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鈴木商会が苫小牧で漁網のリサイクル工場を稼働

開所式でテープカットする駒谷僚社長(右端)

「鈴木商会」(本社・札幌市、駒谷僚社長)が、苫小牧市に道内初の漁網のリサイクル工場を設立。最終処分量の削減や環境負荷の低減を見据えて稼働を開始した。

総合リサイクル企業の鈴木商会は、漁網をナイロン樹脂にリサイクルする道内初の工場「苫小牧プラ・ファクトリー」を設立。6月13日に開所式が行われた。

漁網リサイクルに実績があるリサイクル会社のリファインバース(本社・東京都中央区、越智晶社長)と業務提携を結び、ノウハウや設備機器を導入。切断や粉砕などの工程を通して、漁網を衣類などの原料となるナイロン樹脂にリサイクルする。年間で1300トンの製造を想定している。

道内では年間1500〜2000トンの使用済み漁網が発生し、その半数以上が埋め立て処分される。最終処分量の削減や環境負荷の低減のために、漁網のリサイクルを進めることは重要な取り組みとなる。

同社では、使用済み漁網を安定的に回収するため、処分料を一般的な廃棄料の半額以下に設定し、漁業者の負担を軽減する考えだ。

駒谷僚社長は「かさばって処分が大変な漁網を有効活用し、〝資源循環型の製造業〟を目指しています。再生ナイロンで作られた衣類などが、当たり前に着られる世の中になれば」と語る。

当日は工場内が公開された