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Interview

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「生きていれば人生逆転、希望がある!」掲載号:2017年6月

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鈴木宗男 新党大地代表

鈴木宗男新党大地代表の公民権が回復した。ライフワークとしてきた日ロ平和条約締結、北方領土問題解決に意欲を見せる。権力中枢からの転落、そして逮捕、がん克服――天国と地獄を見てきた鈴木氏が、人生には逆転、希望があるとメッセージを送る。

初の選挙を思い出したセミナー入場

――4月30日午前零時に公民権が回復し、翌朝を迎えました。現在の心境を教えてください。

鈴木 私は何事もなかったかのように日々を送ってきましたが、新聞、テレビなどのメディアで公民権回復という言葉が踊りました。立ち位置も変わるという思いを持ちながら、しっかり再起働しなくては、と自分自身に言い聞かせています。

――昨日のセミナーでは、出席者がシンボルカラーの緑色の旗を振って、会場に入る鈴木代表を迎えました。

鈴木 最初の選挙だった1983年12月3日の告示日を思い出しましたね。あのときは私のシンボルマークである小熊の旗で送り出してくれました。昨日は感激しました。

――2011年12月に仮釈放されました。その後の5年半は鈴木代表にとって、どのような期間でしたか。

鈴木 この期間は長く感じませんでした。ただ、この間に衆院選が2回、参院選が2回、統一地方選が1回あったわけです。その時、マイクを握れないというもどかしさはありました。今度は私が人様の応援ができるようになる。何よりも鈴木貴子の応援ができることは、大きな希望と勇気になります。

――11年当初と異なり、いまは自民党と近い関係にあります。

鈴木 健全な保守政党が緊張感を持って政治を進める。これが小選挙区制度であり、二大政党を目指してスタートしたんです。ところが、いまの日本を見ていると二大政党にはほど遠い姿、形ですよね。

野党第一党の民主党(当時)が突如、共産党と選挙協力するとか、野党連合を言う。私は国民をどう思っているのかと、しみじみ疑問に感じました。

15年の統一地方選で、道知事選の無所属候補は共産党とも連携し、その流れを国政選挙でもとなり、昨年4月の道5区補選も野党統一候補になりました。7月の参院選、次期衆院選に向けても野党共闘という流れになっています。

国民の生活よりも、自分たちの身分保証という小さな価値観で動き始めたんです。同時に考え方、政策がまったく違うところと組んでしまう。これはさすがについていけないなと感じました。

――昨年から安倍晋三総理と月1回のペースで会談を重ねています。

鈴木 これまで安倍総理はさまざまな経験をしてきました。サラリーマン生活もして、父親である安倍晋太郎さんの秘書や秘書官を務め、野党経験もしています。そして若くして総理大臣になった。結果として1年という短い期間でしたが、いま、その尊い経験を生かしています。

――安倍総理の姿に違いはありますか。

鈴木 やはり第一次政権は少しかわいそうだったと思います。あのとき、任命した閣僚の失言問題が相次ぎましたよね。総理の足を引っ張る。相当な心労だったと思います。

今回、今村雅弘前復興大臣が、東日本大震災をめぐり、大変な失言をした。これは今村さん自身の責任ですが、安倍総理は「任命権者たる私の責任」と引き取る。見事なトップリーダーとしての頭づくりをしています。

全幅の信頼で総理との約束を果たす

――北方領土問題解決の見通しについては。

鈴木 来年3月にプーチン大統領が再選される。日本では今年9月に安倍総理の自民党総裁任期がきて、間違いなく再選されるでしょう。それからが勝負だと思っているんです。

18年、19年が極めて重要な期間になりますね。19年までに道筋がつかなければ、もう北方領土問題の解決はない。そのくらいの悲愴感を持っています。

20年は平和の祭典東京オリンピック・パラリンピックが開かれます。多くの人に勇気や希望を与える。東京に向けての聖火ランナーの第一走者は、択捉島から出したいと考えていますね。安倍総理はやってくれると信じています。

いまの日本に大事なのは政治の安定です。それもバランスのいいリーダーの元がいい。安倍総理は万般を考えてやっています。

昨日、茂木敏充自民党政調会長が私のセミナーに来て、新たな地方再生、地方振興の話もされました。一部上場企業の約2000社ではなくて、地方企業2000社をピックアップする。北海道にも有為な企業があります。そこに活力を与えるとなれば、相当な地方の元気、底上げにつながると思いますよね。

――今後の国政復帰までの考え方については。

鈴木 まず、選挙がいつあるのかわかりません。軽々に出馬するしないに言及するのは時期尚早だと考えていますね。時来たれば決然と私は、北海道のみなさん方に鈴木宗男の決意をお伝えします。

