公共料金はカード払いが得」と一括りにせず、電気・ガス・水道を1件ずつ確かめるのが正しい進め方です。

公共料金の還元がカード側の条件と契約先の条件の2つで決まることを、左右に分けて示した図
カード側の条件だけでは決まらない。契約先の条件と合わせて見る

公共料金でカードを選ぶときに見る3つのこと

電気・ガス・水道の条件を、通常の還元率と切り離して見る

いちばん多い間違いが、カードの通常の還元率をそのまま公共料金の還元率だと思い込むことです。dカードは通常なら100円(税込)につき1ポイントですが、2026年2月1日から公共料金・税金などの一部の利用先は200円(税込)につき1ポイントに変わりました。楽天カードも通常は100円につき1ポイントですが、対象の電力・ガス・水道の事業者は500円ご利用につき1ポイントです。

カードの紹介ページに大きく書かれている数字は、あくまで買い物をしたときの数字です。電気代やガス代をいくらで数えるかは、別のページに書かれていることがほとんどです。

ポイントの付与単位と、集計の仕方を分けて見る

「200円につき1ポイント」は、何円ごとにポイントが付くかという話です。これとは別に、1回の支払いごとに数えるのか、1ヵ月分をまとめてから数えるのかという、計算のまとめ方があります。ここが違うと、同じ還元率でも手元に残るポイントが変わります。

JCB カード Wは1ヵ月のカード利用合計金額を200円(税込)で割ってから換算します。集計期間は毎月16日から翌月15日までです。三井住友カード(NL)も毎月の支払い金額の合計200円(税込)ごとに数えます。一方、dカードは通常の買い物なら利用の都度100円(税込)につき1ポイントで、100円未満の利用分は切り捨てになります。ただし対象の公共料金は200円(税込)につき1ポイントです。楽天カードは1回のカードショッピングごとの利用金額に対して計算します。

1回ごとに数えるカードは、支払い1件ごとに端数が出ます。電気・ガス・水道が別々の請求になる以上、1ヵ月分をまとめて数えるカードのほうが取りこぼしは少なくなります。

契約している事業者が対象に入っているかを見る

楽天カード、au PAY カード、PayPayカード、エポスゴールドカードは、電力会社・ガス会社・水道局の一覧を公開しています。ただし一覧の意味が2種類あります。楽天カードとエポスゴールドカードは、載っているかどうかで還元の条件が決まる一覧です。au PAY カードとPayPayカードは、支払いの設定ができる事業者の一覧です。どちらにしても、契約先の名前が載っているかどうかで結果が変わります。

たとえば楽天カードは、一覧に載っている事業者は500円ご利用につき1ポイントですが、一覧に載っていない事業者での利用分は100円につき1ポイントです。新電力に切り替えている家庭では、どちらが適用されるかが変わってきます。契約先の名前で一覧を見てから決めてください。

公共料金でカードを選ぶときの視点を、還元条件、計算のまとめ方、契約先が対象かの3つに並べた図
3つがそろって、はじめて実際の還元が決まる

公共料金の支払いにおすすめのクレジットカード8枚の比較表

比較する8枚の条件は次のとおりです。並び順は、何も手続きをしないまま電気・ガス・水道を払ったときの還元が大きい順にしました。登録や達成で変わる分は、次の表の「条件で変わる点」に分けています。

カード 年会費 電気・ガス・水道の還元 ポイント付与単位
リクルートカード 永年無料 光熱費の支払いも1.2% 利用金額の1.2%
JCB カード W 永年無料 通常と同じ200円(税込)につき2ポイント 1ヵ月の合計200円(税込)ごと
au PAY カード 永年無料 電気・ガス・水道も100円(税込)ごとに1ポイント(1%) 100円(税込)ごとに1ポイント
エポスゴールドカード 5,000円(税込)。招待などの条件で永年無料 200円(税込)ごとに1ポイント 1契約の利用200円(税込)ごと
三井住友カード(NL) 永年無料 通常と同じ合計200円(税込)ごとに1ポイント(0.5%) 毎月の利用金額の合計200円(税込)ごと
dカード 永年無料 2026年2月1日から200円(税込)につき1ポイント 200円(税込)につき1ポイント(通常の買い物は100円ごと)
PayPayカード 永年無料 電気・ガス・水道は基本付与率0.5%、最大1% 200円(税込)ごとに計算
楽天カード 永年無料 対象の事業者は500円ご利用につき1ポイント 1回のカードショッピングごとに計算

