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みやざき外科・ヘルニアクリニック

宮崎 恭介院長
みやざき・きょうすけ/1966年生まれ。聖マリアンナ医科大学卒。愛育病院、北海道大学病院、手稲渓仁会病院外科などに勤務。97年北大医学部大学院修了。2003年4月開院。日本ヘルニア学会理事、聖マリアンナ医科大学臨床教授、日本消化器外科学会認定消化器外科専門医。

成人鼠径ヘルニアの日帰り手術実績は実に8265例

鼠径(そけい)ヘルニアは、50代以降の男性に多く、国内では年間14万人〜16万人が発症するとされる。根治治療は手術のみで、欧米では日帰り手術が一般的だ。その鼠径ヘルニアの日帰り手術を行う道内では数少ない医師が宮崎恭介院長だ。2003年4月の開業から20年12月までの日帰り手術実績は8265例。このうち成人鼠径ヘルニアは7066例に上り、年間の執刀数は毎年400例を超える。

鼠径ヘルニア(脱腸)は、本来、腹腔内にある腸や脂肪組織の一部が鼠径部から腹腔外に飛び出す病気。加齢などで筋膜が弱くなることが原因で、場所により外鼠径ヘルニア、内鼠径ヘルニア、大腿ヘルニアの3種類がある。
宮崎院長は「初期症状は鼠径部が膨らむ程度だが、進行すると痛みが出たり血流障害が起き、日常生活に支障を来たすこともある」と解説する。

同院の日帰り手術は、午前9時半から手術を開始し、通常約1時間半で終了するスケジュール。術後は回復室で休憩を取り、午後3時からのバイタルチェックで異常がなければ退院となる。日帰りのため患者は道内全域、首都圏からのビジネスマンも多い。
術式は、ポリプロピレン製の網目状シートを用い、腸が突出しないようにヘルニアの出口とその周辺を広く覆う「メッシュシートによる鼠径ヘルニア修復術」を実施。8種類のシートを、性別や年齢、ヘルニアの大きさや種類などに合わせて使い分ける。

鼠径ヘルニアに特化して実績を重ねた手技により、手術は低侵襲。例えば、抗血栓治療中の患者は通常、手術時の出血を抑えるため薬の服用を控えるが、同院では服用を継続。心筋梗塞など血栓症の危険回避を優先できる。
「鼠径ヘルニアは良性疾患で、悪性のがん等と異なり早期発見、早期治療の考えは当てはまりません。根治には手術が必要ですが、痛みがなければ日常生活を優先し、自身の判断で手術を受けてほしい」と宮崎院長。下肢静脈瘤などの日帰り手術にも対応する。
元来、同院の日帰り手術は院内の滞在時間が短く、他の患者と接しないよう配慮されており、コロナ対策は万全。オンラインでの診療も可能だ。

執刀実績は年間400例以上
ポリプロピレン製のメッシュシートで腸の突出を防ぐ