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ジェネシス

6月に納車された大型冷凍車。車両側面には同社のロゴが入る

顧客満足を徹底して追求、新事業参入で業容拡大も

暗渠あんきょ用の排水管など、農業用パイプの年間輸送量で道内トップシェアを誇る。

また住宅建材輸送でも、大手輸入ハウスメーカーの道内輸送の100%を担うなど、年間輸送量は3000㌧を超える。2017年の創業以来、業績は右肩上がりを続け、道内業界で確固たる地位を築きつつある総合物流企業の新鋭だ。

成長を続ける原動力は、顧客満足を徹底して追求していることが挙げられる。「顧客の要望に応えるスピード感を最も大切にしている」と法島直人社長が話すように、最大の武器はその圧倒的な機動力だ。

全国に約300社の顧客を抱える同社。さまざまなニーズに迅速に対応できるよう、定期配送、スポット、チャーター便など多様な運送形態を構築している。

これを実現するために従業員と車両の増強を強力に推し進めてきた。特に人材の確保には「高い機動力を維持するには若返りが必要不可欠」との法島社長の考えから、自前の採用サイトの立ち上げやSNSを活用し若年層に効果的にアピール。人手不足の業界にあってドライバーなど若い人材を効果的に採用している。

こうした取り組みも奏功し、今年も新たな顧客を獲得。今春には道内大手リゾート開発企業からコンテナサウナの輸送を受注。また、7月には国内大手物流企業から受注するなど、その勢いは止まらない。

事業の拡大に伴い新会社も設立。昨年7月に食品輸送に特化した「ジェネシスライン」を立ち上げたほか、今年8月には、広告代理業の「ZOU」を設立して異業種にも進出した。求人広告やSNSプロモーションなどを駆使したブランドマーケティングを手がける。「人材不足に悩む物流業に特化した広告代理店にしていく」と法島社長。

さらに、賃貸ガレージ事業への参入も計画。「道内では賃貸のガレージが少なく、高級輸入車のオーナーなどから冬期間にマイカーを保管してほしいという依頼が多い」(法島社長)という。輸入車ディーラーなどとタッグを組み、道内各地で展開していく予定だ。

「今期はコロナで中止していたイベントが開催され、イベント部材輸送の需要も戻ってきました。この追い風に乗り、来期はグループ売り上げ10億円突破を目指しています」と法島社長。

法島直人社長
北広島市にある本社は昨年新設した