アスリートインタビュー

北海道日本ハムファイターズ

中村勝選手

後半戦からローテーション入りし、リーグ優勝に貢献したのが3年目の中村勝選手だ。8月上旬に1軍へ昇格し、9月3日時点の防御率は1・79。抜群の安定感を見せている。
直球は130キロ後半と決して速くないが、90キロ台のスローカーブを巧みに操り、緩急をつけて打者と勝負する。
「前半戦は活躍できなかったので、チームの勝利に貢献できることが、とにかくうれしい。もともと負けず嫌いなので、ファンにはバッターへ向かっていく、攻めの投球スタイルを見てもらいたいです」
184センチの長身で小顔のイケメン。高校時代は“埼玉のダルビッシュ”と呼ばれていた。自身もダルビッシュ有選手の投球フォームを参考にする憧れの選手。ダルビッシュ選手がメジャー移籍を決断した今年1月、自ら志願して合同自主トレに参加。トレーニング方法などを伝授された。
「ダルビッシュさんの野球に対するストイックさは学ぶべき部分が多かったです。野球観が変わりましたね」
ダルビッシュ選手が常に言っていたのは「プロ野球選手は体づくりが一番重要だ」ということ。自主トレでも最もつらかったのが食事だ。1日最低4食をとり、何度も間食をした。
「常におなかがいっぱいの状態で、途中で食べるのが嫌になるくらいでした。しかし、そのおかげで体が強くなりました」
3人兄弟の末っ子の中村選手は小学2年のとき、2番目の兄の影響で野球を始めた。幼いころから体を動かすことが好きで、すぐにのめり込んでいったという。その後、強豪・春日部共栄高校に入学。この頃からプロ野球を意識するようになった。
「スカウトが学校へ来たり、高校野球の雑誌などで、自分が取り上げられるようになり、プロへの思いはいっそう強くなりました」
高校時代、唯一の心残りは甲子園出場がかなわなかったことだ。
チームはクライマックスシリーズ突破。そして、日本一に向けて突き進む。
「まだまだ投げさせてもらっている立場なので、チームの戦力となれるように頑張っていきます。札幌ドームと鎌ヶ谷(2軍)のマウンドでは緊張感が全然、違います。大勢のファンの前で投げられる喜びを感じながら、登板しています」
(竹内)

◎仲の良い選手は? 「年齢が近い杉谷拳士さんや矢貫俊之さんです」
◎好きな食べ物は何ですか? 「北海道に来て、得意ではなかった魚介類が好きになりました」
◎リラックス方法は? 「Mr.childrenの曲を聴くこと」

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(なかむら・まさる)1991年12月11日、埼玉県春日部市生まれ。A型。身長184センチ、体重79キロ、右投げ右打ち。春日部共栄高校卒業。09年ドラフト1位で北海道日本ハムファイターズに入団。ルーキーイヤーの10年8月11日、千葉ロッテマリーンズ戦で初登板初勝利。今シーズンは後半戦からローテーションの一角を占めた。将来のエース候補として期待される若手右腕。背番号36