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Interview

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札商青年部新役員
“パワーアップ”座談会
掲載号:2018年6月

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竹原慎雅竹原鉄工所社長〈青年部会長〉
水戸康智萌福祉サービス社長〈副会長〉
師尾忠和モロオ副社長〈副会長〉
星野幹宏旭イノベックス社長〈副会長〉
加藤絢也昭和交通常務〈専務理事〉 

札幌商工会議所青年部は2016年に発足した「若き企業家集団」だ。設立から3年目を迎え、札幌経済界での存在感は増している。「パワーアップ!札幌」をスローガンに掲げる18年度の新三役5人が青年部活動への意気込みを語った。

50人でスタートのはずが90人に

竹原慎雅 竹原鉄工所社長
1973年7月生まれ。神奈川工科大学卒。2006年竹原鉄工所入社

水戸康智 萌福祉サービス社長
1976年4月生まれ。勤医協札幌看護専門学校卒。99年萌福祉サービス入社

師尾忠和 モロオ副社長
1975年2月生まれ。東洋大学卒。2003年モロオ入社

星野幹宏 旭イノベックス社長
1975年10月まれ。東洋大学卒。2007年12月旭イノベックス、旭エンジニアリング入社

加藤絢也 昭和交通常務
1981年2月生まれ。東京経済大学卒。2005年昭和交通入社

   ◇    ◇

――札幌商工会議所青年部(以下、札幌YEG)に入ったそれぞれのきっかけは。

竹原 直前会長の斉藤博之さん(北海道物流開発会長)から「札幌YEGを立ちあげたいんだ」という思いを伺い、さらに発足準備から力を貸してほしいと声をかけていただきました。それが入会のきっかけです。立ちあげ準備の段階から携わってきました。

水戸 16年当時、私は親会(札幌商工会議所)の会員強化対策委員会副委員長を務めていました。ちょうどそのとき、札商110周年事業の一環として青年部をつくることが決まったのです。

当時の橋本毅委員長(はしもと社長)の命を受け、札幌YEGの設立準備段階からお手伝いをさせていただくことになりました。

師尾 私は会員強化対策委員会にいた遠藤隆三さん(遠藤興産社長)に誘われたのがきっかけです。

星野 私は水戸副会長に声をかけていただきました。

加藤 私も札商議員であり、同業者の先輩である明星自動車社長の平島誉久さんや、北日本自動車共販社長の近藤昇さんにお誘いいただいて入りました。

――発足準備はどのように進められましたか。

水戸 最初は他地域のYEGはどういう活動をしているのか調査するため、みんなで大会を視察しに行ったりしました。そういう中で自分たちが運営していくYEGのイメージを固めていきました。

当初は50人ほどでスタートできればいいと思っていましたが、実際は90人も集まってくれた。設立総会のときはグッとくるものがありました。

竹原 正直、私自身YEGに関わる機会はそれまで全くありませんでした。ゼロからつくりあげるので、ある程度の規律を持ってやらなければならないだろうなとは思いました。

師尾 どこまで厳しくするのか、ゆるくするのかという幅が見えない最初の段階は、非常に難しいかじ取りが要求されていたと思います。

竹原 そういった組織構成や上下関係といったことをどうするのかという議論はありました。

ほとんどの会員が青年会議所を卒業した年齢の人です。あくまでもわれわれは“フラットな会”でいこうということで、今日まできています。

星野 私は準備段階の終盤から参加しました。中心人物であった斉藤直前会長を始め、竹原さん、水戸さんから他地域のYEGのレビューを受け、やはりそのまま習うのではなく、札幌らしいものをつくりあげようとなりました。その作業はいまも続いています。

加藤 推薦者がいない状況でも、入会を熱望する人たちが設立当初からいらっしゃいました。「札幌商工会議所」という冠の大きさを改めて実感しました。

会員の成長が札幌の町を元気にする

――設立からこれまでの2年間はどのような活動をしてきましたか。

竹原 初年度については、まずお互いを知ること、そして商工会議所活動といううものを知ることからスタートしました。

昨年度は会員数もまた少し増え、具体的な事業にも力を入れることができました。月日が経つごとに内外からの注目度は高くなっていると感じているところです。そうした期待に応えていかなければならないというプレッシャーがあります。

水戸 昨年度は親会の「さっぽろ成長戦略」を踏まえた取り組みを青年部らしくやろうということで、新たな文化の創造を目指した「キャンドルストリーム」を初開催しました。

これは札幌市民の憩いの場である創成川に風船型の灯籠5000個を一斉に流すイベントです。さっぽろテレビ塔などにもご協力いただき、当日は約2000人の市民らに集まっていただきました。

