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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2019年9月号 クジラ

 鯨肉の販売を主とした商業捕鯨が7月から再開された。国際捕鯨委員会(IWC)から日本が脱退したことから31年ぶりという。クジラは昔から日本人には貴重なタンパク源として食べられてきた。昭和30~40年代には学校給食にも頻繁に出され子供たちにもなじみの食であった。しかし最近は鯨肉の供給量が不足して価格が高騰して簡単に食べられなくなっている。昔のように「鯨を食べたい」と思う人は少なくないだろう。
 クジラはビタミンAが豊富に含まれ、たんぱく質が多く、コレステロールの含有率が低いので理想的な食品。その上捨てるところがなく五臓六腑はもちろん骨やひげも工芸品として利用されている。日本での鯨食文化は古く、縄文時代の遺跡からクジラの骨が出土しており、その当時から食やそのほかの面で利用されてきた。室町時代には料理書まであったとの記述もある。その後はモリを打ち込む漁法が発展して、日本各地でクジラ漁はさらに盛んになっていった。祭りや豊漁を願う歌もあり地域文化と関わってきた。
 この度の商業捕鯨の再開にはまだまだ問題点が山積のようだが、昔のようにクジラ肉が安価で手に入れることができるよう期待したい。赤身肉を油で揚げた竜田揚げを筆頭に、胸から腹部の肉を保存食にしたベーコン。尾の身の刺身など、どれもおいしく懐かしい。