あわせて、条件で変わる点と、申し込む前に押さえておきたい点も並べます。

カード 条件で変わる点 押さえておく条件
リクルートカード 特になし 対応する事業者は契約先ごとに違う
JCB カード W 特になし 入会は高校生を除く18~39歳
au PAY カード ガス for auで200円(税込)ごとに2ポイント上乗せ 設定できる事業者が一覧で決まっている
エポスゴールドカード 選べるポイントアップショップの登録で最大2倍 登録後3ヵ月間は変更できない
三井住友カード(NL) 年間100万円(税込)以上でゴールド(NL)の案内 アップグレードには審査がある
dカード ドコモでんき、ドコモ ガスは通常ポイント対象外で特典側の還元 国民年金保険料はポイントの対象外
PayPayカード 前月に200円以上30回かつ10万円以上で、翌月2日からの期間に0.5%上乗せ アプリ登録とPayPayの本人確認が必要
楽天カード 一覧にない事業者は100円につき1ポイント 対象の事業者は予告なく追加される場合がある

電気10,000円とガス6,000円の月16,000円を1枚にまとめた場合の目安は、リクルートカードが192ポイント、JCB カード Wとau PAY カードが160ポイント、三井住友カード(NL)、dカード、PayPayカードが80ポイント、楽天カードが32ポイントです。エポスゴールドカードは登録なしなら80ポイント、電気とガスを登録できれば最大で160ポイントになります。1年に直すと2,304ポイントと384ポイントで、1,920ポイントの開きが出ます。

水道をこの試算に含めていないのは、水道が自治体ごとの事業で、カード払いに対応しているかも扱いも地域によって変わるためです。水道は後半で別に見ます。ポイントは1ポイントを1円分として計算しています。

カード別に見る電気・ガス・水道の条件

リクルートカード

年会費は永年無料で、発行手数料もかかりません。還元は利用金額の1.2%で、光熱費や携帯電話料金の支払いでも同じ1.2%です。一部の公共料金のほか、固定電話や新聞購読料の支払いにも使えます。

ポイントは毎月15日締めの利用分をまとめて計算し、翌月11日に加算されます。支払いは毎月15日締めで翌月10日の引き落としです。1件ずつではなく期間でまとめて数える形なので、電気・ガス・水道のように請求が分かれる支払いと相性がよいカードです。

電気とガスで月16,000円なら、16,000×0.012で192ポイント。1年で2,304ポイントになり、今回の8枚では最も大きい数字です。ポイント加算の対象にならない利用代金があるので、そこだけは確かめておいてください。国際ブランドによって発行会社が変わり、MastercardとVisaは三菱UFJニコス株式会社、JCBは株式会社ジェーシービーが発行しています。

JCB カード W

年会費は永年無料です。入会できるのは高校生を除く18~39歳ですが、40歳以降も年会費は無料のまま継続できます。ポイントは200円(税込)につき2ポイントで、標準のJCBカードの2倍です。たまったポイントは1ポイントあたり最大1円分として使えるので、1円分で使えた場合の還元率は1.0%相当になります。

数え方に特徴があります。1ヵ月のカード利用合計金額を200円(税込)で割って換算するため、1回の利用が200円未満でも月の合計に含まれます。集計期間は毎月16日から翌月15日まで。換算するときの小数点以下は切り捨てです。

そしてJCBは、公共料金の支払いでもポイント還元率は変わらないと案内しています。年会費や手数料、キャッシング、電子マネーへのチャージ、募金はポイントの対象外ですが、電気代やガス代はここに入りません。月16,000円なら80×2で160ポイント、1年で1,920ポイントになります。

au PAY カード

au PAY カードの年会費は永年無料です。携帯料金・公共料金の支払いで利用料金の1%のPontaポイントが還元され、100円(税込)ごとに1ポイントたまります。電気・ガス・水道でも同じ数え方です。

特徴は、支払いを設定できる事業者が一覧ではっきり示されていることです。でんきは北海道電力から沖縄電力まで並び、ガスは東京ガス、東邦ガス、大阪ガスなど、水道は東京都水道局、横浜市水道局、福岡市水道局、大阪市水道局が挙がっています。水道については範囲も明記されていて、東京都水道局は東京23区内の水道料金・下水道料金が対象、多摩地区都営水道は武蔵野市・昭島市・羽村市・檜原村を除いた26市町が対象です。

