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鈴木商会

鉄の再資源化時に用いるシュレッダープラント

設立70周年。廃棄物リサイクルで資源を循環

今年で設立70周年を迎えた「鈴木商会」。これまで、金属を主にさまざまな資源のリサイクルを通じて、循環型社会の一端を担ってきた。創業当時から「顧客を大事に」というマインドを脈々と受け継ぎ、多角的に事業を拡大している。

同社の21年度の売上高は229億円と堅調に推移。この背景にあるのが、2020年の菅政権で提示された「2050年カーボンニュートラル宣言」だ。 

特に好影響を受けたのが金属リサイクル分野。製鉄には、鉄鉱石とコークスを原料に高炉で溶かす高炉法と、電気によって原料の鉄スクラップを溶かす電炉法がある。後者は電気によって溶解・精練するため、高炉法に比べてCO2排出量を約4分の1に抑えられる。これにより、鉄鋼メーカーで電炉新設の動きが加速。鉄スクラップの需要が高まり、売上増につながった。

このほか、「かたづけおせっかい」は、自宅やオフィス、店舗、工場などの片づけや不用品の撤去・回収・処分を行うサービス。ここで発生した廃棄物を資源ごとに分別し、マテリアルリサイクルを行っている。

同社では、競争に打ち勝つために原料を自ら発生させる方針を立て、解体会社をグループ化。解体時に発生した廃棄物も再利用する。

また、今年6月には廃棄漁網リサイクル工場 「苫小牧プラ・ファクトリー」 を開所した。道内の漁業者から排出された漁網を回収し、再生ナイロン樹脂を製造する。

駒谷僚社長は「メーカーにとっての当社の役割は原料屋。使いやすい状態で提供できるよう試行錯誤を重ねています。また、漁網リサイクルのノウハウを衣類のリサイクルにも生かせないかも画策しています。廃棄物を埋める、燃やすだけでなく〝生かす〟ことを追求する〝資源循環型製造業〟を目指す」と語る。

同社では、3年前に社員の賃金を10%上昇させることを確約。そこから徐々に賃上げを行い、年内には確約していた10%を達成する予定だ。
「人材確保の面でも、雇用条件の改善は不可欠。労働環境の整備を通じ、永続する企業を目指します。末永く地球環境を守れるような企業体制を構築していく」と駒谷社長は意気込む。

駒谷僚社長
今年70周年を迎え、記念ロゴを作成した