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エア・ウォーター

「鹿追水素ファーム」ではバイオガスから作られる水素の製造・販売を行う

産業ガスの需要増で好業績。次期は売上高1兆円到達へ

日本3大産業ガスメーカーの1社。前身企業の1社である「ほくさん」の創業地は札幌であり道民にもなじみ深い。エア・ウォーターグループの社員数は約5000人を越え、さらに拡大中だ。

産業ガス事業を主軸にケミカル、医療、エネルギー、 農業・食品、物流関連など 「全天候型経営」と称する多角化経営を展開。事業環境の変化に左右されない経営を追求し、各事業が相乗効果を生み業容を拡大している。

2022年3月期の決算は、売上収益が8886億6800万円(前年同期比10. 2% 増)、営業利益が651億7400万円(同27. 2%増)、当期純利益が462億6300万円(同52.1%増)で、いずれも過去最高を記録。産業ガス関連で半導体需要が拡大し製造過程で必要な産業ガスの販売量が増加したことや、海外ではインドの鉄鋼向けガス供給が順調に推移したことなどが好業績の要因だ。  

一方、地域ビジネスを展開するエア・ウォーター北海道は、コロナ禍にあっても顧客ニーズを的確につかみ業績は好調に推移。21年8月には産業・医療廃棄物輸送・処理のリプロワーク(本社・石狩市)、22年2月にはエネルギー関連のホクエイ(本社・札幌市)をM&Aしたことも寄与した。道内で事業を展開するグループ企業全体の売上収益は1633億円と前期比で150億円を上積みした。4月には「エア・ウォーター・ライフソリューション」に道内LPガス事業の小売部門を集約し、全戸にガス残量を無線通信で管理するLPWA(ローパワーワイドエリア)の設置を進めるなど、積極展開を継続する。

今年度からエア・ウォーターでは「地球環境」と「ウェルネス(健やかな暮らし)」を2つの成長軸に定め、4事業グループと12事業ユニットに再編。グループの多様性を生かした事業戦略を遂行する。

23年3月期の売上収益は1兆円の、大台突破が遂に達成される見通し。「事業・技術・人材の多様性」を生かした3カ年の新中期計画もスタートする。

唐渡有副社長・北海道代表
水素を地産地消するモデルの確立を目指す概念図
ホクエイが展開するLPガス収納庫と灯油ホームタンク