トップが求める社員像就職試験戦線"必勝法"

掲載号・2008年3月
求めるのは共に果てなき夢を追える人

 道内最大手の菓子卸業者のナシオ。全国でも7位につけ、この業界では全国有数の企業である。今年2月、本州での支店網整備が完了。今後は本州市場の開拓に力を入れていく方針で、3年後の業界トップ5入りを目標に前進し続けている。

ナシオ

平公夫社長

(たいら・きみお) 1952年3月24日生まれ。札幌市出身。75年日本大学商学部卒業後、家業で木製建具製造の日新インテックに入社。同社社長を経て96年ナシオに入社。97年副社長、98年から現職。
 ――――まずは卸・問屋業界の現状を。
いまは変化の真っただ中にあると言っていいでしょう。卸・問屋業というと、これまでは商品を小売店舗に配送するなどハード的側面が強かったのですが、いまは“情報を運ぶ”といったソフト面が求められています。そうした流れはいっそう強くなっており、今後数年間で業界環境は激変するでしょう。
 ――そういった情況下で、御社の事業展開は。
 昨年から拠点整備を進めてきた全国展開が2月1日の中部・東海支店開設で完了しました。今後は本州各支店の充実を図りながら、全国業界トップを目指します。
 まずは2011年の創業100周年までに年間売上高500億円、売上の本州と道内の比率を5対5に、業界順位を5位に引き上げるのが当面の目標です。
 ――本州での事業強化に力を入れるとのことですが、新規採用者は本州支店への配属になるのでしょうか。
 基本的に入社して3年間は札幌本社または首都圏本部勤務になります。支店への配属は当社社員としての基本・基礎を築き上げた後になります。
 また、1つの部署でずっと働き続ける訳ではなくて、3年から5年で異動があります。なぜ異動させるかといえば、職場の仲間やお客さま、取引先もずっと同じメンツとなれば、なかなか人間、変わっていかない。それでは成長もありません。しかし異動になれば、環境も人も変わりますから、自分も変わらざるを得なくなる。そうして当社の社員として、また1人の社会人としても磨きをかけていきます。
 ――仕事の内容について、どういったところが魅力になりますか。
 これは創造性のある仕事だということです。
 業界用語でリテールサポート(小売業支援)といいますが、小売業の皆さんと一緒になって“売れる”お菓子売り場をつくっていくとか、お客さんに好まれるお菓子を開発するとか、そういう仕事が主体です。  加えて自分のした仕事が、お客さんの反応や数字など、きちんとした結果になって現れてきます。それが当社の仕事の最も面白いところだと思います。
 頭を使う仕事なので、土日もない、深夜まで働くといったワークスタイルでは続きません。だから、土日はしっかり休む。平日も勤務時間外は頭を休めて充足させる。そのかわり勤務時間中は、頭をフル回転させ集中して働く。そういうサイクルに順応できる人でないと厳しいですね。
 ――求めている人材は。 
 一言で言うならチャレンジ精神が旺盛で、個性多き人です。
 いまの学生さんは言われたことは素直に聞き、淡々とこなします。また淡泊でドライな子が多い。それはそれでいいんですが、われわれが求めているのは、自分で考え、行動できる、積極性のある人。また商売をやっているわけですから、相手と親しい関係を築けるようでないと…むしろ、お客様に可愛がられるウェットな人の方が望ましいですね。
 とはいえ最初から“希望通り”の人材など、そうそう、いるわけではありません。だから、そのように育つよう、教育するのです。ですから求める人材とは、当社が求める人材に育つ素地を持っている人ということになります。要するに“原石”です。
 いまの学生さんたちは就職活動には非常に熱心です。反面、安定志向が強く、“寄らば大樹の陰”という子が多い。失敗してもいいからこういうことに挑戦してみようだとか、自分はこれがやりたいんだとかいう子は少ないですね。
 ――いまは終身雇用制の崩壊、非正規雇用の増加と、労働環境が大変厳しいです。ゆえに超安定志向になり、就職を“ゴール”と考えている学生が少なくないと聞きます。
 民間企業の場合、入社した時点が“スタート”ですから、そこを理解してくれていないと…そう思っているなら官公庁に勤めればいいわけで、民間では入社してからが勝負です。どこの学校を出たかなど関係ありません。「この会社に入って、何か大きなことをやってやるんだ」という意志があればいい。
 そういう方でしたら、ぜひとも当社に入社していただいて、一緒に“業界のトップになる”という目標に向かって、汗を流してもらいたい。このことは会社説明会でも、いつも声を大にして言っています。
 ――合否のポイントを。 
 当社の社風に合っているかどうかですね。社員に素直でまじめな人が多いですから、社内の雰囲気も自然とそうなっています。  あとは一本気な人ですね。よく4つも5つも内定をもらっている学生さんがいますが、確かにそういう学生は優秀で、社会に出ても、上手に立ち回っていける人でしょう。しかし、そういう人は本当にやりたいことが、定まってはいない人という見方もできます。
 私はそういう学生よりも、不器用だけど「自分はナシオで働きたいんだ」といってくれる学生を採りたい。幸い、当社を受けに来る学生さんは「第1志望が当社」という子がほとんどですから、最終的にはやる気の強さがポイントになります。
担当者に聞く

専務取締役|佐々木久人さん
09年度新卒採用者の採用スケジュールですが、3月6日に札幌厚生年金会館で、単独企業説明会があります。これには社長以下、人事担当者、採用部署の責任者および入社1、2年目の社員が出て、志望学生さんとの質疑応答を行います。
 試験は1次選考が3月下旬で作文を書いてもらいます。2次は4月上旬。筆記試験とグループディスカッション。3次は個人面接で4月中旬。そして連休明けの最終選考となる役員面接を経て内定となります。例年、最終選考に残るのはだいたい30〜40人、その中から15〜20人を選ぶわけですが、数合わせはしないので、毎年、採用人数にはバラツキがあります。
 選考では筆記試験も行いますが、一般常識を備えているか否かの程度で、ポイントは面接やグループディスカッションになります。積極性や挑戦心が豊富で前向きの人がいいですね。また、商売に向いていそうか否かも重要な要素です。
 
(ききて・坂井)