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Interview

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初登院直後の鈴木貴子を直撃 「父を超えてみせる!」掲載号:2013年7月

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鈴木貴子 衆院議員

 「この親にしてこの子あり」――鈴木貴子衆院議員には、そんな言葉がピタリ当てはまる。弱冠27歳だが、貴子氏の言動は、父・宗男氏と重なる。国会初登院の6月3日午後、衆院議員会館を訪れ、貴子氏に意気込みを聞いた。

世襲議員の新しいモデルをつくる

――初登院を終えて今の心境を聞かせてください。
鈴木 比例当選決定後、「国会議員になる気持ちはどうですか?」と聞かれました。だが、実感が正直ありませんでした。今日の午前中に当選証書をいただき、議員バッジを付けていただきました。いま、国会議員になったことをひしひしと感じはじめています。
昨年の衆院選前、マスコミの方から「鈴木貴子さんにとって政治とは?」と質問されました。
とても難しい質問だと思いました。昨年の衆院選では寒い中、多くの大人のみなさんがブルブル肩を震わせて、私の演説を聞いてくださった。選挙戦の中で、政治とは何かを、改めて考えました。そこで至った結論は「政治とは〝生きざま〟である」ということです。
私たち政治家は、地域が何を求めているのか、何に対して不安を感じているのかといった声なき声を聞くことが、一番の仕事だと思います。みなさんの声があってはじめて、政治家・鈴木貴子の主張がつくられていくのです。  その上で、自分はこれまでどうやって生きてきたのか、生きていこうとしているのかを考える。この2つを加味して、地域の思いを具現化することが大切です。
―― 一番身近にいた政治家は、父でもある鈴木宗男新党大地代表です。今朝、初登院に際して何か言葉はありましたか。
鈴木 家を出るときに、「行ってらっしゃい」と言われたので、「行ってきます」と答えました。いつもと変わらぬ朝を迎えさせてくれました。
――鈴木代表が政治家としてすごいと感じる部分は。
鈴木 それは、すべてです。父には「政治家・鈴木宗男」しかありません。そこが〝化け物〟たるゆえんです。寝ても覚めても、本当に息をしている間、ずっと政治家なんです。
家族の中では、父は風邪をひいたとしても、自分では気がつかないのではという疑惑さえあります。政治家としてのモチベーション、責任感が、体調の悪さを忘れさせてしまうのです。
私は父から「今日は疲れた」「日程を切り上げてくれ」という弱音を、一度も聞いたことがありません。
政治家は「人生は出会い」ということを日々感じられる立場ですが、決めるときは孤独じゃないですか。そういう時、人間は不安になりますよね。父はそうした世界で生きてきました。それでも愚痴をこぼさずに「北海道が元気になれば日本が元気になる」と声を上げ続けています。父、夫としては決してほめられたものではありませんが、政治家としては、ただただすごいのひと言です。
――鈴木代表と比較されることにもなりますが…。
鈴木 私は鈴木宗男の娘であることを隠そうとは思っていません。人間・鈴木貴子のいまは、両親あってのものです。
父の存在が自分の政治活動を測る尺度になります。〝化け物〟が基準になるわけですが、そうした星の下に生まれたのだから仕方がない。私は父を超えてはじめて地元に恩返しができると思っています。高い壁ですが乗り越えてみせます。
――「自分が世襲議員の新しいモデルになる」と話していますね。
鈴木 これまでの世襲、2世議員の歴史を有権者のみなさんは見てこられた。それゆえに、厳しい指摘や批判があることは、しっかりと受け止めなければいけません。だが、私はそうしたイメージを払拭したい。いや、しなくてはいけないと思っています。
私は社会人のとき、親と同じく政治の道に進んだ息子、娘が抱える葛藤を、自分なりに推測してきました。きっと大変なんだろうなと。
それを踏まえた上で議員になったはずです。私も、その大変さを覚悟した上で、頑張っていきます。

自分で流れをつくれる政治家になる

――貴子さんが政治の道に進むことに、母親の典子さんは反対したそうですね。
鈴木 母は政治の世界をよくわかっているんです。あの鈴木宗男の妻を40年やってきたわけですから。母は私が政治の道に進むことに断固反対でした。反対のはちまきをして、プラカードやのぼりを掲げられてもおかしくなかった。
昨年11月の出馬会見前、母に選挙に出ることを伝えました。まずは、「はぁ…」と大きなため息ですよ。その後、「あなたのお父さん、お母さんは、今日から私たちではありません。これからは7区のみなさんです。必要とされ、かわいがってもらえるように頑張りなさい」と言われました。
私が1度決めたら、何を言っても貫くことを、母は一番よく知っています。やると決めたからには信念を持って取り組むことが、どの世界でも一番必要なことと感じています。
――27歳は現役国会議員では最年少になります。
鈴木 自分の中ではあまり、そういう意識はないですね。政治離れが叫ばれている中で、20代の国会議員として、若い人たちの政治参加への動機付けをおこなっていきたい。
若い人は参加しているという意識を持てば、政治にも興味が出てくると思います。今の若い人の多くは、政治は自分たちより上の世代だったり、名の知れている人や国会議員のものという感覚です。私は、政治家の声、発言というのは、みなさんの思いがあってのことだということを訴えていきます。
――最後に意気込みを。
鈴木 よく新党大地は地域政党のさきがけだと言われます。たくさん地域政党ができていますが、都市ではなく地方から声を上げてきたところに、われわれの存在価値と自負があります。
いま、政治に対しては、〝不満〟ではなく、〝不信〟が渦巻いています。昨年の衆院選挙が終わって以降、余計にみなさんは感じていると思います。
TPP問題でも、自分たちの代表として国会議員を選んだのに、声を上げてくれない、戦ってくれていないという憤りがあります。戦わずして政治はできません。私は政治家としての立場をいただいたからには、流れに乗る国会議員にはなりたくありません。自分で流れをつくるべきだし、つくれる政治家を目指します。

=ききて/前田=