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Interview

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「夫とともに“友愛”の心を世界へ広めたい」掲載号:2010年1月号

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鳩山 幸 日本のファーストレディー

鳩山由紀夫首相夫人の幸さんの周りは、常に笑顔が絶えない。気さくで明るい人柄、バイタリティーあふれる行動力に誰もがひかれる。北海道初の総理大臣が誕生して3カ月。日本のファーストレディーとなった幸さんに話を聞いた。

今日があるのは道民のみなさんのおかげ

――9月16日、夫の鳩山由紀夫さんが北海道初の首相に就任しました。幸さんは衆議院の傍聴席で首班指名される瞬間をご覧になっていました。
鳩山幸  鳩山が長年言い続けていた「友愛社会のスタート台に立てた」という思いで、感無量でした。
いままでずっと、北海道のみなさまと一緒に努力を続けさせていただいていたものですから、「それが報われた」という思いと同時に、「責任の重さ」を感じました。
鳩山が「日本一の後援会」とよく言っていますが、後援会のみなさまに支えていただいて、今日があるのですから…
――鳩山さんとの初めての出会いを教えていだけますか。
鳩山幸  日本に戻ってきて宝塚歌劇団を見ていたとき、私の知り合いの方が鳩山を連れてきて、「今 度、この方がアメリカに行って勉強なさるので、何かあったらよろしく」と紹介されたのが、知り合うきっかけでした。そのときは、「は~」みたいな感じで全 然印象に残らなかったのですが、そのあと偶然が度重なって…
――結婚後、鳩山さんから「北海道に行って政治家になる」という話は、どのような形で打ち明けられたのですか。
鳩山幸  どういう場面だったかはちょっと定かではないんですが、いろんな選択肢があった中で、鳩 山から「北海道の方々に呼んでいただけたので、そちらから出させていただく」と打ち明けられました。私は「人を売り込むのはとても上手だから、おまかせく ださい」という感じの返事をしたと記憶しています。
私は新しい土地に行くのがすごく好きなんです。ちょっと変わってます? 何て言うのかしら、新鮮じゃないですか。だから、抵抗とか心配とか、そんなことは一切なくて、“ウキウキ”という感じで北海道に住まわせていただきました。
――夫が政治家になることへの違和感はありませんでしたか。
鳩山幸  鳩山の家というのは、学者の道と政治家の道を歩む2通りの人間がいます。鳩山は最初、学者の道を歩んでおりましたが、家族が集まると話題は政治のことが中心なんです。家の中では政治の話の方が盛り上がっているんですね。
そのころはそう思わなかったのですが、鳩山が政治の道を選択したときに、「あ~やっぱりそうなのかな」とは思いました。

夫とケンカしたことは一度もない

――2人はとてもフランクな夫婦ですね。
鳩山幸  もともと鳩山家はとってもリベラルな家なんですよ。私のような者でも受け入れてくれるところをみれば、わかっていただけますよね。
嫁と姑の確執、遠慮などというものは全くありません。母は一切私たちの生活の中に入ってきません。「ああしろ」「こうしろ」ということはまったくありま せん。何をやっても「母に勝るものはない」とわかっていますので、何を言われても「そうですね」「もっともです」という感じで、素直に従えます。
――夫婦げんかをしたことはありますか。
鳩山幸  ないんです。一度もないんです。本当ですよ。私がすごく生意気なことを言うと彼の顔色がさーと変わってくるのがわかります。これ以上言うと爆発するかなという手前で私が引きますからね(笑)。それは私が我慢しているんじゃないんですよ。礼儀だと思っています。
――鳩山さんは「世界中の全女性の中から幸さんを選んだ」と話していますが、あの言葉はなかなか言えるものじゃないですよね。
鳩山幸  そうですか。本人はどうなのか知りませんが、照れくさいという意識はないですね。私は鳩 山の言葉を信じていますから。よくみなさんが「手をつないで…」とおっしゃいますが、わが家ではそれが当たり前なんです。「ありがとう」という言葉も、感 謝の気持ちを表す意味で、お互い自然と出てきます。
愛情の形は年月とともに変わってきますけれど、お互いを思いやる気持ちは昔と全く同じです。

