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イタリアン居酒屋エゾバルバンバン、FC展開を強化 2020年までに全国40店舗体制に
取材日:2017年4月

写真大 渡邊智紀 ワンダークルー社長

写真 「エゾバルバンバン」南3条店 写真 (わたなべ・とものり)1982年札幌市生まれ、大学卒業後、「洋服の青山」の青山商事に入社。2011年にワンダークルー創業。

イタリアン居酒屋「エゾバルバンバン」など飲食店15店舗を展開するワンダークルー(本社・札幌市)が、2017年度からフランチャイジー事業に本格参入。20年までに全国に40店を出店する計画だ。渡邊智紀社長に今後の事業戦略を聞いた。

【エゾバルバンバンなど全国に15店舗】

 ―­―創業までの経緯を教えてください。

 渡邊 札幌市北区の屯田の生まれです。卒業後は「洋服の青山」の青山商事(本社・広島県福山市)で3年間勤め、東京や横浜の店舗で営業販売をしていました。そこで学んだサービススキルを生かして独立を考えました。

 ――もともとは飲食業ではなかったのですね。

 渡邊 いえ。実は実家がお好み焼き屋をやっていまして。小学校から手伝いをしていたので接客は好きでした。料理に関しては知識がなかったので、当店はすべてプロの料理人を雇用しています。

 ――創業以来、毎年新規出店を続けています。

 渡邊 創業店舗は「北海道農園野菜バルveggyの家」です。南1条西7丁目にある一軒家の店ですね。最初は私が個人事業主で2年間営業し、その2年後の2011年に法人化しました。

 現在は「北海道イタリアン居酒屋エゾバルバンバン」、「北海道産地直送驚キ海鮮居酒屋うおっと」「牡蠣と魚介のワイン酒場フィッシュマンズ」「大衆肉酒場がつり」と先月に業態変更をした「フレンチビストロ ル・コントラ」を加えた15店舗体制です。このほかダンスクラブ「キングムー」で販売するフードも当社が納めています。今期の年商はおよそ8億円です。

 ――店はおしゃれな内外装も特徴ですが、自社でデザイン部をもっていますね。

 渡邊 当社の野村聡専務が務める「スタジオワンダー」です。野村は全国的なデザイナー組織ADC(アートディレクターズクラブ)が主催するデザインコンテストでグランプリを獲得しており、飲食店などから依頼が殺到しています。店舗デザインや設計では札幌で3指に入るほどの数をこなしており、カフェプロデュースでも、3店舗を手がけました

 ――特にエゾバルバンバンが人気です。

 渡邊 現在は9店舗を地下鉄大通駅周辺や新さっぽろなどに展開しています。店名は北海道産や高級食材を、バンバン豪快に提供するという意味から名付けました。業態としては、イタリアンとバルと居酒屋を掛け合わせた創作イタリアン居酒屋になります。

 メニューは例えば北海道産エゾシカを使ったタタキ、カルパッチョ、パスタ、ピザ、エゾシカ肉のジンギスカンなどです。バルなので普通のジンギスカンで提供するのではなくて、ジンギスカンのアヒージョで提供します。

 またイタリアンですので窯焼きのピザも500円から提供。ワイン飲み放題もあります。あくまでも居酒屋なのでポテトサラダの上にたくあんを乗せているとか「肩肘張らず敷居も低くカジュアルに楽しめる」というのをテーマに、毎年グランドメニューの変更をおこないますが、その際にはお客さまアンケートを生かすなど徹底的にお客さま目線のメニューづくりをこころがけています。

【低コスト運営を徹底し顧客に還元】

 ――大人気店となった秘訣は。

 渡邊 最初、エゾバルバンバンをつくるにあたって、いろいろなマーケティングをおこないました。北海道のイタリアンは客単価が4000円以上の高級店と、サイゼリアのような2000円以下の格安チェーンに二極化しており、ミドルクラスの価格帯の店舗がなかった。当社はそこに参入しました。それがちょうど消費者のニーズにはまったんです。

 エゾバルバンバンのメインターゲットというのは「入社2年目のOL」。高級店ほどではないけれど、ちょっとお洒落していいものを食べられるお店というのがコンセプト。後輩を連れて行っても「先輩はこんな素敵なお店を知っているんだ」と憧れられるような店です。