ガス for auの料金なら、200円(税込)ごとに2ポイントが上乗せされ、カードの通常分と合わせて4ポイントになります。なお、au PAY あと払いはこの1%還元の対象外です。月16,000円なら160ポイント、1年で1,920ポイントです。

エポスゴールドカード

エポスゴールドカードの年会費は5,000円(税込)です。ただし、招待、プラチナ・ゴールド会員の家族からの紹介、年間の利用金額50万円以上のいずれかで永年無料になります。年間50万円のルートは翌年以降が永年無料という形です。電気・ガス・水道に日々の買い物を足せば、年間50万円に届く世帯も多いはずです。ポイントは1契約の利用200円(税込)ごとに1ポイントで、そのままなら還元率0.5%です。

このカードの本題は「選べるポイントアップショップ」です。300以上のショップから最大3つまで選んで登録すると、その店でのポイントが最大2倍になります。登録できるショップには「公共料金・家賃」のカテゴリーがあり、東京電力、東京ガス、大阪ガス、関西電力、中部電力、東北電力、北海道電力、九州電力、中国電力、四国電力、北陸電力、沖縄電力、東邦ガス、京葉ガス、静岡ガス、西部ガス、北海道ガス、ニチガス、レモンガス、東京都水道料金、横浜市水道料金、福岡市水道料金などが並びます。電気・ガス・水道の3つを登録できれば、枠をちょうど使い切る形になります。ただし水道で対象になっているのは東京都水道料金、横浜市水道料金、福岡市水道料金の3つです。

登録した対象ショップは、登録後3ヵ月間は変更できません。ボーナスポイントは利用の翌月20日頃までに加算されます。年間の利用金額に応じた年間ボーナスポイントも別にあり、50万円以上で2,500ポイント、100万円以上で10,000ポイントです。ただしこれはカード全体の利用額に対する特典なので、電気代そのものの還元率に足して考えないでください。登録したショップでもボーナスポイントが加算されない場合があります。電気とガスで月16,000円なら、2つとも登録できた場合は最大で160ポイント、1年で1,920ポイントです。

三井住友カード(NL)

年会費は永年無料です。ポイントは毎月の支払い金額の合計200円(税込)ごとに1ポイントで、還元率は0.5%。公共料金の支払いでも同じ200円(税込)につき1ポイントが適用されます。数字としては高くないものの、条件が枝分かれしない点は分かりやすいところです。

毎月の支払い金額を合計してから200円ごとに数えるので、少額の請求が複数あっても取りこぼしが出にくくなります。国際ブランドはVisaとMastercardから選べます。

年間100万円(税込)以上の利用があると、三井住友カード ゴールド(NL)へ年会費永年無料でアップグレードできる案内が届きます。アップグレードには審査があるので、光熱費をまとめただけで切り替わるとは限りません。なお、公共料金をまとめると毎月の利用可能枠がその分だけ減った状態になります。月16,000円なら80ポイント、1年で960ポイントです。

dカード

dカードの年会費は永年無料です。通常の買い物では利用の都度100円(税込)につき1ポイントで、100円未満の利用分は切り捨てになります。還元率にすると1%です。

ここが変わりました。2026年2月1日から、公共料金・税金などの一部の利用先は200円(税込)につき1ポイントになっています。ドコモが公共料金の例として挙げている電気とガスもこの数え方なので、通常の買い物と同じ感覚で計算すると数字がずれます。国民年金保険料はポイントの対象外です。

ドコモでんき、ドコモ ガスの料金は通常のポイントの対象外ですが、ドコモ ポイ活 MAXなどの特典で還元されます。ドコモの携帯電話料金、ドコモ光、homeでんわ、home 5Gも通常のポイントがつきません。ドコモでんきやドコモ ガスを契約しているなら、カードの通常のポイントではなく、それぞれのサービスの特典のほうを見てください。NTTファイナンスのおまとめ請求もポイントの対象外です。月16,000円なら80ポイント、1年で960ポイントです。

PayPayカード

PayPayカードの年会費は永年無料です。基本付与率は1.0%で、付与は利用金額200円(税込)ごとに計算されます。ただし電気、ガス、水道料金および税金の支払いは基本付与率が0.5%になり、最大1%という扱いです。

