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生活協同組合 コープさっぽろ

「えほんがトドック」は今年度からは8冊の絵本が送られる

「えほんがトドック」や新型レジ袋の導入で社会に貢献

コープさっぽろは、道内28市19町に108店舗、20市17町に51の宅配拠点を展開する。ライフラインとしての役割も果たし、道民の暮らしを支える。

2023年3月期決算は、売上高にあたる事業高が2940億円。収益認識に関する会計基準を適用しなかった場合の事業高は前年同期比1.4%の増収だった。好調の宅配事業が業績を押し上げた。

一方、経常利益にあたる経常剰余金は44億円で前年同期比32%の減益だった。電気料金の高騰などが利益を圧迫した。店舗面では移転建て替え1店舗、大型改装1店舗に加え、10月に「そうえん店」を新規出店している。宅配事業の利用者や組合員数の加入世帯数も増加傾向にあり好調が続く。

社会貢献活動や環境事業にも注力しており、10年には組合員から回収した資源物の売却費などで賄われる「コープ子育て支援基金」を設立した。

同基金の取り組みの1つが「えほんがトドック」で、1〜2歳の子がいる組合員の世帯に2年間で絵本4冊をプレゼントするもの。4月1日には申し込み数が12万人に到達し、同26日に組合員を招いて記念品の贈呈式を開催した。好評を受けて今年度からは配本数を8冊に増やしている。

また、5月30日からは新たなレジ袋を導入した。原料に国産の廃棄米などを使った「ライスレジン」製のレジ袋で、製造元のバイオマスレジンホールディングス(本社・東京都)によれば、食品スーパーでは全国初の導入となる。新たな資源の再活用方法としても注目を集めている。

なお、コープさっぽろでは、08年から全国に先駆けてレジ袋有料化に取り組んできた。22年度のレジ袋辞退率は88.8%と高い水準を維持しており、今後は各店舗で取り扱うレジ袋を順次ライスレジン製に切り替え、23年度内には108店舗すべてに導入を予定する。

「12万人達成記念贈呈式」
新たなレジ袋の導入記者会見に臨む大見英明コープさっぽろ理事長(中央)
登録商標「ライスレジン」製のレジ袋