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石油輸送

〝顔〟である車両を150台以上保有する

道内における石油製品輸送のパイオニア企業

1964年創業の「石油輸送」は、半世紀以上にわたりガソリンや軽油、灯油など石油製品輸送に携わってきた。

タンクローリー150台を擁し、苫小牧など道内5カ所の石油元売りの油槽所から、全道のガソリンスタンドや灯油センターなどへ配送。道内の燃料油の安定供給に貢献してきた。石油製品以外にも電柱やアスファルト、雑貨など輸送品目は多岐にわたり、留萌市や釧路市にも支店を構えるなど、地域のライフラインを支え続けている。

2018年9月に発生した北海道胆振東部地震の際には、停電により発電機の燃料や物流車の燃料が不足する中、持ち前の高い機動力で道内各地に石油製品を届けた。

佐藤孝一社長は「少しでも人々の役に立てればと思い災害発生後すぐに動き出しました。ライフラインの一翼を担っていると改めて感じさせられる出来事だった」と当時を振り返る。

現在、取引先はENEOS(東京都・千代田区)やコスモ石油マーケティング(東京都・港区)、伊藤忠エネクス(東京都千代田区)など国内大手企業が名を連ねている。

石油製品の輸送は危険物輸送に分類されるが、同社では混油防止装置などの設備をいち早く導入。さらに、安全研修会や積込・荷卸パトロールの実施など、多方面から安全性を徹底追求している。

また、大手エネルギーメーカーが詳細に設定する輸送ルートや転倒・落下防止、指差し呼称など注意点をメーカーごとにマニュアル化しており、こうした取り組みが大手取引先を中心に評価され、同社への信頼は至って高い。

さらに佐藤孝一社長は「後継者不足に悩む優れた道内の企業をはじめ、関東、関西、中部地方など道外企業への積極的なM&Aも視野に入れています。道内外のネットワーク構築によって、物流業界を活性化させたい」と話す。

一方、近年は世界規模で脱炭素社会が進展し、日本でも2030年半ばまでにはガソリン車の新車販売が禁止される予定だ。石油業界も縮小傾向が予想されるが、先を見据える佐藤社長は「道内物流は夏場の需要は高いが、暖房用灯油の配送を主体とする当社のように、冬期が繁忙期の企業は少ない。M&Aも含め夏場が繁忙期の企業と協調することで互いのメリットを生かして繁閑格差を無くし、通年で安定した需要を開拓していきたい」と意欲的に語る。

石油製品以外にも多様な輸送物を担う。ドライバーは若手からベテランまで活躍中だ
佐藤孝一社長