15年12月28日、安倍総理から日ロの話、5区補選の話、参院選の話だけではなく、いずれ来る衆院選でも協力をいただきたいと言われました。私は誰よりもロシアと向き合って、北方領土問題の解決が政治家としてのライフワークです。

一生懸命さが仇になり、何もなかったが疑惑だと言われました。それでも私は生涯政治家として日ロ平和条約の締結、北方領土問題の解決をやらなくてはいけません。それは安倍政権でなければできない。全幅の信頼を持って安倍総理との約束は果たして参ります。

新党大地代表として来たるべき衆院選では、小選挙区の自民党の候補者を応援します。推薦をいらないという人は別です。私もムダなエネルギーを使いませんから。

それは公明党についても同じです。10区の稲津久さんも頑張ってますから、しっかり協力していきたい。その上で鈴木宗男がどうすればいいのかを考えたいと思います。

72歳定年言及は自らへの“覚悟”

――自民党内部には、自民党と新党大地が比例区で保守票を食い合うという声もあります。

鈴木 その指摘は当たりません。新党大地鈴木宗男が自民党を応援することで、1区から12区で全員の当選がはかれるのです。比例でも一定の自民票がとれるし、新党大地もそれなりの支持を得られるわけですから。 

おかげさまで若い人を含めて、鈴木宗男への関心、興味を持ってくれています。私はこれを生かせると思っているんです。政治家は存在感、発信力。何よりも顔と名前が知られていなければ勝負になりません。

その意味でも鈴木宗男が持っているセールスポイントを生かしたほうが自民党のためにもなるし、安定政権確立の一助になると思っています。

――セミナーでは、自民党の72歳の定年制にも言及する場面がありました。

鈴木 それは私への覚悟なんです。私は生涯政治家・鈴木宗男です。ただ、現職のバッジを死ぬまで付けるつもりはありません。あえてセミナーで72歳と言ったのは、この3年以内に鈴木宗男が目指した北方領土問題、日ロ平和条約の道筋ができなければ政治家をやっている意味がない。そうした自分自身への覚悟を示したということです。

――鈴木代表は休むことなく東奔西走しています。その八面六臂の源は何なのでしょうか。

鈴木 国会議員というのは、国権の最高機関、あるいは国民から選ばれた代表者です。そうならば、もっと働けと私はいまの国会議員に言いたいです。人様の先に立つわけですから。人並みのことをやっていてはダメ。人の倍、頑張っている姿を見せることで、政治に対する関心、価値を理解してもらえると思うんです。

私はたたき上げの政治家として、元気のうちはしっかり動く。声なき声も聞く。そのためには動いていないとさまざまな声は入ってきません。受け身ではダメなんです。これが鈴木宗男の生き様です。

――現職国会議員を見ていての印象は。

鈴木 いま、サラリーマン化している政治家が多すぎると感じます。高学歴、偏差値秀才の政治家が多い。勉強した政治家ではなく、頭のいい政治家がほしいんです。その頭のよさはとは、国民目線で、国民の思いをしっかり受け止める政治家です。いい政治とは国民が求めていることをやってあげることです。

この点、いま理屈、重箱の隅をつつくような、非常に矮小化された小さな話が、国会で議論されています。もっと日本をどうする、北海道をどうするという、大きな土俵での議論がほしい。

若い将来がある政治家には、ただ漠然と国会議員として生活するのではなく、オレはこれをやるという意識を持ち、政治にあたっていただきたい。

世の中には神様、仏様がいるものだ

――最後に再起働への意気込みを聞かせてください。

鈴木 02年に逮捕されて、1年3カ月の拘留から出てきて、胃がんを宣告されました。しかも、転移していると。私は人生終わったと思いました。人生計算通り、思い通りいかないと、つくづく感じたものです。

しかし、手術をしたら転移がなかった。世の中、神様、仏様はいるものだなと、感謝したものです。生きている、生かされている以上、ここは頑張らなければならないと。

同時に世の中にはいろんな立場の人がいるわけです。間違った行政指導、権力により会社がおかしくなったり、仕事がなくなった人もいると思うんです。あるいは、間違った警察権力や検察権力、裁判所の判断で、人生取り返しのつかないことになった人もいる。そうした人たちに私はメッセージを送りたい。

生きていればいいことがある。生きていれば逆転もあるぞ、鈴木宗男の生き様を見ろと。あの天国と地獄を見た鈴木宗男に比べれば、オレはまだ楽だ、まだ頑張れるぞと。こんな気持ちに1人でもいいからなってほしい。それが2人ならもっといい、3人ならもっともっといいんです。希望や夢を与えていきたいと思っています。

=ききて/前田圭祐=