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北光記念病院
取材日:2015年7月

写真大 地域医療に貢献する北光記念病院(145床)

写真 「チーム医療の結実が好結果につながっている」と語る櫻井院長 写真 最新鋭機器をそろえたカテーテル室2室を完備する 写真 写真 バルーンを拡張して冷却。心房細動を起こす肺静脈からの不要な電気信号を遮断する 写真 「冷凍アブレーションカテーテル」の本体

最先端の治療法を積極的に導入。不整脈は全国トップクラスの実績

心臓疾患に多様なアプローチで対応

 社会医療法人社団カレスサッポロ(大城辰美理事長)の中核を担う北光記念病院は、内科、循環器内科、心臓血管外科、消化器内科、放射線科を標榜。
 カテーテルを含めた緊急治療可能なシステムを保持しており、狭心症や心筋梗塞、不整脈などの心臓・血管の疾患に対する循環器急性期特定病院として地域医療に貢献している。
 特徴的なのは、内科的、外科的の両面から心臓疾患にアプローチできる点だ。08年にはより専門的な治療を施せるよう循環器内科を枝分かれさせ、不整脈部門と並立する形で虚血センターを開設している。
 中でも不整脈部門では、根治治療であるカテーテルアブレーション、脈拍を正常に保つための体内式ペースメーカー植え込み、突然死の予防効果を持つ埋め込み型除細動器など先進的治療を採用。全国屈指の治療実績を誇っている。今年、週刊朝日が発表したランキングでは、心筋焼灼術は全国第11位(2013年度429件)にランクイン。道内ではもちろんトップに位置している。またペースメーカー治療実績では全国第5位(同ICD、CRT―D合わせて97例)。こちらも道内トップの実績だ。
 不整脈とは、心拍が速すぎたり、遅すぎたり不規則なことで、心臓を伝わる電気刺激が異常な伝導経路をとることで生じる心拍リズムの混乱だ。
 同院ではこの不整脈に対する治療としてカテーテルアブレーションを採用。通常、太ももの付け根などの血管からカテーテルを通し、心臓に達したその先から高周波電流を流す。これで不整脈の要因となる心臓内の異常細胞を小さく焼き切る術法。同院では最新のコンピューターを用いて詳細な解剖学的情報と電気的な情報を3D画像で視覚化。複雑な不整脈治療も可能となっている。
 また、心筋を焼灼すると血液が固まり脳塞栓や肺塞栓を起こす危険がある。これを避けるため、カテーテルの先端から生理食塩水の水流を出すことが可能なイリゲーションカテーテルを使用。焼灼時の熱を冷まし血液が固まるのを防いでいる。
 こうした従来の治療法で抜群の治療実績を上げている同院だが、櫻井正之院長が「時代に遅れることなく、最新の治療法を積極的に取り入れていく」と話すように、今年1月に「冷凍アブレーションカテーテル」を導入したほか、「エキシマレーザ発生装置」、「遠隔モニタリングシステム」といった最新の治療法や治療システムを採用。早くも効果を発揮している。

最先端の治療法を完璧な形で提供

 導入後、半年間ですでに166例を実施している「冷凍アブレーションカテーテル」による心筋冷凍焼灼術は、発作性心房細動に対する治療法だ。
 心房細動とは心臓の動きを司る電気現象に異常が起こり、血液を有効に運ぶための収縮ができなくなる不整脈の一種だが、バルーンに冷却剤を供給して組織を凍結させることで、肺静脈の周りに連続的な絶縁部を一括で作成。発作性心房細動を起こす不要な電気回路を遮断することができる。
 従来の焼灼術にくらべ、均一に焼灼できるうえ治療時間が短縮されることがメリット。患者の負担も軽減することができる。
 この「冷凍アブレーションカテーテル」による厳しい条件をクリアした医療機関だけに資格要件があるため、道内で導入している医療機関は現在2施設で、本格的に稼働しているのは同院のみとなっている。
 一方、「エキシマレーザ発生装置」は、光ファイバーを内蔵したカテーテルを接続することで、先端からエキシマレーザを照射。組織を蒸散させることができる装置だ。
 同院では308㌨㍍の波長のエキシマレーザ光をカテーテルから照射することにより、冠動脈における硬化組織を蒸散させPTCA困難病変に対応する冠動脈形成術に使用。エキシマレーザ光を照射することで狭窄病変をガスや水分などと同程度の微小片に分解し、末梢で塞栓する可能性を低下させるため、安全に血管形成をおこなう。
 エキシマレーザ光は埋め込み型ペースメーカーや植え込み型除細動器などのリードを抜去する必要がある場合には、リード周辺に癒着している瘢痕組織を蒸散。リード抜去を安全に実施することにも使用している。
 また「遠隔モニタリングシステム」は、ペースメーカーなどの医療機器の情報を送信機を使って医療機関へ送信する仕組みだ。
 例えば体調が悪いときなどに医師に連絡。送信器を通じて植え込まれた機器の情報を送信することで、的確かつ迅速に対処してもらうことができる。また、埋め込み機器の情報が医療機関に送信されているため、診療前に医師が状態を把握。検査の内容や時間が削減できるメリットもある。
 取り付けは送信器にケーブルを差し込むだけで、高齢者でも簡単に使用することができるのも特徴だ。
 こうした最先端治療の導入は、医師をはじめとしたスタッフ全員の力が必要で、櫻井院長は「不整脈に対する冷凍アブレーションカテーテル、ペースメーカー治療、遠隔モニタリングシステムなど最先端の治療法を、完璧な形で実施している。ランキングなどでは全国トップクラスの実績を残しているが、これはチーム医療が結実した結果だ。心臓に不安を持っている人は気軽に来院して欲しい」と力強く語っている。

基本データ

企業名:
北光記念病院
住所:
札幌市東区北27条東8丁目1番6号
TEL:
011・722・1133
URL:
http://www.hokko.or.jp