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Interview

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「野党再結集の展望は開かれる」掲載号:2019年10月

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逢坂誠二 立憲民主党道連代表

立憲民主党道連の新代表に逢坂誠二衆院議員(8区)が就任した。永田町では立憲と国民民主党などが会派合流に向け進んでいる。逢坂氏は「対話と連携」を掲げ、北海道から野党再結集を目指す。

大会欠席でも就任してもらえないか

――新しい立憲民主党道連代表に選出された8月24日の定期大会は欠席でした。

逢坂 その日はもともと衆院議員の予算委員会のヨーロッパ出張が入っていました。出席できず申し訳なく思っております。

道連代表就任を打診された際、「もともと大会に出られないので、受諾することにはならないと思う」と、お断りをしました。

ところが、北海道選出の国会議員会が「欠席でも構わないので、何とか引き受けてもらえないか」という話になりました。いろいろなやりとりがあり、就任することになりました。

――道連関係者の中では逢坂氏への待望論は大きかった。

逢坂 自身としてはあまり感じていませんでしたけど、国会議員は全員一致で推してくれました。「逢坂しかやる人はいないだろう」ということだったんだと理解しています。

――代表就任を決断した理由は。

逢坂 道連所属の国会議員を見渡すと、期数の若い人が多い。私のこれまでの期数や経験などを考えると、就任を決断するしかないという結論に至りました。

――道連代表就任に際し、党本部の枝野幸男代表とは何か話しましたか。

逢坂 いえ、話はしていないです。厳密にはするいとまがありませんでした。

8月5日に立憲は国民民主党と社会保障を立て直す国民会議に、国会での会派合流を提案しました。ちょうどこの時期と重なっていましたから。私も党本部の人間として、案件にかかわっています。

――では、短期間で要請を受けて決断したんですね。

逢坂 そういうわけです。

――道連代表として取り組んでいきたいことは。

逢坂 大きく5つあります。1つ目は、地方組織の強化です。自治体議員を増やしていきたい。同時に地方支部も強化していきたい。

2つ目は、分断された野党の現状を整理し、安倍一強体制に対抗できるよう力を結集させることです。有権者にわかりやすい構図、体制にしないといけないと考えています。

旧民進党系が事実上、分裂して、この2年間、立憲と国民は別々の歩みをしてきました。その分、大きな固まりを目指す上で課題も出てくると思っています。

3つ目は、8月23日の立憲道連の定期大会で掲げたテーマ「対話と連携」です。立憲はボトムアップ型の政治を目指しています。党員やパートナーズ、あるいはわれわれに思いを寄せてもらえる方々とのやりとりを活発化させていきたい。私自身も全道を歩き、多くのみなさんの声を聞いきたいと考えています。

4つ目が選挙に向けた準備です。選挙は次に衆院選、3年後に参院選、4年後に統一地方選があります。今回の参院選にみられるように、野党がバラバラでは力にならない。力を合わせてやっていくことが重要です。

今回の立憲道連の定期大会では、国民、社民党、共産党、市民の風、もちろん連合、農連。野党のメーンになるプレーヤーのみなさんにお越しいただきました。開催直後は佐々木(隆博)さんがまだ道連代表を務めていましたが、私から提案しました。共産に来ていただいたのは初めてかもしれません。

5つ目が、北海道の活性化に資する取り組みです。北海道は積雪寒冷地で東京から距離が遠いなど、条件不利地だと捉える方も少なくありません。

しかし私はこの地ほど可能性に満ちた地域はないと考えています。1つはエネルギー問題。再生可能エネルギー、自然エネルギーがいま、世界のトレンドです。これを北海道でもっと伸ばしていくことができる。

それから食料問題。北海道は日本の食糧基地であるのは紛れもない事実です。北海道の特色ある食料をしっかり基盤にしながら、次の産業へステップアップしていくことが大事だろうと考えています。観光分野も同様です。

立憲道連としては、われわれと同じ思いを持つ首長、自治体議員のみなさんに、そういう取り組みを積極的にやってもらえるような基盤づくりをしていきたい。

会派合流実現で117人の固まり

――党本部の政調会長、道連代表、地元・函館の活動、3つの役割を担う大変さがあるのでは。

逢坂 3つの役割のほか、私はいま、国会で予算委員会の筆頭理事もやっています。国会の仕組みでいうと、大きく分けると、政策をつかさどる政調、国会対応の国対、党本部の仕事全体を担当する幹事長局の3つがあります。