最大1%に届かせるには条件があります。前月に、200円以上の支払いを30回、かつ合計10万円以上を利用することです。この判定を満たすと、翌月2日から翌々月1日までの特典適用期間に0.5%が加算されます。前月に条件を達成していない場合、その特典適用期間は基本付与率の0.5%です。あわせて、PayPayアプリへのカード登録とPayPayの本人確認が必要です。2026年6月2日には特典の変更が実施されているので、以前の条件のまま覚えている人は見直しておいてください。

電気・ガス・水道の支払い設定ができる主な事業者も公開されています。ポイントは月末までの支払い分をまとめて翌月15日頃に付与されます。なお、ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOの通信料は基本付与の対象外です。PayPay請求書払いも特典付与の対象外なので、同じ電気代でも払い方によって扱いが変わります。月16,000円で基本付与率のままなら80ポイント、1年で960ポイントになります。

楽天カード

年会費は永年無料です。通常は100円につき1ポイントで、1回のカードショッピングごとの利用金額に対して計算します。ただし公共料金は500円ご利用につき1ポイントで、還元率は0.2%です。公共料金には電気料金、ガス料金、水道料金などが含まれます。

対象の事業者は一覧で公開されています。北海道電力、東北電力、東京電力エナジーパートナー、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力といった電力会社、東京ガス、大阪ガス、東邦ガスなどのガス会社、東京都水道局、横浜市水道局、大阪市水道局などの水道局が並びます。そして、この一覧に載っていない事業者での利用分は100円につき1ポイントです。新電力を使っている家庭では、こちらが適用されることもあります。

区分ごとに数え方が違う点も押さえてください。税金と国民年金保険料も500円につき1ポイント、NHK放送受信料は2024年8月1日利用分から500円につき1ポイントです。ただしケーブルテレビなどの団体一括支払は100円につき1ポイントになります。一方で保険料と携帯電話料金・通信費等は200円につき1ポイントです。複数の区分に当てはまる場合は低いほうが適用されます。対象の事業者は予告なく追加される場合があります。電気10,000円とガス6,000円なら、それぞれ500円単位で数えて20と12、合わせて32ポイント。1年で384ポイントです。

通常の還元率より下がるカードと、下がらないカード

電気・ガス・水道で下がるのは3枚

通常の買い物と電気・ガス・水道を並べると、差がはっきり出ます。

カード 通常の買い物 電気・ガス・水道
dカード 利用の都度100円(税込)につき1ポイント 200円(税込)につき1ポイント 半分になる
PayPayカード 基本付与率1.0% 基本付与率0.5% 半分になる
楽天カード 100円につき1ポイント 対象の事業者は500円ご利用につき1ポイント 5分の1になる

この3枚は、メインカードとしての評価と公共料金での評価が一致しません。買い物の還元率だけを見て電気・ガス・水道の支払いをまとめると、思っていた金額が戻ってこないことになります。ポイント還元率が高いクレジットカードの比較では基本の還元率を軸に整理していますが、固定費に限ればこの表のほうが実態に近い数字です。

通常より下がらないのは残りの5枚

逆に、電気・ガス・水道でも通常と同じ条件で扱われるカードが、残りの5枚になります。中身は2つに分かれます。

1つ目は、通常の数字がそのまま残るグループです。リクルートカードは光熱費でも1.2%、JCB カード Wは公共料金でも還元率が変わらないと案内されていて、au PAY カードは携帯料金・公共料金で利用料金の1%が還元されます。

2つ目は、もともと0.5%で、公共料金でもその0.5%が適用されるグループです。三井住友カード(NL)とエポスゴールドカードがここに入ります。数字は高くないものの、条件が枝分かれしない点は同じです。

「公共料金はどのカードでも還元が落ちる」という説明を見かけますが、実際は違います。落ちるカードと落ちないカードがあり、そこを見分けるのがこの比較の目的です。

電気・ガス・水道でも通常と同じ条件の5枚と、通常より下がる3枚を左右に分けた比較図
電気・ガス・水道の還元は、通常の買い物と同じとは限らない

条件を満たすと還元が上がるカード

エポスゴールドカードは登録した事業者が最大2倍

エポスゴールドカードは、そのまま使えば200円(税込)ごとに1ポイントです。ただし選べるポイントアップショップに電力会社やガス会社、水道局を登録すると、対象店舗のポイントが最大2倍になります。電気とガスで月16,000円なら、2つとも登録できて最大で160ポイントとなり、年会費が永年無料になる条件を満たしている人なら、負担なしで上位グループに並びます。

