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ホクノー

健康ステーションで行われているオンライン講座。毎日20~30人が参加する

〝モノ〟とともに〝コト〟を提供。健康を支える地域密着型のスーパー

〝地域に根付くスーパー〟として、札幌市厚別区でスーパーマーケットを5店舗展開する。

近年は、少子高齢化や新さっぽろエリアの再開発など、あらゆる変化への対応が求められたが、競合他社とは異なる取り組みで差別化を図っている。

旗艦店の「中央店」があるもみじ台・青葉地区は65歳以上の高齢化率が年々高まっていることが課題だ。そこで同社は、通路の拡幅や中心客層である高齢者の目線に立ったディスプレーの工夫を行ってきた。

さらに、2017年には高齢者向けの体操教室や健康相談会などを行う健康ステーションを開設。地域高齢者の健康寿命の延伸に寄与している。

このサービスモデルは、全国の地方自治体や民間企業からも注目され、札幌市が23年度に計画する「共創型スマートシティ 新・さっぽろモデル」事業にも採択される予定だ。

札幌市は、デジタルの力で地域コミュニティーの活性化と健康増進を図る目的で、もみじ台・青葉地区の高齢者に人工知能を備えたタブレット端末を今年度中に配布する予定だ。

同社が運営する健康ステーションでは操作方法などをレクチャーするほか、バイタル測定や保健師による健康相談を実施する。交流拠点としての機能も強化していく考えだ。

野地秀一社長は「これまで〝モノ〟を販売してきましたが、これからは〝モノ〟とともに〝コト〟も提供する。地域のコミュニティーの拠点として健康ステーションをどんどん活用していく。地域の皆さまの健康寿命の延伸につながれば」と話す。

野地秀一社長
もみじ台地区の中核となる「中央店」