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サッコウケン
取材日:2019年12月

写真大 大通バスセンターに隣接する好立地

写真 兼平久社長 写真 申請や検査の手続きをおこなう受け付け 写真 住宅に関わる検査・評価をワンストップで提供

不断の努力と高い技術力で住宅産業の安全と品質を保守

非破壊検査から建築確認検査に進出
「サッコウケン」の前身は、1974年10月設立の「札幌工業検査」。非破壊検査会社として、主に工場設備などのプラント検査をおこなってきた。
 非破壊検査とは、〝物〟を壊すことなく、建築物や工業設備などの劣化状況や不具合を調査する検査技術を指す。建物を安全かつ長期的に使用すると同時に、産業廃棄物を出さない環境にやさしい検査手法だ。
 非破壊検査会社として実績を積み上げる一方で、戸建て住宅や集合住宅などの建築検査業務進出に向け体制を整備。2004年に住宅性能評価機関の認可(北海道開発局登録第2号)を取得。続く05年には行政と同様に建築時に建築基準法に基づき、建築確認や検査をおこなう「確認検査機関」の指定(北海道知事指定建指第400号)を受け、非破壊検査に並ぶ業務へと発展させてきた。
 11年には非破壊検査部門と建築物を対象とした建築検査部門を分社し、建築確認検査の本社を現在地へ移転。19年4月に愛称である「サッコウケン」に社名を変更した。

建築確認検査で札幌トップシェア
 一般的にはあまりなじみのない建築物の確認検査業務だが、新築時に欠かせない重要な役割を担う。
 第三者機関として道内の住宅や非住宅、昇降機や工作物が建築基準法に則って設計・施工されているかを検査するのが主な業務で、部門設立から昨年度までに同社が手がけた案件は4万5000棟以上。札幌市内トップのシェアを誇り、近年は市内の確認検査業務のうち約36%を手掛ける。
 第三者の視点から中立・公平に検査するからこそ信頼度は増す。ハウスメーカーにとっても建主にとっても同社のような存在はありがたい。
 確認検査のみならず、住宅性能評価や長期優良住宅、省エネルギー性能評価(BELS)など、「住宅の質」を見極める調査・評価実績も豊富。住宅の安全と品質をワンストップで提供することで、多くの顧客から支持を得てきた。
 こうしたノウハウを生かし、中古住宅でも存在感を発揮している。構造の安全性や劣化状況を調べるインスペクション業務や瑕疵保険検査業務、耐震診断判定なども手がけ、数多くの不動産・建築関連企業が同社を活用。これらの事業を通して中古住宅流通の促進にも力を注いでいる。
「既存の中古住宅はもちろん、これからの新築住宅にも長期的に性能を評価・保証するシステムは欠かせないものとなるでしょう。第三者機関としても住宅産業に携わる一員としても、時代にフィットした役割を担っていきたい」と兼平久社長は先を見据える。

時代のニーズを読み、新たなサービスを展開
 今年から同社の需要はさらに高まると目されている。背景にあるのは20年4月に施行される民法改正。売主の瑕疵担保責任が大幅に見直され、「瑕疵」は「契約不適合」に扱いが変わるとみられている。
 現行の民法では、売買時に隠れた瑕疵があった場合、瑕疵担保保険によって修理や改修がおこなわれていた。しかし、改正後は「契約の内容に適合しないもの」として判断されるため、瑕疵がある場合は、買い手側が追完請求や代金減額請求などの手段も取れるようになる。
「住宅売買における売り主の瑕疵担保責任が契約不適合責任へと転換されることで、住宅性能の保証に対する重要性が一層高まります。今後は契約内容に住宅性能評価書のような社内基準や保証範囲などの添付が必要になる可能性もあり、売買をめぐるトラブルが増えることも予想されます」と兼平社長は語る。
 続けて「人口減少を背景に、今後、新築住宅の施工件数減少は免れません。空き家の増加なども重なることで、中古住宅となってからも価値の高い家づくりが求められます。〝いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う〟という政府方針にもあるように、今後は新築時から先々の価値を高めることが不可欠になります」(兼平社長)。
 品質の保証や価値が下がらない住宅づくりの重要性が増していく時代において、施主がハウスメーカーに求めるものも変化する。デザイン性やコスト面だけでなく、自社内に品質を管理する部署や人材がしっかりと根付いていることが次代のニーズとなるだろう。こうした管理体制が整っていない企業が淘汰される可能性も否定できない。
 しかし、〝人材難〟である近年において、建築会社が自社で専門的な人材を育成するのは至難の業。教育できる人材が限られているのが現状だ。
 そこで現在力を入れているのが、現場監督の教育・育成事業で全国展開する企業との連携。同社の監査・検査ノウハウを生かし、ハウスメーカーや工務店などの人材を住宅の品質管理に精通した専門家へとレベルアップさせる狙いだ。こうした技術者養成の他にも、教育プログラム開発、施工マニュアル作成、品質向上の研修などにつなげることも想定している。
「技術者養成に少しでも貢献したいとの思いから、全国展開する品質監査専門会社と業務提携しました。住宅産業の品質向上に結び付けていきたい」と兼平社長は力強く語る。

基本データ

企業名:
サッコウケン
住所:
札幌市中央区南1条東2丁目6番地 大通バスセンタービル2号館 9階
TEL:
011・887・6585
URL:
http://www.sakoken.jp/
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