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セーフティーステップ

戸建てから大規模施設まで安全な作業環境を実現

職人育成と運営のシステム化で足場業界淘汰の波を勝ち抜く

コロナ禍が収束したものの、急激な物価高騰や人手不足などが足枷となり、淘汰の波が業種問わず迫っている。建設業界も例外ではない。

仮設足場のうちクサビ式足場の施工実績で、年間8000棟を誇る道内足場業界の雄「セーフティーステップ」。

今や仮設足場の主流となっているクサビ式足場は、部材がユニット化され建物形状に合わせて安全な足場を組めるのが特徴。同社は早くからこの普及に努め、今年で設立22年を迎えた。

〝電話1本で希望日に足場を組み立て〟を代名詞に、戸建ての新築やリフォーム現場が主戦場だ。現在では、ビルや大規模施設の現場をこなすなど、顧客も拡がりを見せている。

コロナ禍以降は、さまざまな要因で工期が伸びる傾向だが、同社では足場部材の供給量を増やし、漏れのない体制で現場を支え、顧客を安心させた。

これを可能にしたのが、日本でもトップクラスの規模を誇る石狩機材センターだ。この規模を生かした隙のない工程管理により、繁忙期も最大限の施工力を発揮している。

また、付加価値サービスとしてスタートした敷鉄板のレンタルサービスも3年目を迎え、顧客数も順調に伸びている。足場事業との相乗効果のほか、土木事業など新分野の開拓にもつながっているという。

高木茂光社長は「お客様の期待に応え、当社に任せれば安心と言ってもらえるよう地域一番の足場会社を目指しています」と話す。

また、グループ会社を含め全国7拠点を展開しており、データ管理システムをクラウド上で運用し効率化を推進。メリハリのある運営を行っている。

一方、建設業界では職人不足や高齢化が加速。さらに働き方改革に伴う2024年問題もあり、淘汰の波が本格化する。

同社では、待遇や労働環境整備を進め、外国人実習生の受け入れのほか、職人の中途採用、高卒の新規採用などを積極的に進めている。

専属の外注先も強化しており、年商数億円の規模の会社もあるという。

「社員、外注先を問わず職人の確保は全方位で進めている。淘汰の波が間近まで迫っているが、人材育成と運営効率化を進めて、お客様の信頼を勝ち取っていきたい」と高木社長は語る。

電話一本で設置から回収まで行う敷鉄板レンタル事業
日本有数の規模を誇る石狩機材センター