また、今年3月には札幌駅前通地下歩行空間の利活用ということで「サッポロスマイルひなフェス」も開催しました。こちらも初めての試みです。

このような新しいイベントを出発させていただいたという面では、昨年度は非常にチャレンジングな1年だったのかなと思います。

ただ、みんな札幌の青年経済人ですから、ただのイベント屋さんではありません。こうした事業に取り組んだ先には自社の成長があるということを念頭に置きながら、昨年度は活動をさせていただきました。

師尾 各委員会での会員同士の交流は非常にうまくいっていると感じています。サイズもちょうどいい。それが実際の仕事にもつながっている会員も多く、私自身もその1人です。

加藤 私はこういった経済団体に所属したことはありませんでした。個々の発想ももちろん重要ですが、やはり全体で議論して何かをつくりあげることというのは、本当に大事なことなんだと勉強になりました。今後もそういった部分で札幌YEGは各個人、各企業の成長にも有益な場になると思います。

星野 商工会議所法に定められている役割は、この札幌YEGにも求められていると考えています。

初年度はゼロからの出発でいろいろと大変でしたが、2年目は対外的な事業もできました。さっぽろ成長戦略に貢献するという方向はそろえながらも、青年が得意とする領域でのまちづくりをこれからもできればと考えています。

本年度も札商という先輩方が脈々と築き上げてきた価値を引き継ぎながら、若者らしく、すがすがしく活動していきたいです。

――そして今回、2018年度の新役員に就任されましたが、率直な感想は。

竹原 斉藤直前会長からは早い段階から「次をお願いしたい」と言われていました。しっかりとした土台作りを継承する責務を感じています。

まずはみんなに意義ある会だと感じてほしいです。会員個人の成長が企業に生かされて、それがひいては札幌経済の発展というところまでつなげられる組織にしたい。少しでもその一助になればという考えで、会長を務めさせていただきます。

水戸 私は3年連続で副会長になります。本年度は竹原体制のもと、3年目だからこそ自分の役割としてできることはあると思っています。

先ほど会長の話にもあったように、それぞれ青年部での活動を自社の成長につなげて、それが各地域に散らばって札幌の町全体が元気になる。これは私たちが最大限狙わなければならない成果です。

その上で、生産性向上委員会を担当させていただくようになったので、勉強のみならず、それぞれの企業で活用してもらえるようなアイデアを生み出していきたいと考えています。

星野 私は竹原会長から雇用促進というテーマをお預かりすることになりました。みなさまご承知の通り、いまさまざまな業種の道内企業が人材確保に苦戦しています。

以前から、道内出身者、または道内で学生生活を送られた人が、どうしても道外に流出してしまうということが多く見られます。

これは北海道だけに限らない傾向ではありますが、やはり残念なことではあります。学生に対するアプローチや企業側が改めるべき点、新たに挑戦するべきことなどを議論し、互いに歩み寄れるような枠組みをつくっていきたいと考えています。

師尾 竹原会長の思いと、各委員長たちの夢をいかに現実化させるかが、私の役目だと思っています。

一生懸命動いていただいている委員長たちですが、中にはこうしたことがまだ不慣れな人もいるので、彼らをしっかりとサポートしていきたい。そしてともに成長していきたいです。

加藤 私は専務理事という立ち位置になりますので、まずは会の円滑な運営を心がけていきたいです。

会自体がまだ3年目で、人数も90人から150人まで急激に増えたこともあり、組織をしっかりと確立していくということが大きな役割になってくると思います。

また、親会の意向をくんだ形での活動をおこなうということも、しっかりと意識してやっていきたいと考えています。

新三役は腹を割って話せる仲間

――それぞれに期待することは。

竹原 副会長や専務理事を引き受けてくれた時点で私の期待には応えていただいています。

具体的なやり方や手法まで指示するつもりはありません。全体像を基本方針として示すだけです。自分が思いえがく以上のものが形となり新しい事業が生まれることを期待しています。

加藤 会長、副会長は私より年上ですし、人生経験が豊富なので、しっかりと学ばせていただきたいと思っています。

会全体を見渡しても私は若いほうなので、率先していろいろなことに挑戦したいです。

水戸 まずは竹原会長を男にする。最終年度のつもりで、そのくらいの覚悟を持って本年度の活動に臨みます。

新三役は3年間の活動をともにしてきたからこそ、今まで以上に腹を割って話し合える仲間です。さらに活動が盛んになるのではないかと思っています。

竹原 飲み会でも札幌YEGの話はもちろん、お互いの仕事や家族のことまで、本当になんでも話せます。

師尾 そうは言っても、懇親会では基本的にこの会の事業のことばかり話していますよね。

星野 委員会が集まるのは月1回、1時間半から2時間です。報告議案もあるので、その委員会で担当するテーマについて真剣に議論できるのは、実質1時間ないくらい。

午後6時半からスタートして、8時過ぎるとおなかも減ってきます。懇親会と言っても、ただ場所を移動してご飯を食べながら、委員会の続きをしているようなものです。

メンバーは自主的に参加してくれている人がほとんどなので、みんな前のめりなんですよ。議論すると、出てくるアイデアは収束させるのが難しいくらい膨らみます。これは非常にありがたいことです。

