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静和記念病院

「次世代シークエンサー」と呼ばれる特殊な機器で検査を行う

がんゲノム医療にも注力
移転で受け入れエリア拡大へ

〝医療・福祉・保健にかかわるトータルなサービスを提供〟を理念に掲げる「静和記念病院」。現在は10科目の診療を開設。50年以上にわたって札幌市西区を中心に地域医療に貢献をしている。2021年6月に下肢静脈瘤血管内治療などを得意とする青木貴徳院長が就任。新体制の下で各科専門医による質の高い医療を提供する一方、救急医療の拡充と、在宅・療養医療施設との地域包括ケアシステムの構築を推進し地域のニーズに応えている。

近年注力しているのが、がん遺伝子検査で個別化治療の実現を目的とした「がんゲノム医療」だ。がんゲノム医療とは、一人ひとりのがんの原因を明らかにし、それぞれの患者に適した治療薬を提供する治療法で、次世代のがん治療とも言われている。がんは、遺伝子の異常の積み重ねで発症するが、近年の研究でその異常は個々に異なることが判明している。

同院の「がん遺伝子検査外来」では3種類の検査を行っている。がん組織と血液でがんに関連した160個の遺伝子を調べる「プレシジョン検査」、2万個の遺伝子を調べる「エクソーム検査」、血液のみで74個の遺伝子を調べる「ガーダント360検査」だ。検体提出から結果までの期間は最短で2週間。さらに、慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット長教授の西原広史教授を非常勤医師として毎月招き、指導を得ながら新しい情報を取り入れている。

「患者さんそれぞれに適した治療を提供し、診断や手術、身体、精神的苦痛を和らげる緩和ケアまで手掛けていますので、転院の必要もありません」と青木院長。

また、来年5月には札幌市西区八軒への移転を予定している。新病院は現在の95床から195床に増床。都心エリアにあるため広範囲の患者受け入れを想定している。急性期から回復期や慢性期、緩和ケアを含む終末期や在宅までの一貫した治療・療養サービスをさらに強化。特にがん治療においては、がん遺伝子検査などの先端医療をより充実させていく計画だ。

青木院長は「6月からはデジタルマンモグラフィシステムを導入し、乳がん検診も開始。新たなドクターの布陣も進んでいます。移転に合わせて新たなCTやMRI、内視鏡外科手術用医療機器などを導入予定です」と準備を着々と進めている。

札幌市西区八軒の新病院イメージパース
青木貴徳院長
地下鉄東西線琴似駅5・6番出口すぐ