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江別製粉

リニューアルした「ハルユタカ」シリーズはパッケージに新たなコーポレートマークを記載

ハルユタカのパッケージを一新。改めて魅力を伝える

 江別市に拠点を置く製粉会社。道産を中心に国産小麦の商品化に取り組んできた。国内に流通する小麦の8割を輸入が占める中で同社が生産する小麦粉の大半は道産小麦を使用している。パンや菓子、中華麺用のほか本場イタリアの「ナポリピッツア規格」に準じたピザ用粉まで開発し、全国の有名ラーメン店やリテールベーカリー(小規模の製パン屋)に販路を広げている。

 特に注力してきたのが道産小麦の〝元祖〟「ハルユタカ」の普及拡大だ。1985年に作付けが始まった当初は温度変化に弱く収穫量が安定しないため、一時期は幻の小麦と呼ばれた。しかし農家が奮起し、栽培時期を春から冬に見直すなどして生産量を増やした。同社も販路開拓で強力にバックアップ。現在も売り上げの一部を生産者支援のために還元している。

 創業75周年を迎えた23年は、小麦粉「ハルユタカ」シリーズをリニューアルし、11月25日から発売した。配合率を見直しラインアップを増やすなど商品力を強化している。

 安孫子俊之社長は「ハルユタカは、江別市のほかは滝川市と下川町の周辺でしか生産されず、収量が少ないため後発品種に押され気味ですが、豊かな風味や香り、おいしさを知るとファンになる人は多い。当社の思いが詰まった品種です。改めて魅力を伝えていく1年にしたい」と語る。

江別市などで栽培されるハルユタカ