竹原 会員全員が腹を割って話せるような関係になってほしいと考えています。なので、組織的には単年度毎に委員会のメンバーを総入れ替えするシステムにしています。

1年間の活動の中で、お互いにしっかり交流し、人間関係をつくっていただきたいと願っています。

商工会議所の青年部ですから、入会する際は当然、仕事につながる新たな出会いへの期待は持たれるでしょう。ぜひ会の活動を通じて、うまく仕事に結びつけてほしいと考えています。

150人で300人力を発揮する

――今後、札幌YEGをどのような会にしていきますか。

加藤 現状、会員同士が例えば「竹原さん、星野さん」という形の呼び方で参加できるような仕組みになっています。本当に参加しやすく、意見も出しやすい。これを崩してはいけないと考えています。

師尾 子どもからお年寄りまで、誰にでも「札幌YEGって楽しそうだね、勉強になりそうだね」と思われる組織になったら最高です。まずはこの18年度、終わったときにみんなが「よかったね」と言えるような活動をしていきます。

水戸 竹原さんとは立ち上げのときからずっと一緒にやってきて、竹原さんが会長をやるなら手伝いたいという思いで、副会長の責務を受けさせていただきました。

熱意を持って活動することで、メンバー同士が尊敬し合える関係性を築き上げていければいいなと思っています。また、そういう活動をぜひ副会長としても一緒にやっていきたいです。

そうした中で、お互いから刺激を受けたり、学んだりする。そういう組織であってほしいと思います。

星野 これだけしっかりとした意欲の高い人が集まっていますので、150人が150人力を発揮するだけの組織ではもったいないと感じています。

メンバー全員が同じ方向性で動いているわけですから、150人が集まって、200人力、300人力が発揮できるような組織運営をわれわれ三役はしていかなければならないと考えています。

竹原 自分自身のためになる有意義な会にしたいですし、事業を構築する中で楽しみながら学べる会、何でも話せる仲間に出会える会にしていきたいです。

――直近で予定しているイベントは。

水戸 まずは5月30日、いわゆる「ごみゼロの日」に3回目となる「クリーンアップ大作戦」を実施します。もともと札商110周年事業として開かれた行事で、昨年は札商、札幌建設業協会の会員らとともに、約530人で清掃活動をおこないました。

今年は範囲を広げ、新たにススキノ地区の清掃もおこなう予定です。

課題は人口減少と高付加価値化

――若手経済人として、札幌の経済界の課題は何だとお考えですか。

竹原 私が課題だと思うことについては、本年度の札幌YEGの方針として対策を立てたつもりです。

課題はたくさんありますが、中でも生産年齢人口の減少についての対策は重要だと考えています。

北海道の中では札幌一極集中と言われていますが、全国的にはやはり首都圏に集中しています。

先を見据えて札幌の中小企業が踏ん張らないとならない時期にきている。ではどうするのかというところが、札幌YEGのテーマにもなっています。

水戸 生産年齢人口が減り、マーケットも縮小していきます。これからは“北海道から世界に”という視点も必要となってくるでしょう。

そうなったときに、単一企業で世界と戦うのではなく、例えばこういった青年部の活動などを通して信頼できる関係性を構築し、それをもとにゆるやかな連合のようなものを組む。そしてそれぞれの得意分野を生かして、みんなと一緒に戦っていく。

“株式会社札幌市”ではないですけど、今後はそういったところに目を向けていかなければならないのかなという思いもあります。

星野 個人的に言いますと、北海道はややもすれば食と観光に偏りがちです。数字を見れば、北海道の経済を支えているのは断トツで製造業です。

ただし、その成長率が平準化してしまうと、そうではないように言われてしまう。なので、伸びているところに偏り、数字と実態が離れてしまうわけです。

いいものを持っている北海道だからこそ、道内で付加価値を高め、道外からより多くのお金を頂戴するという高付加価値化を、札幌を中心とした北海道圏で考えていかなければならないのかなと考えています。

師尾 いまの星野さんの話がすべてで、三重県の銘菓である赤福はすべて北海道産の素材でできています。そういうものをいかに北海道でつくりあげるかという部分が課題としてあげられます。

ほかにも、もっと積極的に道外や海外に踏み出していかなければならないということも、これから考えなければならないことの一つだと思います。

加藤 外を見ることは非常に大事なことです。ただその一方で、札幌YEGの会員である若手経済人は、札幌で商売をさせていただいているわけです。

なので地元・札幌のこともしっかりと勉強する必要があると思っています。そういった意味では、この札幌YEGはそれができるうってつけの場です。

――本日はお忙しい中、ありがとうございました。

=ききて/=