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電材重機

今年度の新入社員。左から佐藤大輝さん、鈴木結我さん、桔梗原涼さん

風力発電などインフラ整備を担うオペレーターを育成

クレーンリースの国内大手「DENZAI」グループの中核企業。発電所やダム、製鉄所、橋梁などの大規模建設工事やインフラ整備を担う。

風力発電は、長大で重量があるタワーやブレード(羽)などの輸送から据え付けまで一貫で手掛ける。国内では希少な企業だ。近年は海洋国の日本で普及が待たれる洋上風力発電所の建設分野でも存在感を高めている。

業容は拡大し続けており、オペレーターの採用に注力する。創業地の室蘭市では特に高い知名度があり、長らく地元採用が主体だったが、札幌市やその近郊からの採用にも取り組む。

上村正人社長は「2020年から石狩以北にも迅速に展開するため、札幌市にも拠点を構えており、社員寮も併設しました。札幌近郊の出身者も働きやすい環境になっています」と話す。

23年4月には10~20代の3人が入社した。いずれもクレーンの操縦は未経験だ。

「経験がモノをいう世界で育成には時間がかかります。しかし『安全意識が高い人材を育てる』との観点から若手採用をメインとしています」と上村社長。

そのため、まず最初の1年は座学が中心でクレーンの資格取得のサポート期間とする。

入社後に多くの重機に触れられるのも魅力で、自走式クレーンだけで350台を有しており、国内では同社にしかない1800トン級のクローラー式クレーンや世界最大の18輪タイヤクレーンなどがある。

「操縦のマニュアルは若者が学びやすいように動画で作成しています。スマートフォンなどから繰り返し見ることができます」と上村社長。

取得後も、一定期間は現場に出さず社内で技術向上に努める。

また、座学ではマネーセミナーにも力を入れている。金融機関の支店長を外部講師に招き、若者の金融リテラシー向上にも寄与する。

「今年も北海道新幹線の高架工事や大規模再開発を受注しており、成長企業として人材への投資も惜しみません。新入社員はもちろん、親世代の不安も解消していきたい」と上村社長。

 


 

■重機管理部
佐藤 大輝さん

高校在学中から建設工事など大きな仕事をしたいと漠然と考えていました。求人票やホームページで「電材重機」を知る機会があり、社会基盤であるインフラを支える企業という点に魅力を感じました。会社訪問の際に社内の雰囲気が良かったのも入社の決め手です。関連会社も多いので、将来は首都高速道路の整備など本州の仕事にも携われる人材になりたい。

風力発電など大規模なインフラ設備建設に携わる
珍しい大型重機に触れる機会も多い