腰・頸のスペシャリスト。低侵襲脊椎安定術「MISt」を体得
腰やくび(頸)などの脊椎疾患の治療に特化し、その道を究めてきた渡邊吾一院長が今年2月に開業した。
脊椎手術は年間約200例を執刀。現在は週2回、提携病院でオペに臨む。
中でも最小侵襲手術の実績は抜群で、最新の低侵襲脊椎安定術「MISt」を体得した日本で数少ない医師として注目されている。
MIStの概念を用いた手術は、さまざまな脊椎疾患に適用される。最も多いのは腰部脊柱管狭窄症だ。この病気は加齢による変化で脊柱管が徐々に狭くなり、神経が圧迫されることで下肢がしびれたり、休まないと歩けなくなる間欠跛行などを引き起こす。
従来の固定術と比べ、切開が少なく筋肉の損傷が小さいことが特長。しかも身体の腹部(正面)から患部(脊椎)への施術が可能で、これまでのように背筋を損傷しないため社会復帰も早い。専用機器を用いて術野を十分に確保することで、安全性も高く、合併症などのリスクも抑えられる。
「2年前にMIStを施した患者さんが、フルマラソンにエントリーできるほど回復しました」というエピソードも納得できる。
「正しい治療をおこなえば良くなる方がたくさんいます。諦める必要はない」
全国から医師の手術見学を受け入れる傍ら、海外での指導や講演にも精力的だ。