ほっかいどうデータベース

北広島おぎの眼科

荻野 哲男 理事長・院長
おぎの・てつお/1996年札幌医科大学医学部卒業。アメリカ・インディアナ大学医学部客員研究員、市立札幌病院眼科勤務を経て、2012年7月開院。日本眼科学会認定眼科専門医。医学博士。

北広島市とその近郊に眼科日帰り手術を提供

 眼科疾患は、早期に発見すれば、完治が見込めるものもある。しかし、札幌市以外の地域では「眼科の数が少ない「通院が不便」「手術ができない」など、受診や治療の遅れにもつながりやすい。

 そうしたなか北広島市とその周辺住民から選ばれてきたのが「北広島おぎの眼科」だ。荻野哲男院長が〝より良い医療の提供〟を掲げ、2012年に開院した。JR北広島駅前に立地し、札幌など大都市圏に行かずとも迅速な診断と治療が受けられる。

 特に白内障などの各種眼科疾患の日帰り手術に重点を置いた診療体制を整え、先進的な医療機器をいち早く取り入れてきたことで知られる。例えば、国内初導入だったボシュロム社の「硝子体白内障手術装置」は、眼圧コントロールを自動制御できる機器で超高速カッターと併用することで、手術の正確性と安全性の向上に寄与した。

 また、瞳孔を非接触で撮影できる「超広角走査レーザー顕微鏡」も道内で先駆けて導入した。

 さらに、網膜などの断層画像を撮影する「超広角OCT」(光干渉断層計)も道内初、国内でも2番目の早さで導入。23年12月には従来機より小型のOCTも導入した。眼底カメラのハイブリッドモデルで高速かつ高解像度、広画角でフルオート撮影が可能となった。これまで以上に病変を見落とすリスクが低下している。

「院内のOCTは3台体制となり、待ち時間の短縮にもつながっている」(荻野院長)

 こうした取り組みは、患者からの支持にもつながっており、23年の年間手術件数は、白内障手術2011件(うち多焦点眼内レンズ38件)、硝子体手術270件、緑内障手術33件を数える。

「今後も北広島市周辺の地域医療に貢献します。遠方からの患者さんにも迅速さと安全性にこだわった治療を提供していきたい」と荻野院長。

JR北広島駅から徒歩1分と通院に便利
2023年12月に導入した新型「OCT」(光干渉断層計)
硝子体白内障手術装置