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北海道武蔵女子短期大学
取材日:2018年5月

写真大 内田 和男学長(うちだ・かずお)北海道大学経済学部講師、助教授、教授、同大大学院経済学研究科長・学部長、理論計量経済学会理事、日本経済学会理事、北海道開発審議会委員、北海道観光審議会委員などを歴任。経済学博士。

写真 学生が快適に過ごすために十分に配慮された施設・設備がそろう

開学から一貫した教育カリキュラムにより高い就職率を誇る

 ――現在の大学・短大を取りまく環境は。
 内田 日本の18歳人口が、これから先20年にわたり減少していくことは明確であり、日本の大学・短大をめぐる状況が極めて厳しくなることは、すでに周知の事実です。その中でも特に存続が危ぶまれる要素としてあげられているのが「地方」「女子」「短期大学」です。また、学部としては「教養系」があげられます。本学はこの要件に全て当てはまります。
 しかし、本学はこれまでの厳しい条件のもと、定員割れを起こさず、むしろ定員を増やしてきました。倍率も2倍強という数字を維持しています。
 ――その要因は。
 内田 なぜこのような状態が少なくとも今日まで可能であったのか、その直接的な解答はわれわれ当事者にもわかりかねています。しかし、間接的で状況証拠のようなものになってしまうかもしれませんが、気づいた部分はいくつかあります。
 それはまず最初に、日本の高等教育の歴史は、戦後において今日まで一貫して教養課程の軽視・廃止の方向に進んできました。これに対応して、専門性という部分に比重が置かれるように学生編成やカリキュラムなどが組まれるようになりました。しかし、そのような教育方針では、多様性や応用力に欠け、多様で非定型的な判断をできる人材を育成することができないというのが私の考えです。
 日本の多くの企業が実際に求めている人材は、専門性より豊かな知性、教養といった面を重視する傾向が強くなっています。実際の入社試験の選抜においてもそのような側面を見ている企業が大半です。とりわけ文系の女子の場合には、この傾向が強く現れていると感じています。やはり、豊かな人間性をベースに、入社してからその企業固有の、専門性を身につけることができる人材を求めているのが実情ではないでしょうか。
 まさに、本学のカリキュラムではマナーや人間性の育成を重視しています。それが、企業の求める人材にマッチしているのだと思います。そのため、就職率も高く維持することができ、志望者が増えているのではないでしょうか。今後も、本学の使命としてブレずに教養教育を貫き、企業が求める人材を数多く輩出していきたいと思っています。
 ――そのほか人材確保のためおこなっていることは。
 内田 ブレないで一貫した教育による地域からの信頼は、出口だけではなく、入口に関しても同じことが言えます。出口におけるわれわれのお客さまが企業であるとすれば、入口におけるわれわれのお客さまは、高校になります。この入口においても、本学はブレないで一貫した対応をしてきました。
 例えば、本学では一般入試を基本とするという方針を貫いています。そのため、入試では多様な選抜試験をおこなっておりません。本学のこの方針は、地元の高校、そして受験生にとっては、落ち着いて安定した受験勉強を可能にするということで、高校側にとっても望ましい方針であるとの評価をいただいています。
 本学の入学者選抜の基本的な考え方は、本学の教育理念・目標に基づいた教育を教授するに相応しい生徒を選抜するという考え方のもとで努力してきています。具体的には、第一に、一般入試問題は、高校での学習を着実におこなってきたか否かを判断するために、決してやさしくはありませんが、極めて基本的な問題を作成していること。次に、受験生の真の学力を測るため、問題の形式としては記述式回答が多い出題となっています。これが可能なのも基本的に定員を少なくしているため、受験生の数が他大学と比べて少ないことによるものだと考えております。
 また、本学と指定校との交流は入試の時だけではなく、年間を通しておこなわれています。高校の先生方は本学を実際に訪れ見学し、自分の高校を卒業した本学在校生と面談します。そして、本学での学生生活などについて生の声を聞き、帰られた後はそれを参考に生徒の進路相談に役立てているようです。また、本学では高校側の求めに応じて、教員が高校へ出向く出前講義はもちろんのこと、要請があれば、本学の紹介なども日常的におこなっています。
 以上のように、本学では、入口と出口の両面において、地域社会と安定的な結びつきができるように努めています。
 ――貴学の問題点は。
 内田 学長に就任して約10年ですが、当初から定員をもう少し増やし学校の規模を拡大したいとの思いはありました。しかし、学生の質を維持しながらとなるとハードルも高く、なかなか実行に移れませんでした。
 今後も少子高齢化が進むことは明確です。そのような状況では規模の拡大はさらに難しくなります。そのため、若干の増員はあるかもしれませんが、学生の質を保つことを重視し今後も邁進してまいります。

基本データ

企業名:
北海道武蔵女子短期大学
住所:
札幌市北区北22条西13丁目
TEL:
011・726・3141(代表)
URL:
http://www.musashi-jc.ac.jp
教育:大学