私はこのうちの政調のトップであると同時に国対の重要理事でもあります。これらの兼務はあまり例がありません。枝野代表の考え、立憲の国会議員の少なさもあるんだろうと思います。 

道連代表就任で、大きく4つの役割を担うことになります。正直に申し上げて、いま、党本部の運営はいろいろと難しい問題を抱えています。

加えて道連の仕事も、ということになれば、より激務になります。物理的に道連代表就任は難しいと考えていました。そのため、道連では代表代行ポストを置き、本多平直さんに担当してもらい、業務をサポートしてもらうことにしました。

――逢坂氏は、2003年の知事選では出馬ギリギリまでいって“ドタキャン”。今回の知事選でも再三出馬要請を受けたものの、最後まで首を縦に振りませんでした。こうした過去の経緯などから、逢坂氏に対して、道連をまとめきれるのかとの懸念する向きもあります。

逢坂 周囲に懸念する向きもあるのかもしれませんが、私がどうこう言う問題ではないと思っています。昔のことを含めて、私自身はゴタゴタしたとは思っていません。政治信条をもとにこれまで行動してきたつもりです。政治家としては、まっすぐ歩いてきました。

――永田町の動きも伺いたい。国民民主党との会派合流の動きについて。

逢坂 8月5日に枝野代表が会派合流を持ちかけましたが、原発ゼロ法案、憲法に対する考え方、選択的夫婦別姓、LGBTなど多様制などに対する考え、こういった政策に基本的にご協力、ご理解をいただくということになります。

それからこの春、参院選に向かうにあたって、野党各党は市民連合のみなさんと政策の確認を一緒におこないました。今回の合流提案はこの政策を前提にやっていこうというものです。

これらの基本は国民の玉木雄一郎代表にもご理解をいただいています。政策などをイチからすり合わせるのであれば、大変だろうと思います。しかし、こういった状況下でありますから、現時点ではうまく会派合流に向けて進んでいけると考えています。

会派には、社会保障を立て直す国民会議も参加する方向です。こうなりますと、衆議院では117人という規模になります。必ずしも人数が多いというわけではありませんが、09年の政権交代前の05年の衆院選のときと同程度になります。

会派合流が実現すると、まずは政権交代に向けたある種の固まりは確保できるかなと思っています。

――参院選ではれいわ新選組が台頭しました。今後の連携の可能性は。

逢坂 現時点で、私は政策面を含めて、よく承知していないので、何とも言えません。たとえば、選挙中は消費税廃止を訴えていましたが、いまは消費税5%と言っているわけで。

一方で、今回の選挙で、ある種のインパクトを与えたのは間違いありません。それを踏まえ、今後、れいわが何を訴えていくのか。本質を見極めてから、連携などを判断していくことになると思います。

徳永さんのフェイスブックを読むと

――衆院選の北海道選挙区の事情をどうみていますか。2区と9区は国民候補が出馬予定です。

逢坂 国民やほかの野党との調整はまだまだこれからになります。お互いが対抗するようなことは当然避けなくてはならない。野党のみんながそう思っているはずです。そのため、2区や9区を含めた野党間の調整は問題なく、おこなうことができると考えています。

――知事選、参院選では、立憲道連の佐々木代表、国民道連の徳永エリ代表のコミュニケーション不足を指摘する向きがありました。

逢坂 佐々木さんと徳永さんの関係は承知していないので、何ともお答えできません。私としては、徳永さんとは“普通”の関係です。ただ、連携を深めていくことは可能だと思っています。

徳永さんも3年後には自分の選挙を控えています。そのとき、野党がどうなっているか、わかりませんけど、しっかり勝ってもらいたいと考えています。

――北海道では立憲と国民で“1つ”になっていきたいとの思いはありますか。

逢坂 党本部、会派合流の行方などが前提になりますが、もちろんそういう思いを持っています。

徳永さんのフェイスブックをすべて読んでいるわけではありませんが「もとのようになりたい」と書かれています。これは会派という意味ではなく、党ということだと理解しています。

1つにならないといけないというのは参院選の結果をみて、明確になったと思います。とくに北海道の場合は。支援団体も同じ考えでしょう。党が分かれていては、連合のみなさんも応援しづらくてしょうがないと思います。

選挙ありきのことではないですけど、政治はまず選挙に勝たないと意味がない。そう考えると、野党再結集の展望はおのずと開かれる。

立憲道連代表として、まずは力をどうやって大きくしていくかが、課題だと思っています。過去がどうであったか、ということにはこだわらず。「対話と連携」を基本にしながら、丁寧に、そして、精いっぱいやっていきたいです。

=ききて/竹内洋規=