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千歳科学技術大学
取材日:2016年5月

写真大 川瀬正明学長(かわせ・まさあき) 北海道大学工学部電気工学科卒業。同大大学院工学研究科学位(博士)取得。1972年日本電信電話公社入社。技術協力センター所長などを経て、99年千歳科学技術大学教授に就任。大学院光科学研究科長、総合光科学部学部長を経て、2010年4月学長に就任。07年紫綬褒章受章。

写真 豊かな自然に囲まれたキャンパスは、札幌ドーム5つ分の27万平方メートルの敷地

社会と科学技術の懸け橋となる「総合力」のある人材を育成

 ――「3つのポリシー」への取り組みは。
 川瀬 最も大事なのは「ディプロマ・ポリシー」(卒業認定・学位授与に関する方針)と考えています。学生たちをどのように育成して社会へ送り出すのか。本学は建学の精神として〝人知還流・人格陶冶〟を掲げており、研究した知識を蓄積して社会に役立つ人材を送り出し、その成果を社会から大学に還流させる教育を続けてきました。
 重視しているのは、単にペーパーテストの成績が良いだけではなく、学習力と人間力を備え、それを活用できる人材の育成です。社会の課題を自ら発掘できる能力や他人と協調して物事を進められる能力を持ち、それが成果につながる行動特性(コンピテンシー)の高い人材育成に努めています。
 ――その達成につながる「カリキュラム・ポリシー」については。
 川瀬 これは知識をどう積み上げていくか、教育そのものです。すでに体系化されていますが、従来は教える側が決めるケースが多いきらいがありましたので、今年1年をかけて必要なものを絞るなど新しい編成を考えています。
 基本は行動のスタイルを変えるための教育です。自分の将来を考えるキャリア教育などは身につきやすいと思いますし、アクティブラーニングなども教師が支援して自ら考える能力を高めるために効果的と考えています。
 具体的には、多様な分野に精通する幅広い科目群を設け、情報社会に対応した実践的な開発能力に結び付く研究、そして体験的に知識・技術を習得できるよう総合力を養うことを目指しています。
 ――志願者、入学者に対する基本的受け入れ方針は。
 川瀬 〝こういう学生に入学してほしい〟ということと受け止め、まず理系に意欲のある人を多く受け入れていきたい。そのために2015年から学部名を「理工学部」とし、より幅広い分野に対応する環境を整えました。情報社会の進展に沿った方針でもあり、就職にも有利に働くと考えています。
 また、学科も16年から従来の「グローバルシステムデザイン学科」を「情報システム工学科」とし、「応用化学生物学科」「電子光工学科」との3学科で新たにスタートしています。
 合わせて、高校の新課程とのよりスムーズな接続を考え、共通基盤教育カリキュラムを改訂し、理科の各入門科目や初歩の物理学など、高校で未履修の科目や学び直し科目も無理なく学べるよう配慮しています。
 ――アドミッション・ポリシーに関しては従来からの高大連携も一定の役割を果たすのでは。
 川瀬 都市部から地方まで全道域56の高校と連携。インターネット学習システム「eラーニング」の導入・実施を支援して、学習領域の幅を広げる一助とするなどの実績を重ねています。また、高校の先生方を対象に、年に2回の研究会を開催。連携とともに〝接続〟の感が強まっています。さらに、地域の小中学校への学習支援も続けており、理系教育への関心を高める一助になっていると思います。
 ――連携は学校以外にも広がっていますね。
 川瀬 非常に小さい単位の物質構造で新たな機能を創出する「ナノテクノロジー分野」における産学官連携が進んでいます。
 地域の団体・組織との連携では、今年4月に千歳観光連盟と包括連携に関する協定書を交わしました。本学が持っているICT(情報通信)技術や研究ノウハウが観光情報の発信や、わかりやすいインフォメーションに役立ててもらえるプログラムを考えています。
 地域貢献では、ICT技術で市内路線バスの運行状況をスマートフォンで確認できるバスロケーションシステムの開発や、千歳市の地域ポータルサイト「ハロー千歳」の運用にもかかわっています。
 ――卒業生の就職状況は。
 川瀬 今春の就職率は97・7%の高実績となりました。開学以来、90%を割ったことはありません。社会の実学志向に応える質の高い人材を送り出すことに誇りを感じています。また、就職率にはカウントされない家業の継承や起業、大学院への進学などを含む進路決定率は90・8%となっています。
 ――教職課程も卒業生を送り出して3年目となりました。
 川瀬 教職課程では理科、数学、情報の中学・高校教諭第1種免許を目指すことができます。すでに5人の卒業生が教壇に立っています。ICT機器に精通しているのはもちろんですが、それを活用して効果的な授業を展開できるスキルを身につけた人材が次代のニーズに応えていくと確信しています。
 ――2017年度入試の概要は。
 川瀬 定員240人で、一般入試、センター試験利用などを実施します。推薦入試では他大学との併願入試枠も設けます。また、課外活動の実績や資格・免許などさまざまな取り組みの実績を評価する公募推薦入試に10人の枠を設けています。

基本データ

企業名:
千歳科学技術大学
住所:
千歳市美々758番地65
TEL:
0123・27・6011(入試課直通)
URL:
http://www.chitose.ac.jp/
教育:大学