【今月号特選記事】HBC「今日ドキッ!」MC・グッチーが3月末降板の“確定情報”

 全国屈指の視聴率激戦区として知られる、北海道地区ローカルの夕方帯。王者・STV「どさんこワイド179」に対し、HTB「イチオシ!!」、UHB「みんテレ」とともにいつ果てることなくデッドヒートを続けているのがHBC「今日ドキッ!」(月~金15:49~19:00)だ。

 1991年の「どさんこ」放送開始以来続く“30年戦争”の中、HBCは「ゆうやけワイド・テレビ一番星」を皮切りに「気になるパンプキン」「ビタミンTV」「爽快TV! ビタミンH」といった対抗番組を多数立ち上げたが、いずれも短期間で終了の憂き目を見た。

 一方、同じく「どさんこ」の後塵を拝していたHTBが、2003年4月に「イチオシ!」をスタート。スポーツ情報を取り入れるなど若年層に照準を絞って軌道に乗せた。

 そうした中で捲土重来を期して立ち上げられたのが2010年4月放送開始の「今日ドキッ!」だった。

グッチーさん ©財界さっぽろ

 グッチーは当時、エフエム・ノースウェーブの看板MCとして活躍していた。北海道コンサドーレ札幌や北海道日本ハムファイターズのホーム試合を盛り上げる、会場DJとしても知られていたが、夕方帯の主要な視聴者である主婦層に受けるかは未知数だった。

 この際に社内の意見をまとめ、立ち上げを主導したのが当時の編成局編成部長で、現社長の勝田直樹氏だった。

「トークにこだわった番組をつくりたい」とグッチーを全面に押し出し、番組名も「グッチーの今日ドキッ!」と決定。2010年4月に放送を開始した。

 当初の視聴率は3%程度と低迷したが、大幅リニューアルを行うなどテコ入れしてようやく視聴率が上向き、STV・HTBととの三つどもえと言えるまでに数字を伸ばしていた。

 今年4月で番組開始から13年目を迎える「今日ドキッ」だが、HBC関係者や他局の夕方帯関係者など複数の話を総合すると、グッチーが3月末を持って番組を降板するという話が“確定情報”として出回っている。

 その話に付随して聞こえてくるのが、降板に対する番組スタッフなど現場の反発だ。

「グッチーさんはラジオ出身ならではの感覚を持ち、たとえば番組内の“流れ”を重視していた。各コーナー間のつなぎやCMへの入り方、BGMなどの音楽にも気を配るなど、自身のこだわりを細部に取り入れてきた。“ながら視聴”と呼ばれるように、夕方帯は家事をしながら見たり聞いたりといった視聴習慣がある。チャンネルを合わせていて邪魔にならない、心地よい番組を目指し、実際そうなっているのは、グッチーさん自身の力によるところが大きい」(道内テレビ局関係者)

HBCも2020年に新社屋が落成、移転 ©財界さっぽろ

 道内他局では、同じ夕方帯情報番組のHTB「イチオシ!!」が2019年3月末で初代MCのヒロ福地を降板させている(本誌2019年3月号で詳報)。この際は新社屋への移転にかかる財務上の負担などから経費削減が求められていたことや、マンネリの打破といった理由が取りざたされた。当初は視聴率などへの影響が心配されていたが、局アナを後継のMCに据えて以後も大きな問題は起きていない。

 ではHBCの事情は――本日2月14日月曜からデジタル版、あす2月15日火曜から雑誌版が全道の書店・コンビニエンスストアで発売となる月刊財界さっぽろ2022年3月号では、グッチー降板の理由を詳報している。全国の書店で取り寄せ可能なほか、当社オンラインショップからも購入できる。お買い求めは以下のリンクからどうぞ。

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