注意したいのは、登録した対象ショップが3ヵ月間は変更できないことです。引っ越しや電力会社の切り替えを考えているなら、落ち着いてから登録するほうが無駄になりません。

PayPayカードは条件を達成すると最大1%

PayPayカードは、電気・ガス・水道の基本付与率が0.5%です。ここに前月の実績で決まる条件が乗ります。200円以上の支払いを30回、かつ合計10万円以上を前月に達成すると0.5%が加算され、最大1%になります。

気をつけたいのは、達成した月ではなく、そのあとの期間に効いてくることです。加算されるのは翌月2日から翌々月1日までで、前月に条件を達成していない場合、その特典適用期間は基本付与率の0.5%になります。毎月の光熱費だけで30回に届くことはないので、日常の買い物もこのカードに寄せる前提の数字だと考えてください。

口座振替割引と比べる方法

割引の有無と金額は事業者ごとに違う

「口座振替なら毎月55円引き」という説明は、いまでは事業者によって当てはまりません。実際の状況を並べます。

事業者 口座振替割引 カード払いへの影響
東京電力エナジーパートナー 毎月55円の割引を2024年9月検針日以降の使用分より廃止 カード払いに変えても失う割引がない
東京ガス 税込55円/月の割引を2025年3月検針分より廃止 カード払いに変えても失う割引がない
大阪ガス 口座振替で支払う場合の割引制度はない カード払いに変えても失う割引がない
東京都水道局 月50円(年間600円)[税抜]を割引。税込相当では月55円 クレジットカード払いでは口座割引は適用されません

ここに挙げた電力とガスの3社では割引が終わっている一方、水道は自治体ごとの事業なので事情が違います。東京都水道局は口座振替の割引が残っていて、しかもカード払いにすると適用されません。3つとも一度に切り替える前に、水道だけは金額を見て判断したほうが安全です。

水道だけを2か月分で比べてみる

水道は2か月に1回の検針になる地域があります。東京都水道局もその一つです。2か月分の水道が8,000円だとして、口座振替の割引とカードのポイントを同じ期間で比べます。割引額は税抜の表示なので、税込にそろえて1か月55円相当として計算しました。ポイントは1ポイントを1円分としています。

支払い方法 計算 2か月あたり
口座振替 55×2=110 110円相当の割引
還元1.2%のカード 8,000×0.012=96 96ポイント
還元1%のカード 8,000÷100=80 80ポイント
還元0.5%のカード 8,000÷200=40 40ポイント
還元0.2%のカード 8,000÷500=16 16ポイント

この金額なら、いちばん還元の大きいカードでも口座振替にわずかに届きません。しかも割引は初回の口座振替日に引き落とされた場合のみ適用されます。

ただし、ここが分かれ目になります。口座振替の割引は金額に関係なく定額ですが、カードのポイントは支払額に比例します。2か月分の水道が10,000円なら、還元1.2%のカードは120ポイントで、110円相当の割引を上回ります。一方、還元1%のカードは100ポイントで、まだ割引に届きません。水道の使用量が多い世帯ほど、カード払いのほうが有利になります。

一方、電気とガスは割引がすでにないので、カード払いに変えるだけ得になります。電気・ガス・水道を別々に判断してよい、というのはこういう意味です。まずは検針票の金額を、この表に当てはめてみてください。

もちろん割引の金額も条件も事業者ごとに違います。ここに挙げた4社以外と契約しているなら、契約先の支払い方法のページを見て、割引が残っているかどうかを必ず確認してください。

電力会社、ガス会社、水道局ごとに口座振替割引の有無と時期が違うことを、税込相当もそえて並べた表形式の図
割引が残る契約は、カードのポイントと比べてから決める

公共料金をカード払いに変える手順

手続きの流れはどの事業者でも似ています。今の支払い方法を止めずに進めて、初回の請求を明細で見るところまでやれば、未払いになるリスクを小さくできます。

  1. 契約している電力会社、ガス会社、水道局が、持っているカードの国際ブランドに対応しているかを見る
  2. 検針票や請求書に載っているお客さま番号など、事業者が指定する情報を手元に用意する
  3. 事業者の公式サイトやアプリ、または申込書でカード番号と有効期限、名義を登録する
  4. 手続きが反映されるまで、いまの口座振替や払込書を止めずにおく
  5. カードの利用明細に初回の請求が載ったことを確かめる

