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News&Files 2019年5月号
取材日:2019年3月

写真大 北洋銀行常務執行役員時代には事業承継部門を統括するなど豊富な経験を持つ水口千秋社長

写真 写真 同社がおこなった遺品整理・生前整理の一例。月間10~15件の依頼がある

ネクステップが「エンディングコンサル」廃業支援事業を開始!!

 不動産売買・仲介業、駐車場の運営・管理などを手掛ける総合不動産業ネクステップ(本社・札幌市、水口千秋社長)が、廃業支援(エンディングコンサル)事業を開始した。道内では人口減少や産業構造の変化によって事業継続が難しくなる小規模企業が増加しており、スムーズに廃業するための支援に乗り出した。

円滑な廃業をワンストップでサポート

 東京商工リサーチによると、2018年における道内企業の休廃業・解散件数は、都道府県別で全国3位の2246件。前年に比べて316件増となり、今後も事業継続が困難となる企業はますます増えると予想される。

 こうした状況を背景にネクステップは2月1日に、主に中小・零細企業を対象に、円滑な廃業を支援するISJ事業部を立ち上げた。

 家族経営も多い零細企業では、廃業後の生活を考えながら決断することになる。しかも財務や法務などの知識も必要で、経営者にとって専門知識を持つ相談相手は不可欠となる。こうした廃業にまつわるサポートをワンストップでおこなうのが、ISJ事業部のエンディングコンサルだ。

 ネクステップは、旧北海道拓殖銀行系列「タクト」の不動産仲介部門が前身。1998年に独立創業し、昨年20周年を迎えている。

 現在は、北洋銀行も株主として名を連ね、同行の特約駐車場の運営・管理などもおこなっている。水口千秋社長は、北海道拓殖銀行から北洋銀行に移り、常務執行役員法人部長として事業承継部門の統括経歴を持つ。今回の新事業はそうしたエキスパートとしての手腕を存分に発揮する場となりそうだ。

「例えば地方都市の駅前通りなどは、どこもシャッター商店街になっています。人口減など構造的に事業の将来性が乏しく、後継者もいない中小・零細企業は実に多い。税理士には決算業務だけを任せているケースがほとんどで、動産や不動産など資産管理まではわからない。銀行や商工会議所で相談するケースはあるものの、廃業の判断やプロセスまでは任せられない。そうした経営者を実直に支援してていきたい」と水口社長は新事業発足の背景を語る。

 事業の内容は次の6つ。
①備品の整理・買取・廃棄
②商品の整理・買取・廃棄
③店舗・事務所・倉庫などの整理・清掃
④不動産の売却・賃貸仲介
⑤税務・財務相談(提携税理士・会計士への委託)
⑥法務相談(提携弁護士への委託)

 個人事業主、法人ともに対応しており、廃業検討時から廃業決定、廃業準備・作業、転居先確保など、あらゆる場面での支援をワンストップでおこなう。

 水口社長は「廃業には通常1~2年程度の準備期間が必要。経営者や家族、従業員の話をじっくりと聞いて最善のアクションプランを立てていきます。不動産処分などの一般的な手数料や実際の作業料金はいただきますが、それ以外の費用は一切発生しません」とメリットを語る。

整理の様子をライブサービスで配信

 ネクステップは、不動産売買・賃貸借の仲介をはじめ、駐車場の運営・管理、賃貸物件の管理、遺品整理・生前整理など、幅広いサービスを提供する総合不動産会社だ。

 このうち遺品整理・生前整理にかかわる事業を開始したのは18年1月。賃貸物件管理をおこなうなかで、遺品・生前整理の需要増を予見した。

 業務は、遺品類の分別や搬出、買い取り、ハウスクリーニング、空き家となる不動産の売却などで、あらゆる事案に対応する。依頼主が立ち会いできない場合には、現場作業の状況をパソコンやスマートフォンなどでリアルタイムで見られる独自のライブオンシステムも採用している。こうした斬新なサービスが好評で、初年度の依頼は100件を超え、2年目を迎えた現在も月間10~15件の依頼があるなど好調だ。

 この間に同社が構築した、売却ルートなどのノウハウが企業の廃業支援にも存分に生かされている。

 もちろん企業によっては事業譲渡や再生、M&Aという道もあるが、そうした事案は極めて稀なケース。同社では圧倒的に多数を占める計画的廃業を支援の対象としている。

 目指すのは廃業の〝ソフトランディング〟だ。現存する資産を有効に処分することで、従業員の退職金はもとより、経営者の生活資金や住居などの資産も十分に残せる可能性がある。

 廃業支援事業でも、ライブオンシステムを活用。遠方などで立ち会いができない場合も、様子を見守ることができることも大きな特徴だ。 

「企業活動には日が当たる部分と陰の部分がある。少子高齢化で人口減少も顕著になっており、道内、特に地方都市は疲弊しています。今後も事業継続が難しくなる企業は増えるでしょう。こうした事案に手を差し伸べていくことが当社の使命だと思っています」と水口社長。

■取材協力/ネクステップ 札幌市中央区大通西1丁目桂和大通ビル508階 電話番号011・221・1233