外交を日本の好感度アップの場に

 ――総理に就任してからの鳩山さんを見て、変わった部分はありますか。

鳩山幸  う~ん、仕事が分刻みなものですから、以前にも増して忙しくなったという感じはしますね。
しかも、官邸の中にずっといるものですから、いままで親しくさせていただいた議員の方々とか、番記者の方々ですとか、そういうみなさまと接触する時間が少なくなっています。
――幸さんは本を何冊か出すほどの料理上手ですよね。首相の朝食は幸さんがつくっているのですか。
鳩山幸  はい。夕食もこのところはだいたいつくっていますね。家がと言っては変かもしれません が、官邸と公邸はつながっていますので職住接近です。昔は「これから帰る」と連絡が入って家に着くまで40分くらいかかったのですが、いまは2分くらいで すから、「間に合わない~」って焦ることもあります。
――手料理で鳩山さんが好きなものは?
鳩山幸  鳩山がいつも言ってくれることは「妻の手料理はみんな」です。でも、基本的にはお豆腐とタラコが好きな人です。健康的でしょう(笑)。
家で脂ものはあまり食べてもらいたくないと思っていますし、動物性のタンパク質は避けようと考えています。でも、鳩山はこっそりと外でいただいているようですが…
――鳩山さんの服装はどういうところに気をつけてコーディネートしているのですか。
鳩山幸  やっぱり場に合わせてということです。例えば、国賓の方々が見えられたときはそれにふさわしい服装、ネクタイを締めるとか。また、ラフな服装でいいときはリラックスしたネクタイにするとか、TPOに合わせるため、スケジュールはいつも見ています。
――色づかいがとてもいいですよね。鳩山さんの年齢であれだけ着こなす人は珍しい。
鳩山幸  そうですか! 私はファッションが嫌いではないですし、工夫するのが好きですね。ひと味違うオリジナリティーを出すという感じですね。鳩山はコーディネートしがいがある素材です(笑)。何でも嫌と言わず着こなしてくれますからね。
――勝負カラーは金色ですか?
鳩山幸  はい、金メダルの金色です。ここぞというときは、どこかに金色が入ったものを身につけてもらっています。例えば、外国の代表の方と交渉するときは、やはり強くアピールできる色が良いかなと思いますので。
i4 ――就任してすぐアメリカへの外遊がありました。幸さんもファーストレディーとして各地を訪問しましたね。歌を披露するなど、パフォーマンス的にも評判がよかったと思います。ああいうことってとっさに出るんですか。
鳩山幸  そうなんです。私自身が計算してどうこうできない人なので、その場の雰囲気で「みんなが楽しくなればいいな~」という感じで、自然と出ちゃうんですよ。
――2人とも英語がペラペラだから、外国に行ってもこれまでの日本のトップに比べて、位負け、気後れがなくていいですね。外遊は楽しいですか。
鳩山幸  私は全く抵抗がありません。各国の代表の奥様にお会いし、いろんな国の生活ぶりなどをうかがわせていただけるので、とても興味を持って楽しくさせていただいています。
――外国では当たり前だと思うのですが、日本のファーストレディーとしては新たなスタイルを提示していると思います。
鳩山幸  私としては自然体で行っているだけです。できるだけ女性のレベルで、みんなが仲よくすると、それぞれの国に戻ったときに奥様が「日本ってこんなんだって」というお話をしてくださる。日本の好感度アップにつながればと思っています。

夫の哲学は、人を愛し思いやること

――鳩山さんは若いときから政治的に大きな決断を何度もしてきたと思います。その節目節目を幸さんはどんな思いで見てきたのでしょうか。
鳩山幸  鳩山は自分のためではなく、国民のためを思って、信念を持って行動していますから。彼のやることは「絶対間違いがない」と思っています。私は、そのように考えていますから、いつも側で見続けてきただけです。
鳩山は自分のことを愛し、人のことも愛しています。私は主人から他人の悪口を聞いたことがありません。「人のことを思いやる」というのが、主人の哲学だと思います。
一方で鳩山はいつも「君は君の人生なんだから好きなようにやりなさい」と言ってくれています。でも、私の勝手を家庭には持ち込まないようにしています。
――ご自身のモットーは?
鳩山幸  私は、この瞬間というか、いまどう決断するのか、いまどう過ごすのか―「いまが大事」だということを意識しています。
――北海道のみなさんにいま、一番伝えたいことは何でしょうか。
鳩山幸  政権交代を実現して歴史を変えるために、北海道のみなさんが投票してくださいました。し かし、政界にたまった長い間の泥を、瞬時にきれいにすることは難しい。鳩山は4年かけて道筋をつけたいという思いでいます。みんなで一緒に我慢して、楽し い未来があることを信じて一緒にやっていただけたらと思います。
鳩山が海外に行ってないときも、諸外国からは日本が注目されています。「友愛」という言葉はいまやインターナショナル語です。友愛精神とはどういうもの かを、海外のみなさんが聞きたいとおっしゃっています。世界の人々がどうやって手をつないでいくか、どうやってみんなで地球を守っていくか―ということ に、世界の意識はシフトしてきました。
――鳩山さんのCO2削減に関する国連での演説は世界中から絶賛されました。
日本の首相の発言があんなに注目されたことはこれまでなかったですね。
鳩山幸  いままではおカネを出しても感謝もされず、記事にもならない状況が長年続いていましたからね。そういう意味で、日本が世界から注目されたことはよかったと思います。
これからは、日本から友愛精神を発信していかないといけないんです。夫と一緒に友愛の心を世界に伝え広めていきたいですね。
――お忙しいところありがとうございました。

=ききて/前田圭祐=