反映までにかかる期間は事業者によって違います。東京都水道局は、申込みから手続き完了まで1か月程度かかる場合があると案内しています。東京電力エナジーパートナーのクレジットカード支払いは、申込み完了後、開始まで1~2ヶ月程度かかる場合があります。東京ガスはWebで申し込むと、会員サイトへの反映が2~3営業日です。

払込書のままにしておくと費用がかかる場合もあります。大阪ガスは2026年10月からは払込書の発行・送付にかかる事務手数料として330円(税込)を請求できるものとしていて、口座振替またはクレジットカード払いに変更すると発行・送付手数料はかかりません。

切り替えた直後は請求のタイミングがずれることがあります。東京電力エナジーパートナーは、カード会社の締切日と検針日の関係などで、2か月分の電気・ガス料金等がまとめて請求される場合があるとしています。明細の金額が想定と違っても、すぐに間違いとは限りません。

なお、水道料金は自治体によってクレジットカード払いに対応していない場合があります。契約している水道局のページで対応しているかを先に確かめてください。

カード払いに変えるときと、カードが新しくなったときに確認することを上下に分けたチェックリストの図
切り替えのときと、カードが新しくなったときに見るところ


カードの更新・再発行のときに気をつけること

公共料金のカード払いでいちばんつまずくのが、カードが新しくなったときです。有効期限が切れたりカード番号が変わったりした場合は、支払い先での更新手続きが必要になることがあります。

対応は事業者によって分かれます。東京都水道局は、カード番号や有効期限が変更になった場合、契約しているカード会社から通知されて支払いが継続される場合があると案内しています。ただし継続できない場合は再度の申込みが必要です。東京ガスは、カード会社やカード番号、有効期限を変更する場合も新規のクレジットカード払いの申し込みが必要としています。PayPayカードも、カードの更新や再発行、切替でカード情報が変更になったときは原則として自分でカード情報の変更が必要で、自動で変更される加盟店もあるという書き方です。

つまり、自動で引き継がれる前提で放っておくのは危険です。手続きをしないまま支払いができなくなると通知書が届き、そのまま支払いや手続きをしなければ給水停止になる可能性もあります。

新しいカードが届いたら、電気・ガス・水道の3件について、次の請求が問題なく通ったかを明細で見ておいてください。1枚にまとめているほど、1回の番号変更で影響する支払いが増えます。メインカードを1枚に絞る場合の考え方とあわせて、更新月を意識しておくと安心です。

世帯の使い方から選ぶ

還元率の数字だけで決めると、使い道が合わずにポイントが余ります。世帯の状況から逆算するほうが失敗しません。

世帯の状況 向いているカード 理由
光熱費も買い物も1枚にまとめたい リクルートカード 光熱費の支払いも1.2%で、期間でまとめて計算する
39歳までで、長く使う1枚を決めたい JCB カード W 40歳以降も年会費は無料のまま継続できる
Pontaポイントを日常的に使う au PAY カード 電気・ガス・水道も100円(税込)ごとに1ポイント
年間の利用額が大きく、招待を受けている エポスゴールドカード 登録した事業者が最大2倍になり、年間ボーナスポイントもある
手続きの手軽さを優先したい 三井住友カード(NL) 公共料金でも通常と同じ数え方で分かりやすい
ドコモでんきやドコモ ガスを契約している dカード サービス側の特典と合わせて考えられる

この表にPayPayカードと楽天カードを入れていないのは、条件を何も満たさないときの電気・ガス・水道の還元がほかより低いためです。すでに持っていて支払いをまとめたいなら選択肢になりますが、公共料金だけを目的に新しく作るなら、上の表に挙げたカードのほうが獲得ポイントは多くなります。