 サブターゲットとしてファミリー層、学生、カップルの利用も想定しています。一部の店舗では、ファミリーでも利用できるようなメニューも作成しています。今後は郊外店の展開も考えていますので、郊外型メニューも予定しています。

 ――コストパフォーマンスがいい。

 渡邊 企業秘密の部分もありますが、当社の事業モデルというのは、初期投資をできるだけ抑えて、早期回収です。それを徹底しています。通常、飲食店の回収期間は3年から5年ですが、当社は居ぬきがメーンなので1年から1年半くらいで回収できています。なので、出店時のコストが高くないので、利益を顧客に還元しやすい。

 食材については多店舗展開のスケールメリットを生かして、原材料費を抑えています。今年5月から札幌市西区にセントラルキッチンをつくりました。いままでは店舗ごとにおこなっていた食材加工をここで集中。各店舗に配送するのでさらにコストが抑えられた。現在の客単価は2800円程ですが、料理内容としては3500円から4000円のクオリティーのメニューを提供しています。

 ――アルバイトではなく、プロの料理人がつくっているのも特徴です。

 渡邊 そうですね。当社はアルバイトは接客のみで、料理に関しては職人が調理しています。それが他の飲食店との差別化になっています。ただ、今後店舗を増やすにあたって人手不足や労働時間の問題があります。品質を落とさず、少人数でも対応できるような仕組みをつくっていきたい。セントラルキッチンにはその役目も持たせています。 

 ――エゾバルバンバンのFC展開を加速しますね。

 渡邊 エゾバルバンバンのFC店はすでに4店舗あり札幌1店舗と、道外では高知県高松市、長野県松本市、愛知県名古屋市に出店しています。北海道にこだわったイタリアン居酒屋は全国的にも珍しく大変好評をいただいています。中でも松本店の毎月の売り上げは、計画の200%で推移しています。

 当社は北海道での社会貢献を目標に掲げています。エゾバルバンバンの店舗数が増えることによって北海道産食材の消費量や取引高が増えて、地元への恩返しになっていく。エゾシカの食肉利用も害獣駆除のお手伝いになります。

 そうした面でも、全国にFC契約を広げていきたいと考えていますが、お金もうけ重視ではなく、当社の思いに賛同していただける人と組んでいきたい。それは例えば農家や漁師、畜産関係者などの生産者です。ロイヤルティー(契約料)に関しても他社平均より低い価格で考えております。

 思いに共感していただければ未経験でも構いません。

1カ月は当社のエゾバルバンバン直営店舗で研修をおこないますし、その後はFC本部のメンバーが10日間教育に伺いますので安心してください。

 エゾバルバンバンは売り場面積が20坪から40坪の駅前や路面店が中心ですが、家族向けなどメニュー構成を変えることで、幅広い地域で展開できます。40坪以上の郊外型店舗も出店可能です。すでにご契約いただいているところもありますが、2020年までに全部で40店舗に増やしていく計画です。

 また赤字店舗を抱えているオーナーさまはご相談ください。エゾバルバンバンで業態変更すれば、高額な設備投資もなく、黒字転換できる可能性もあります。

【新たな食文化で驚きと感動を】

 ――今後の展望を。

 渡邊 飲食店として当たり前のことですが、お客さまにもっと驚きや感動を与えたいと思っています。6月から「エゾシカとフォアグラのテリーヌ」を780円で提供します。他店では2倍程度の価格で販売されているもので、利益率が高い商品ではありませんが、たくさんの人においしさを知っていただきたいと思い低価格で販売します。

 いまではピザ、パスタは一般的なメニューになりましたが、初めて日本で提供された時は、驚きや感動があったはずです。最近ではレバーパテやアヒージョだったりするわけです。5年後、10年後には、アヒージョが日本中の食卓に上っているかもしれません。

 先日、個人的に食事する機会がありました。隣の席で50代くらいのサラリーマンが、レバーパテを食べて感動していました。そのサラリーマンは人生で初めてレバーパテを食べたようで、そのおいしさに目をまん丸にして、驚いていました。おいしいものに、年齢は関係ないんだと改めて実感しました。

 北海道から新しい食文化をつくって、日本中に広げていくのが当社のミッション。あらゆる世代に珍しい食材や高級食材をリーズナブルな価格で提供し、安心して食べていただけるような店にしたいですね。

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