光熱費のためだけに年会費のかかるカードを増やす必要はありません。年会費を払わずに始めたい場合は、年会費無料のクレジットカードの比較もあわせて見てみてください。

よくある質問

公共料金をカード払いにすると、どのくらい得になりますか

A. 電気とガスで月16,000円を1枚にまとめた場合、リクルートカードで192ポイント、JCB カード Wとau PAY カードで160ポイント、三井住友カード(NL)とdカードとPayPayカードで80ポイント、楽天カードで32ポイントが目安です。エポスゴールドカードは登録なしで80ポイント、電気とガスを登録できれば最大で160ポイントです。1年に直すと2,304ポイントから384ポイントまで開きます。契約先の口座振替割引が残っている場合は、その金額を差し引いて考えてください。

電気・ガス・水道でポイントが下がるカードはどれですか

A. 今回の8枚では、dカードが200円(税込)につき1ポイント、PayPayカードが基本付与率0.5%、楽天カードが対象の事業者で500円ご利用につき1ポイントです。いずれも通常の買い物より低い数え方になります。

税金や携帯料金も同じ条件で考えていいですか

A. 区分ごとに条件が違うので、同じにはできません。楽天カードは税金と国民年金保険料が500円につき1ポイント、保険料と携帯電話料金・通信費等は200円につき1ポイントです。dカードは国民年金保険料がポイントの対象外で、ドコモの携帯電話料金やドコモ光も通常のポイントの対象外です。契約している区分ごとに条件を見てください。

口座振替とカード払いはどちらが得ですか

A. 契約先によって答えが変わります。東京電力エナジーパートナーと東京ガスは口座振替割引をすでに廃止しているため、この2社が契約先の場合、カード払いに変えて失う割引はありません。一方、東京都水道局は月50円(年間600円)[税抜]の割引が残っていて、クレジットカード払いでは口座割引は適用されません。この割引は初回の口座振替日に引き落とされた場合のみ適用されます。電気・ガス・水道を分けて判断するのがおすすめです。

契約している電力会社が対象一覧に載っていない場合はどうなりますか

A. カードごとに扱いが違います。楽天カードは、一覧に載っていない事業者での利用分は100円につき1ポイントになります。au PAY カードやPayPayカード、エポスゴールドカードも設定できる事業者や対象ショップを公開しているので、契約先の名前で見てから決めてください。対象の事業者は予告なく追加される場合があります。

カードが更新されたら、また手続きが要りますか

A. 事業者ごとに違います。東京都水道局のように、契約しているカード会社からの通知で支払いが継続される場合もありますが、東京ガスのようにカード番号や有効期限の変更でも新規の申し込みが必要な事業者もあります。新しいカードが届いたら、次の請求が通っているかを明細で確認してください。

まとめ

電気・ガス・水道のカード払いは、通常の還元率ではなく、公共料金のときの条件で選ぶ分野です。最後に要点を整理します。

  • 電気・ガス・水道の条件は通常の還元率と別物で、リクルートカードは1.2%、JCB カード Wは200円(税込)につき2ポイント、au PAY カードは100円(税込)ごとに1ポイントと、通常と同じ扱いを続けている
  • 三井住友カード(NL)とエポスゴールドカードはもともと0.5%で、公共料金でもその0.5%が適用される。エポスゴールドカードは対象ショップに登録すると最大2倍になる
  • dカードは2026年2月1日から200円(税込)につき1ポイント、PayPayカードは基本付与率0.5%、楽天カードは対象の事業者で500円ご利用につき1ポイントと、通常より低くなる
  • ポイントが何円ごとに付くかだけでなく、1回ごとに数えるか1ヵ月の合計で数えるかも効いてくる
  • 口座振替割引は全国一律ではなく、東京電力エナジーパートナーと東京ガスは廃止済み、大阪ガスはもともとなし、東京都水道局は月50円(年間600円)[税抜]が残っている
  • カードの更新や再発行のあとは、支払い先での手続きが必要になることがあるため、次の請求を明細で確かめる

次にやることは2つです。1つ目は、契約している電力会社・ガス会社・水道局の支払い方法のページを開き、カード払いに対応しているかと口座振替割引が残っているかを見ること。2つ目は、その結果をふまえて上の比較表から1枚を選び、電気・ガス・水道の3件を順番に切り替えることです。水道だけ口座振替のまま残す、という選び方をしても構いません。

固定費は毎月かかり続けます。1回の見直しがそのまま毎年の差になる分野なので、今日のうちに契約先のページを開いてみてください。

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